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異常調査部〜院内発砲事件〜【2】  作者: 月ノ羽ルナ
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過去と後悔と

曳汐ひきしお 煇羽やくは

「ご馳走様でした」


オシャレな猫足テーブルの上に出された、試作品のデザートを一品食べ終えた曳汐ひきしおは、両手を合わせながら言った


荒兎あらと

「もう良いんですか?もしかして…お口に合いませんでした」


曳汐ひきしお 煇羽やくは

「いえ、茶色くて泥の様な液体が掛かったお菓子、ほろ苦くて、とても美味しかったです」 


全く美味しさを感じさせない感想だったが、荒兎あらとは嬉しそうに笑った


荒兎あらと

「ふふっ、コーヒーショコラのパイ包みですよ。畔が考えたんです!凄いでしょ」


荒兎あらとほとりは店でも有名な、大の親友だった。だからか、荒兎あらとほとりの考案したデザートを褒められて、自分の事のように喜んだ


曳汐ひきしお煇羽やくは

「そろそろ雲行きが怪しくなって来たので、雨が降る前に帰ります。では…」


そう言うと曳汐ひきしおは静かに席を立ち、振り返りめぐるの顔を見る


曳汐ひきしお 煇羽やくは

「蔡茌さん、また後ほど」


蔡茌さいし めぐる

「俺もそろそろ帰るよ、途中まで送ってーー」


曳汐ひきしお 煇羽やくは

「その必要はありません」


それだけ言うと、曳汐ひきしおは扉を押し外へ出た


杉野千すぎのせ 杏果きょうか

「先輩、嫌われてたり!なんちゃって」


蔡茌さいし めぐる

「……やっぱり、そうなのか…」


杉野千すぎのせの冗談すらまともに受け止めてしまう


杉野千すぎのせ 杏果きょうか

「やだなぁ、冗談ですってば。あっ!曳汐さん忘れ物してる、私届けに行ってきます」


急に立ち上がると、杉野千すぎのせは後を追うように、店を出た


蔡茌さいし めぐる

「どうしたんだ、いきなり」


荒兎あらと

「杏果さん、何も持ってなかったですけど…」


蔡茌さいし めぐる

「忘れ物を忘れたのか、全く杉野千らしいな」


言いながら、曳汐ひきしおが座っていた場所を見るが、そこには何も無かった。不思議に思いながらも、地面に落ちているのかと、下を見るが何か落ちている形跡はない


蔡茌さいし めぐる

「ん?何を忘れたんだ?」


当たりをキョロキョロとしているめぐるに、荒兎あらとは何かを思いつき声を上げた


荒兎あらと

「あっ!分かっちゃいました私!」


蔡茌さいし めぐる

「な、なにを」


荒兎あらとの勢いに気圧されてしまう


荒兎あらと

「忘れ物は嘘で、きっと二人っきりでお話したかったんです!」


蔡茌さいし めぐる

「なる…ほど?と言っても、さっき会ったばかりだし、一体何を…連絡先の交換とか?」


自身の中で思いつく限りの可能性を口にしためぐるに、荒兎あらとと試作品のデザートを運んで来たほとりの二人は、同時にため息をついた


荒兎あらと

「はぁ。そんな訳ないじゃ無いですか!もう、鈍過ぎますよ」


蔡茌さいし めぐる

「えぇ〜」


ほとり

「前同僚と今同僚が揃ったんだぞ、話の内容は一つしかないだろう」


蔡茌さいし めぐる

「前同僚と今同僚って…彼女じゃないんだから」


バンッ


蔡茌さいし めぐる

「うわっ?!」


いきなり、テーブルを叩いた荒兎あらとに、めぐるは文字通り驚く


荒兎あらと

「同じ事です!!きっと今頃、あなたの事で大揉めしてますよ!」


一体、その自信はどこから来るのかと思ったが、とてもじゃないが軽口を叩ける雰囲気じゃないのは、鈍感なめぐるでも分かった




ーーー ーーー ーーー ーーー




その頃


曳汐ひきしお杉野千すぎのせに呼び止められていた


曳汐ひきしお 煇羽やくは

「はい?」


