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慰謝料倍にするって脅されたこと!

 ぼくって、また見ちゃった!

 マシュマロみたいに白くふくらんだ太腿。

 白い脚に窮屈そうな黒のハイソックス。

 そして何度見たってドキドキ・・・スケスケのレースのパンティ。

 ぼくの方に迫ってきて・・・

 そのままキックされ、遠くへ飛ばされた。

 なんてラッキー・・・

 ベッドの上に仰向けに落ちた。

 先輩ったらベッドに駆け寄る。

 ぼくの体の上、馬乗り!

 両手をしっかり押さえつけられた。

 ベッドの上でこの状態って・・・よく考えたらやっぱりラッキーなんでしょうか?


 「慰謝料倍にしてやる!」


 先輩の怒鳴り声。


 「払うか!」


 先輩、カッターナイフ取り出した。先輩ったら何個もポケットに入れてるんだ。


 「死ぬか!」


 ぼく、ハッキリ答えたんだ。


 「先輩の宿題手伝います。一緒にテスト勉強します。

 ぼくお役に立ちます」

 

 カッターナイフの刃先がスーッと飛び出した。

 ぼくの頬に突きつけられた。


 「まずい答だな。

 優等生の日下君。

 てめえ、いまからサ。

 顔ギタギタにして、それからナ」

 「やめてください」


 これだってぼくの本心。


 「そんなことしたら警察に逮捕されます!

 先輩が捕まるなんて、ぼくぜったいイヤです」

 「なんでだ」


 先輩の顔が近づく。


 「もうやめてください」


 安田さんの大声。

 ベッドのすぐそばまで来てた。

 大澤さんたちも一緒。


 「サキさんは日下君に負けたんです。

 日下君のこと、教室に返してください。

 カレはうちたちと違う・・・

 だからカレのジャマしないでください」


 安田さんが手で顔を覆った。


 「横山!あんただってそう思うでしょ」


 いきなり声かけられ横山さんったら目を白黒。

 回りキョロキョロ。それから大きくうなずく。


 「うっ、うん」


 そう言ってくれたのは嬉しいけど、すぐ大澤さんや美柳さん、三杉さんの後ろに隠れた。


 「安田!てめえ!」


 先輩が安田さんに顔向ける。


 「こいつと心中するか!」

 「うち、どうなったっていい。だけど日下君は関係ない!」


 安田さんの涙声。


 「うち、お母さんのことで、ずっといじめられてた。

 だから不良になった。

 梅華の月影サキさんのこと、ずっとあこがれてた。

 カッコいいって思ってた。

 だけどいまのサキさん、ちっともカッコよくない。

 ものすごくカッコ悪い!」


 ありがとう。安田さん・・・

 ぼくのこと助けてくれて・・・

 だけど先輩ってやっぱりカッコいいって思うんだよ。


 「てめえ!許さねえ」


 先輩の声ってこわい。


 「ここまでにしましょう」


 大澤さんの澄んだ声。


 「安田の言う通りです。

 サキさん、カッコ悪いです」


 先輩の顔真っ赤!


 「てめえらナ」

 

 



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