第2章:残酷な世界
この物語は、一人の盲目の少年の旅路を描いている。
彼は目を持たずとも、世界を「聞き」、そして「感じる」ことで生きていく。
力がすべてを決める残酷な大陸で、弱き者は消え、強き者だけが生き残る。
だが、真の強さとは何か。
生きる意味とは何か。
アレンの歩む道は、その答えを探す旅である。
村を出る前、アレンは奇妙なことをした。
黒い布切れを取り、目に巻き付けたのだ。
すでに盲目であるにもかかわらず、彼は包帯を選んだ。
それは自分の状態を隠すためではなかった。
思い出すためだった。
――外に頼ってはならない。
ヴァレンフォードの村を出たとき、外の風は違っていた。
より冷たく、より荒々しかった。
初めて、彼は完全に一人だった。
最初の日々は厳しかった。
非常に厳しかった。
アレンは森の道を歩き、風や動物、地形の音を頼りに進もうとした。
だがすぐに一つの真実を悟った。
――自分はあまりにも弱い。
ある夜、茂みの中から小さな魔物の唸り声が聞こえた。
木の棒で立ち向かおうとしたが、結果は明らかだった。
彼は傷を負い、木に寄りかかりながら苦しげに息をした。
「世界に出るのが早すぎた。」
「このままでは……死ぬ。」
冷静に状況を分析し、決断した。
――まず強くならなければならない。
数日後、彼は完璧な場所を見つけた。
山間に隠された洞窟。
静かで、孤立していて、誰にも見つからない場所。
そこで本当の修行が始まった。
毎日、夜明けから夜までアレンは鍛錬を続けた。
まず心の中に敵を作り出した。
想像上の戦士。
想像上の魔物。
想像上の軍勢。
木の剣で彼らと戦い、速い攻撃、重い斬撃、防御、反撃を練習した。
何度も倒れたが、必ず立ち上がった。
剣だけではない。
素手の戦いも学んだ。
打撃、組み技、投げ技。
体は少しずつ強くなり、何より心が研ぎ澄まされていった。
動きは分析され、誤りは修正された。
ある日、予想外のことが起こった。
修行中、アレンは手に奇妙な熱を感じた。
まるで内側で何かが燃えているように。
突然――掌に小さな炎が現れた。
アレンは沈黙した。
熱を感じるが、炎は彼を焼かなかった。
「魔法……?」
試しに繰り返すと、再び炎が現れた。
弱く、小さいが、本物の火だった。
その日から彼はその力も鍛え始めた。
単純な火しか生み出せなかったが、攻撃を強化するために使った。
生き残ることも修行だった。
アレンは森の小動物を狩り始めた。
兎、鳥、小さな獣。
罠や木の剣、素手を使って。
やがて火を起こし、料理し、生き延びる術を学んだ。
洞窟での生活は厳しかったが、静かで思索に適していた。
数年の間、アレンは何度も考えた。
人生について。
世界について。
人々について。
ある夜、洞窟に吹き込む風を聞きながら、彼は呟いた。
――世界は……残酷だ。
悲しみではなく、観察として。
単純な真実として。
強者は生き残り、弱者は消える。
生の意味を理解したいなら――強くならねばならない。
四年が過ぎた。
十歳の少年はもういなかった。
十四歳のアレンがそこにいた。
背は伸び、体は強く、動きは正確。
心はさらに静かだった。
ある日、修行を終え、洞窟の入口に立った。
静かに考えた。
彼はすでに周囲の小さな魔物と戦い、自分の力を知っていた。
ランク5。
だが最も重要なのは制御、分析、戦い方だった。
それによってアレンはランク6の戦士とも渡り合えた。
木の剣を手に取り、再び目に包帯を巻いた。
そして低く呟いた。
――もう十分だ。
四年の修行を経て――
アレンはついに洞窟を出た。
初めて、本当の世界へ足を踏み入れたのだ。
やがて彼は、さらに危険な敵と出会い……
運命を変える人々と巡り合うことになる。




