32話
一昨日1日のPVが3000超えて「あっるぇー!?」ってなると同時に「ひゃっほう」ってなってたら昨日は1日のPVが5000を突破して「マジか!?」ってなってました。
皆々様、ほんとに、ほんとに、本当に!ありがとうございます。
この調子で次は1日のPVが6000を超えることを目指して頑張りたいと思います。
「そうか、じゃあやるぞ」
「...はい」
先程は覚悟を決めた様子ではあったが、やはり緊張しているのだろう。
祈るように目を閉じて両手を組んで体を強ばらせ、微かに震える声でエルナが返事をしてくる。
俺は結果の確認のために『鑑定』でエルナの情報を表示させたまま、右手をエルナの心臓へと向けた。
俺の名誉のために言っておくが、決してエルナには触れていない。
ただ右の手のひらを心臓へと向けただけだ。
(『消失』対象を指定、『契約の代償』を対象にし、『契約の代償』以外を対象から除外。『消失』、発動)
万が一にもエルナ自身が消失しては困るので、念には念を入れて、頭の中でのイメージだけでなく、心の中で対象の指定を呟きながら『消失』の権能を発動する。
直後、俺の右手から俺以外には不可視の黒いオーラが噴き出し、ゆっくりとエルナの体を包み込んでいく。
(よし、現時点でオーラに触れたものは何も消えてない。対象指定は成功している。後は『契約の代償』に『消失』の権能が通用するかどうか、だな)
『消失』の権能は基本的に、黒いオーラが消失対象に触れると同時に効果を発揮するため、現時点で黒いオーラに触れているエルナが消えていない以上、『消失』がエルナの肉体に対して悪い影響を与えることはまずないだろう。
だが、『契約の代償』に関しては肉眼では判断出来ない──『鑑定』から読み取った情報によれば心臓の位置に紋様があるようだが、位置的に直接確認するのはアウトだ──ので『鑑定』で読み取ったエルナの情報から効果の有無を判断するしかない。
そして、エルナの情報を見つめ続けること暫し、『鑑定』により表示されるエルナの情報に変化が生じた。
──────────────────
名前:エルナ・アトロス
性別:女
年齢:15
──────────────────
(よし!消えた!)
黒いオーラが『契約の代償』に到達し、消失させることに成功したのだろう。
『鑑定』し続けていたエルナの情報から、「状態:契約の代償」の項目が綺麗さっぱり消え去った。
これで、少なくとも悪魔との契約に対しても『消失』の効果があることはハッキリした。
(にしても『創造』といい『消失』といい、やたらとチート性能だよな、この権能とやらは)
無事に書架させられたことに安堵すると同時に、そんな感想を心の中で抱きながら、未だ祈るような格好のまま微動だにしないエルナに声をかけた。
「成功したぞ!これでエルナの『契約の代償』の影響は綺麗さっぱり消えたはずだ」
「ホントですか!?」
これまで幾度となく解呪に失敗したようだし、その過程で呪いそのものの正体がわからないまでも命に関わるものだというのは理解していたのだろう。
成功した、という俺の言葉がよほど驚きだったようで、パッと目を開いたエルナは、一切の躊躇も恥じらいもなく、服のボタンを外していき、直に『契約の代償』の紋様を確認しようとしている
...って、
「待て待て待て!いきなりこの場で脱いで確認しようとするな!」
エルナが服のボタンを半分くらい外し、服の隙間から胸の谷間が覗かせてきたあたりでその行動に理解が及び、慌てて声を上げてエルナを止める。
「え?あ......」
俺に止められ、ボタンに手をかけたままポカンとした表情を浮かべて顔を上げたエルナだったが、俺の顔と自分の手元を何度か見比べ、ようやく自分のとんでもない行動に気づき顔を真っ赤にした。
(あー...、これは悲鳴をあげられて面倒なことになるパターンかなー...)
お約束といえばお約束のある意味理不尽な展開を予想し、俺はチラリと伯爵の様子を確認──打ちひしがれるを通り越して虚ろな様子でなにやら呟いていた──しながら悲鳴に備えて耳を塞ぐ。
だが、
「ご、ご、ごご、ご、ご、ごごごめんなさい!!」
エルナが取った行動は、俺の予想を見事に外し、顔を真っ赤にして動揺し、全力で噛みまくりながら俺に対して頭を下げることだった。
1日のPVが5000を超えたことですし、厚かましいお願いを一つ。
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