先輩に三百五十万円請求されたってこと!
東校舎の三階。いまは使用されていなくて、こわい人たちが不法占拠してるって話。
先輩だってそのひとりだもの。
東校舎の向って左側。非常階段三階まで上がって、非常ドア開ける。
ムッとする臭い。煙草・・・
三階の廊下。
ブレザーの制服着た男子生徒が五人。
スパスパ煙草吸ってる。
「チェッ。アホか!」
体の大きな生徒が大声で叫んでる。一緒にいた生徒がうなずく。
「まったくつまんねえな」
先輩の大声!
「バカヤロー」
一瞬で心臓がブルブル震える。
廊下の生徒!
先輩見た瞬間、すぐあちこちの部屋に飛び込んだ。
時間にして三秒以下!
「小野!」
先輩の大声!体の大きな生徒が立ち止まる。
一瞬で顔青ざめてる。
「変な声出すな。気持ち悪いヤローだな!」
「す、すみません」
小野って呼ばれた人が駆け寄ってきた。
ペコペコ頭を下げる。
一万円札を二枚差し出す。
「足りねえな」
先輩の声って冷たい。
小野さん、あわてて一枚取り出す。
「小野。あたし、ケチな人間がキライなんだ」
小野さん、もう二枚、先輩に差し出した。
大きな体で何度も頭を下げる。
「よし!消えろ!」
小野さん、いまにも倒れそうな勢い。
部屋のひとつに消えた。
「こんなの不公平・・・なんでボクだけ・・・」
大きな体で小さな声を残して・・・
ぼくらといえば、非常ドア開けてすぐ右手の部屋に入った。
音楽室かなにかだったの?
大きな部屋。
「よーしっ」
先輩、煙草くわえた。横山さんがあわててライターの火。
「こいつ、縛るんだ。早く!」
ぼくのすぐ横に安田さん。
困ったようにぼくの顔見る。
「安田」
先輩が煙草の煙吐く。
ぼく、安田さんの顔見て小さくうなずく。
先輩に向かって声をかけた。
「縛らないでください」
先輩、黙ったまま!
煙草を投げつけられた。
ブレザーに当たって床に落ちた。
「ぼく逃げたりしません。先輩と話をしたいんです」
雪のように白くてマシュマロのように膨らんだ先輩の太腿。
窮屈そうな黒のハイソックスのなまめかしさ。
レースのパンティ。
ぼくの方に迫ってきた。
思いっきりおなかを蹴られた。
涙のシャワーが吹き出た。
そのまま部屋の隅に転がった。
美柳さんと三杉さんに両腕をつかまれた。そのまま立たされる。
「いいぜ。
君と話をしよう。三百五十万払え」
先輩に顎つかまれた。
「これがあたしの話だ!さあ、縛るからな」
「はい」
自分で両手を後ろに回して両手首重ねた。
「こんどは、ちゃんと言うこと聞いたな。
ひどい目に遭うのイヤだろう・・・
安田!早くしろ」
先輩の冷たい声。
後ろ手首にロープが回されていく。




