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異常調査部〜院内発砲事件〜【2】  作者: 月ノ羽ルナ
9/24

打開策

院内発砲事件まで…9時間


その日、警視庁・少年課は珍しくピリピリした空気感に包まれていた


そんな事など知らず、昨日の隅田すみだの事が頭から離れない皐月さつきは、肩を落としながら出勤する


いつもの様に自分のデスクへと座り、仕事に取り掛かる彼の目の前には、地域の学校と連携し犯罪を未然に防ぐ為の活動報告書があった


皐月さつきが昨日、あの場所で見回りをしていたのも、この活動の担当地域だったからで、青年達を見つけたのも、本当にたまたまだった。なのに捜査一課は、話も聞かずに青年達を逮捕してしまった…


重要参考人とは言っていたが、一体何のだろうか…本当にそうなのか怪しかった。…ふと、嫌な噂が彼の頭をよぎった


皐月さつき しゅう

(証拠を捏造して、少年犯罪を撲滅していってるなんて…馬鹿馬鹿しい)


事件の再発防止の為に動く少年課と、事件の有無を判断し動く捜査一課との、関係性は密生なもので、常にいざこざが絶えないのが日常だ


そんな中、隅田すみだは一課にしては珍しく、少年課を尊重し、考えてくれていた。捜査一課長ともなれば暇な日など無い筈なのに、どんな些細な事案でも、協力を惜しまないでくれた


なのに…隅田すみだは、娘が巻き込まれた事件をきっかけに、人が変わりいつしか少年犯罪を恨む様になってしまう


間近で見ていた皐月さつきは、彼の変化に直ぐに気づいていた


皐月さつき しゅう

「でも…それでも…話せば分かってくれるかもしれない」


いつの間にか独り言を呟いていた皐月さつきに、隣の席の同僚が、ヒソヒソ声で話しかける


弘田ひろた

少年課(うち)と一課、大変な事になってるぞ」


皐月さつき しゅう

「え?」


弘田ひろた

「おま、この張り詰めた空気に、よく気づかないでいられたな」


半ば呆れつつ、弘田ひろたは持っていたボールペンで、電話をしている部長を指し示した


弘田ひろた

「何でも昨日、急に横槍入れられた挙句、説明も殆ど無し。今その事について揉めてるってさ」


その話には、皐月さつきも心当たりがあった


皐月さつき しゅう

「それって、昨日の交番所から、少年課へ送られて来た窃盗犯の子の?」


皐月さつきは知らないが、曳汐ひきしおめぐるが遭遇した窃盗犯は、あの後すぐに警視庁の少年課へと送られていたのだ


弘田ひろた

「そうそれ。事情聴取の途中で割って入って、直ぐに引き取ったらしいぜ」


最近になって、少年犯罪が劇的に増え、その殆どを隅田すみだ率いる捜査一課が逮捕していた。少年課として見れば、中には未然に防げたかもしれない案件もあり…だからこそ皐月さつきは、地域の学校と手を取り合い、見回りを強化していたのだ


弘田ひろた

「最近、一課との仲も険悪だったし、いつもの事で済ませられるかと思ったけど、今回は相手が悪かったよなー。何でも一課が逮捕したのが、施設育ちの高校生なんだって」


何も知らない弘田ひろたは、まるで他人事のように気怠げに話を続けた


弘田ひろた

「部長、そう言うの弱いじゃん。偏見に敏感つーか、恵まれない子達を支援する派だし、この間の不当逮捕に、例の噂…一課長の娘さんの事もあるから、信用してないんだろなー」


皐月さつきの顔は、だんだんと青ざめていく


少年課・部長

「話にならん!」


ガチャン


電話越しで怒鳴り声を上げた部長は、怒りのままに受話器を切った


弘田ひろた

「あちゃー、多分相手は一課長だぜ。あの様子じゃ少年課(うち)の意見は、総無視されたな。聞くところによると、取り調べもいやにスムーズで、昼前には鑑別所に送致だってさ。こりゃ噂もいよいよ信憑性が増すよな」


