月影サキさんのこと、「先輩」って呼んだこと!③
先輩ったら煙草取り出してくわえた。ライターで火をつける。
「先輩!未成年でしょ」
先輩、靴の裏でぼくの胸、踏みつける。
すごい力!い、痛い・・・
短いスカートの裏地が見える。
レースのパンティから盛り上がった白い太腿。
黒のストッキング、すっごく艶やかでキレイだった。
「ああ!未成年だ。
この意味、分かるか!」
うまそうに煙吐く。
「てめえ死ぬまで痛めつけて、命奪ってサ。
未成年だから大丈夫ってことなんだ。
あたしんち複雑な家庭でサ。
追い詰められて、心がおかしくなって・・・」
胸を強く踏まれる。
肋骨がミシミシ変な音立てる。
「なにやってんか分からなかった。
そう言ってワーワー泣けばいいんだ。
家族もいい弁護士雇ってくれるからナ」
地面に横たわってるぼくに向けて、煙草の煙吐き出してくる。
ぼくがゴホゴホ咳き込むの見て、残酷な笑みを浮かべた。
「日下君っていったよな。
あたしサ。
お前、殺すこと、なんにも思ってないんだぜ。
どうする?」
先輩、声をあげて笑った。ナイフの刃先のように鋭い笑い。
「子どものくせに生意気な口をきいた日下君。
さあ!言いなさい。
いま、どう思ってるか!
あたしに悪いことしたって反省してるとか・・・
慰謝料支払おうって決めたとか・・・」
胸が痛かった。
でも我慢して先輩の顔を正面から見つめた。