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先輩って残酷だってこと!

 ぼく、大声出した。


 「先輩!お願いです。話をさせてください」


 だけど先輩って知らん顔だった。

 壁に立たされ、首を押さえつけられた。

 思いっきり頬を叩かれた。

 思わず口開けた。

 先輩がCB raleを近づけてきた。

 目が飛び出したようなショック!

 口の中が火事!

 口の中が焼けてる!

 痛い!

 喉の奥から血が噴き出た。

 体が跳び上がった!

 天井に近づいた。

 そのまま落下!

 全身を強く叩きつけられる。

 なにも見えない。

 全身が炎に包まれてるみたいだ。

 泣きながら転げ回った。

 

 「また涙残ってるな」


 先輩ったらぼくの体踏みつけたり、蹴ったりした。

 CB raleを鼻の下、後頭部、足の裏に近づけた。

 電流が流れ、何度も体が宙に浮いて、何度も転げまわった。


 「よし!お前ら全員やれ!美柳からだ!」

 「サキさん!もうやめた方が・・・」

 「おい!お前ら!あたしサ。


 『やれ』


って言ってんだよ。

 口はもういい。

 死んだら慰謝料獲れない・・・」


 地獄が五回、続いた。


 「安田!なにしてる?早くやれ!」

 「安田!」


 同じ言葉、何度も聞いた。

 かすかに安田さんの嗚咽が聞こえた。


 いま、何時なんだろう。

 手足縛られてるから腕時計見えない。

 だけど窓にかかったカーテンの隙間からは、暗い光。

 もう夜なんだ。

 ぼく、縛られたまま横になってる。手首がしびれている。

 だけどそれよりも・・・

 口の中がヒリヒリして痛い。

 喉に激痛が続いている。

 食べることもちろん、水も飲めないって思う。

 体全体が熱い。汗まみれになってる。

 先輩と五人の取り巻きが、ぼくのこと見下ろしてる。 


 「八時か。帰るぞ!」

 

 先輩のつまらなそうな声。


 「日下君!おやすみ」


 思いっきり頭蹴られた。

 目から星が飛んだ。


 「ここで楽しく夜を過ごしナ!

 幽霊の話はないからサ」


 先輩、ぼくの前にかがみこんだ。

 白くて大きな膝小僧が見えた。すべすべしてた。


 「あのサ。ハッキリしとこう。

 日下君が慰謝料払うって言わなきゃ、ずっとここにいるんだ。

 家には帰れない。

 授業も受けられない。

 食べるものもやんないよ。

 そうだ。口やられたから、なにも食べれないナ」


 目の前にレースのパンティが見える。

 横向きたかったけど・・・

 やっぱりちょっとだけ見てた。


 まだしゃべりにくい。

 のどが焼けただけてる。


 「家に帰してください」


 小さな声しか出ない。ちょっと話すだけ。喉がナイフでえぐられる痛み。


 「だめだけど・・・」


 先輩ったらまた煙草取り出す。

 ぜったい体に悪いって分かってるのに・・・


 「そんなに帰りたい?

 帰らなきゃ勉強できないからか?

 明日、学校行けないからか?」


 ぼく、大きくうなずいた。


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