皐月さつき しゅう

「送致って、いくら何でも早すぎるんじゃ!」


驚いて声が大きくなった皐月さつきは、部屋の中にいた全員の注目を浴びてしまう


弘田ひろた

「お、おい、落ち着けって…」


慌てて弘田ひろたが宥めようとするが、部長がギラリと皐月さつきを睨んだ


少年課・部長

「皐月。ちょっと話がある」


皐月さつき しゅう

「は、はい」


圧を感じながらも、皐月さつきは部長の元へと行く。顔に青筋を浮かべ、今にでも怒鳴りそうな部長は、ゆっくりと彼に問いかけた


少年課・部長

「昨晩、異常調査部の連中と一緒に、一課と揉めたと言うのは…君だな」


皐月さつき しゅう

「…はい」


嘘をつくわけにもいかず、ゆっくりとうなづいた


少年課・部長

「で?今度は一体何を言ったんだ。また、勝手に一課に喧嘩売って…自分のやってる事が分かっているのか、えぇ?」


皐月さつき しゅう

「えっと、僭越ながら話が見えないのですが…」


何の事について叱られているのかが分からず、皐月さつきは顔を歪める


少年課・部長

「……はぁ。もういい、私も隅田のやり方にはうんざりしていた所だ。君はさっさと取調室へと行きなさい」


皐月さつき しゅう

「あの、どうして取調室に?」


話が掴めない皐月さつきは呆然と立ち尽くしている。そんな彼を見て、部長は目を丸くさせる


少年課・部

「君は本当に何も知らないのか?」


皐月さつき しゅう

「は、はぁ」


少年課・部長

「ついさっき異常調査部の黎ヰが、一課が逮捕した重要参考人のうち一人を、暴行罪で取り調べているそうだ」


皐月さつき しゅう

「?!それは、本当なんですか!」


驚いた皐月さつきは、さっきよりも大声をあげ部長を見る。今度は部長が皐月さつきの言葉にうなづき、手元にあった湯呑みを見つめた


少年課・部長

「それに少年課も関わっているんじゃないかと、今の今まで小言をくらっていた所だ。確かに、前の事件では依頼をした仲ではあるが、私としても異常調査部とは関わりを持ちたくない。君も分かったらあんまり関わるな、いいな」


そう言った部長は、さっきまで目の前に居た筈の皐月さつきが、既に居ない事に気がつき、ポカンと口を開けた


弘田ひろた

「皐月なら、走って行きましたよー」


弘田ひろたの呑気な声に、部長は暫く頭を抱えたのだった




ーーー ーーー ーーー ーーー




自分の上司の話を無視し、皐月さつきが向かった先は取調室だった。とは言っても、何処の取調室なのかと悩む中、ふと廊下に捜査一課の人達と対峙するように立っている、異常調査部の面々を発見すると、直ぐに近寄った


「良い加減にしろ、俺達の邪魔をしてタダで済むと思うなよ!」


そんな捨て台詞を吐きながら、捜査一課の面々は踵を返し、皐月さつきの方に向かって歩く。一人が対向して歩いてくる皐月さつきに気がつくと、舌を鳴らした


「やっぱり少年課が絡んでんのか。いいか、何歳だろうと犯罪は犯罪だ、罪の重さだとかは裁判で決める。俺達は黒でも白でも犯罪者を逮捕するだけだ」


半ば八つ当たりな言葉に、皐月さつきはこの場に隅田すみだが居ない事に気がついた。その事を聞こうかと口を開きかけるが、一課の面々が歩く方が早かった


皐月さつき しゅう

「皆さん!一体何が…」


皐月さつきは、曳汐ひきしお黎ヰ(くろい)を発見すると、駆け寄り声を掛けた


曳汐ひきしお 煇羽やくは

「皐月さん、おはようございます」


皐月さつき しゅう

「え、は、はい…おはようございます」


反射的に挨拶を返す皐月さつきを見て、黎ヰ(くろい)はククッと笑う


黎ヰ(くろい)

「皐月はこの状況について、知りたいんじゃないかぁ?」


皐月さつき しゅう

「そ、そうです!」


曳汐ひきしお 煇羽やくは

「とは言われましても、私もあんまり把握してないんですよね」


黎ヰ(くろい)

「まとめて説明する為に待ってたからなぁ、取り敢えず紾ちゃん呼んで来る」


先に取調室に居ためぐるを呼びに、黎ヰ(くろい)も中へと入る


しんっと、静まりかえった取調室の中は、太々しく椅子に座っている穢佇えだちと、その目の前に座っているめぐる…部屋の隅に、深く帽子を被り佇む記録係…


その様子を見るに、穢佇えだちは一言も口を開かず、困り果てためぐるが何を言おうかと、頭を悩ませているのだろう


黎ヰ(くろい)

「助っ人が来たぜ」


蔡茌さいし めぐる

「助っ人?」


曳汐ひきしお同様、あまり状況を理解出来ていないめぐるは、黎ヰ(くろい)に連れられるままに取調室を出た


ドアを閉める直前に黎ヰ(くろい)は、チラリと穢佇えだちを見たが、彼は話す事は何もないと言う様に目を閉じていた


ガチャンと、冷たくドアが閉められる音がすると、穢佇えだちは目を開き面倒くさそうに顔を歪めた


穢佇えだち

(隅田の奴ドジりやがって、クソが…てか、何なんだよあいつら、暴行罪って雨野の勘違いかと思ったのに…マジでサツだったとか、笑えないんだけど)


穢佇えだちは今のうちに、頭の中を整理しようと昨日に起こった事を思い出す


先ず、窃盗犯として影上かげうえが捕まった。なんでそんな事をしたのかは、意味不明だけど影上かげうえ隅田すみだとの関係を吐く前に、隅田すみだは別件で身柄を抑えた


そして後は、予め隅田すみだと予定していた通り、残りの連中を呼び集め、居場所を知らせて隅田すみだに逮捕されるよう、お膳立てをした


なのに、少年課だかなんだか知らない、平和ボケしてそうな警察が隅田すみだよりも先に俺達を見つけた。落ち着いて対処すれば、何事もなくやり過ごせたのに、ビビった雨野あめの西川さいかわが逃げ出したせいで、余計に怪しまれ追いかけられる羽目になった


隅田すみだによって、逮捕されると怯えていた馬鹿二人を、置いていけば必ず余計な事を言うのは目に見えてた


穢佇えだち

(それでも、三人いれば振り切れた…なのに…)


第三者が現れて、直ぐに捕まった。雨野あめの達は、警察だって思い込んでたけど…まさか、マジで警察でした。とか笑えない


まぁ、だからこそ今こうして取り調べされてるんだけど…


穢佇えだち

(どんだけ、居ればいんだよ。警察って暇人の集まりかよ)


苛立った穢佇えだちは、奥歯をきつく噛み締めた


隅田すみだは、連行される前に、暴行罪は建前だと言う事と、取り調べされるのは自分だけだと教えてくれた。これは不幸中の幸いだった。馬鹿二人は利用されてただけの駒…


本当の事も知らなければ、利用されている事にすら気づいてない、だからこそ自分の身可愛さに、直ぐに口を割る危険もあったけど、俺様だけならその心配はない


穢佇えだち

(要は、俺様がタイムリミットまで黙秘すれば勝ち)


言うなれば、これは耐久戦。むしろ警察がいかに無力かを、教えてやる良い機会かもしれない



ーー


ーーー


皐月さつき しゅう

「つまり、貴方の言葉を真に受けるなら、隅田さんは青年達と何らかの繋がりがあり、それを隠蔽する為に、逮捕したと…そう言う事ですか」


黎ヰ(くろい)からされた突拍子のない話に、皐月さつきは信じられないと顔をしかめた


蔡茌さいし めぐる

「…何か証拠は?」


黎ヰ(くろい)

「言動。一つ一つを繋げて推理すると、それが一番しっくりくるんだよなぁ」


皐月さつき しゅう

「……」


黎ヰ(くろい)が見るに、昨日の青年達と隅田すみだのやり取りは、不自然な点だらけだった


蔡茌さいし めぐる

「つまり、証拠はないのか…」


曳汐ひきしお 煇羽やくは

「だからこそ、芥さんへの暴行として連行したんですよね。隅田さんとの関係を問い詰める為に」


黎ヰ(くろい)

「それが唯一の、打開策だったからなぁ」


一課に横槍を入れる方法があるとすれば、穢佇えだちあくたにぶつかった事を、逆手に取るくらいしかなかった。黎ヰ(くろい)は、そのやり方で正々堂々と捜査一課を敵に回したのだった


黎ヰ(くろい)

「ま、あくまで俺の勘でしかない。だからこそ、隅田と関係がありそうな皐月に、意見を聞いときたい」


皐月さつきは、自分の中にある迷いを口に出す


皐月さつき しゅう

「……隅田さんの娘さんは、ある事がきっかけで今も植物状態です。その事があってから、一課の少年犯罪検挙率は、不自然なまでに上がっているのも事実です。だとしても、噂のように証拠を捏造しているなんて事はありません!それは、僕が保証します」


曳汐ひきしお 煇羽やくは

「ですが、廃校舎の一件では無実の人間を追い詰めてます。そう言う一面もあるのでは?だからこそ、皐月さんは蔡茌さんに再調査を依頼したんですよね」


痛いところを突かれた皐月さつきは、押し黙ってしまう。不覚にもそれが肯定となった


黎ヰ(くろい)

「廃校舎ねぇ〜。確かに誰もが被害者の田文誠吾を、犯人だと信じて疑わなかった状況で、皐月だけは違うと信じた。その事を踏まえれば、隅田も噂通りじゃないって、意見も信憑性は増すんだがなぁ〜」


これは黎ヰ(くろい)の本音でもあり、隅田すみだが噂のように、証拠捏造など汚い真似をする様には思えなかった


「我々は我々の正義で動いている」そうはっきりと言った、隅田すみだの目に一切の嘘や偽りはなかった。とは言え、全くの"白"とも言い難い


黎ヰ(くろい)

「何にしろ、穢佇との関係が鍵になる筈だ」


暫く何かを考えていた皐月さつきは、意を決したかのようにうなづいた


皐月さつき しゅう

「…分かりました。私に彼と話しをさせて下さい」


ここで、異常調査部に手を貸すと言う事は、尊敬する隅田すみだに楯突く事を意味し、下手をすれば少年課全体を、巻き込んでしまう可能性もあったが、皐月さつきはそれでも、噂の真実を確かめたいと思った


黎ヰ(くろい)

「取り調べに関しちゃ、そっちの方が百戦錬磨だろ?むしろ、お願いしたいくらいだ」


皐月さつき しゅう

「ありがとうございます」


黎ヰ(くろい)皐月さつきに、持っていた穢佇えだちに関しての資料を渡した。それを受け取ると、取調室へのドアノブに手を掛ける


蔡茌さいし めぐる

「俺も一緒に行っても?」


皐月さつきの表情があまりにも、強張っていたので心配になっためぐるは、ついそんな事を言っていた


皐月さつき しゅう

「…蔡茌さん…」


ふと、肩の力が抜けた気がして、皐月さつきは自分がとんでもなく緊張していたのだと気づく


蔡茌さいし めぐる

「さっきの取り調べでも、何も聞き出せなかったし、完全に足手まといなんだけど…」


皐月さつき しゅう

「いえ、心強いです」


冷静さを取り戻そうと、皐月さつきはゆっくりと深呼吸をする 


皐月さつき しゅう

「隅田さんとの関係性と彼自身の目的。最低でもこの二つを、彼からは聞き出さなければ」


曳汐ひきしお 煇羽やくは

「もし、本当に隅田一課長と、何らかの取引きがあるとすれば、それなりの理由があるかと」


曳汐ひきしおの言う通り、取引きがあるのならお互いに、それに見合ったメリットが存在する。それが何かを暴かない限り、穢佇えだちは決して口を割る事はないだろう


皐月さつきめぐるは、目的を再確認すると穢佇えだちの待つ、取調室へと足を踏み入れた


その背中を見ながら、黎ヰ(くろい)は記憶の中で少し時間を遡らせる


警察の情報網は、一課によって隠されていた。正しくは異常調査部の出入りは禁止だと、情報管理室の前に人が配置されており、門前払いをくらった。そこまですると言う事は、調べられると困る情報があるという事…


それを知る為に黎ヰ(くろい)は、情報屋の葩永はなひさ 夏氷なつごを頼り、隅田すみだを初めとする捜査一課全員と、穢佇えだち雨野あめの西川さいかわ、そして念の為、窃盗犯の影上かげうえ4名の素性を調べてもらった


その際、穢佇えだち達の情報については、最初に素性を知っていた影上かげうえから調べ、通っている学校と児童施設から辿って、穢佇えだち達との繋がりを、見つける事ができた


学校だけなら偶然の可能性もあるが、児童施設まで一緒となると、おそらく彼らはグループなのだと見当づく。そして、隅田すみだとの接点も黎ヰ(くろい)は、大体の予想をつけていた


黎ヰ(くろい)

(お互いの利益があるとすれば、夏氷に調べてもらった、二人の身の回りで起こってる()()()だろうなぁ)


皐月が言った通り、2ヶ月前から隅田率いる捜査一課の少年犯罪検挙率は、一気に跳ね上がっている。そして、何故か穢佇の周りの少年達が逮捕されている


そこから考えるに、穢佇えだちは不良達の犯行現場を、わざと隅田すみだに発見させ、逮捕…そんな所か…


黎ヰ(くろい)

(だとしても、自分を犠牲にする理由が分からないんだよなぁ)


そこを探る為に、あえてめぐる皐月さつきに、穢佇えだちに関する情報を入れなかった


黎ヰ(くろい)

(ただの取り調べなら情報で責めればいいが、あの穢佇って奴は、何も喋らない)


情報によって目的が分かったとしても、あくまでも推理に過ぎない…確たる証拠がない。仮に隅田すみだとの繋がりを穢佇えだちが吐いた所で、子供一人の証言じゃ、揉み消そうとすれば簡単にできてしまう


穢佇えだち以外は、隅田すみだによって、鑑別所に送致されてしまった


穢佇えだちも48時間経てば、直ぐに送致されてしまう


黎ヰ(くろい)

(タイムリミットが分かっているなら、黙りに徹するのが常識だしなぁ〜)


それを打開するには、穢佇えだちに自分が警察よりも、有利に立っていると思わせるのが手っ取り早いだろう。自分が主導権を握っているとなれば、警戒心が解けて口を滑らせる


そうするには、何も知らない上に舐められそうな人間に、対応させる…つまり、情報を知らない皐月さつきめぐるが適していた


黎ヰ(くろい)

(隅田と手を組み、自分を犠牲にしてまで成し遂げたい事…それが分からない限り、この事件は解けないだろうなぁ〜)


マジックミラー越しに、黎ヰ(くろい)はこれから行われる取り調べに、神経を集中させた

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