肩で息をしている杉野千すぎのせに、どうして必死になって自分を追って来たのか分からず、曳汐ひきしおは首を傾げる


杉野千すぎのせはと言うと、そんな曳汐ひきしおに構わず、彼女の目の前まで足を進め、二人の距離は拳一つ分となる


杉野千すぎのせ 杏果きょうか

「お話があるんです!お時間いただけませんでしょうか」


緊張している事を悟られない様に、口早に言う


曳汐ひきしお 煇羽やくは

「構いませんが、どう言ったご用件でしょう」


予想外の展開に曳汐ひきしおは、取り敢えず話を聞く事に…


杉野千すぎのせ 杏果きょうか

「蔡茌先輩は、どんな感じでしょうか!そのっ、ちゃんと警察官として働けてますか?」


唐突に投げかけられた質問は、めぐるの事についての事で、曳汐ひきしおは悩む事なく返事を返す


曳汐ひきしお 煇羽やくは

「はい。問題なく、日々責務を全うしてるかと」


返された言葉に安心したのか、杉野千すぎのせはホッと胸を撫で下ろす


杉野千すぎのせ 杏果きょうか

「良かったぁ〜先輩疲れた顔してたから、てっきり何かあったって思って…ほら、すっごく真面目で優しいから、完全に良い人でしょ。それで恨みを持たれたりとか、人間関係こじれちゃってるのかと…」


曳汐ひきしお 煇羽やくは

(当たらずも遠からずって所かも)


異常調査部内では、一般的過ぎて浮いてるし、この間の一件以来、警察内での恨みを買っているしで、人間関係がこじれた所ではないだろう


杉野千すぎのせ 杏果きょうか

「それに…警察辞めちゃうのかもって、怖くて…」


曳汐ひきしお 煇羽やくは

「蔡茌さんがですか?」


辞めるとしても、部署を去るだけで警察官という職まで辞めるとは思えない。と、言うのが今の曳汐ひきしおの正直な感想だった


曳汐ひきしお 煇羽やくは

「それは、蔡茌さん次第だと思いますが…どうしてまたその様な考えになったんでしょうか」


過去の事を思い出し、杉野千すぎのせは泣きそうになるのを必死に堪えた


杉野千すぎのせ 杏果きょうか

「私の所為なの…先輩が移動しちゃったの、私が先輩から警察の全てを奪ったから…」


彼女の悲しみに同調するかのように、ポツリポツリと雨が降ってくる


杉野千すぎのせは、自分の懺悔を聞いてもらうかのように、ゆっくりと話しだした…


ーーー6年前ーーー


蔡茌さいし めぐる交番勤務時代


警察学校を卒業し、配属された小さな町の交番勤務での仕事も慣れて来た頃、夜道に出る変質者の噂が流れていた


その噂と言うのが、男女関係なく若い子を狙い近づくと、その子の靴を脱がし奪い去る…と言うものだった


なんの冗談だと、先輩警官が笑い飛ばす中、1つの被害届により、噂はただの噂ではなくなった


1ヶ月前に配属されて来た杉野千すぎのせは、奇妙な事件に前のめりで調査をしていた


杉野千すぎのせ 杏果きょうか

「妙ですね、被害者は沢山いる筈なのに…被害届は一件しかないなんて、先輩達はどう思います?」


仕事帰り、張り切っている杉野千すぎのせを労う為に馴染みの居酒屋へと寄った。

頼んだ料理が運ばれてくる中、彼女は仕事の話を切り出した


蔡茌さいし めぐる

「俺も同じ事を考えていたよ。被害者の話だと、あまりにも一瞬で犯人の顔や姿も覚えてないって、恐怖のせいもあるだろうけど、それにしても何か一つぐらい覚えていてもいい気もするな」


杉野千すぎのせ 杏果きょうか

「そうなんですよねー、襲われた場所も夜は人通りが少ないけど街灯はあったし、靴を脱がせるのだって一瞬じゃ出来ない筈なんです」


蔡茌さいし めぐる

「姿を隠す為に覆面をしていた。とかなら納得なんだけどな」


杉野千すぎのせ 杏果きょうか

「勿論、私も考えましたよ。全身黒ずくめだとか…だとしたら、被害者もそう言う筈なんです!でも実際は"覚えてない"の一点張り…むむー、分かりません。どう言う事なのー」


キャパシティがオーバーした杉野千すぎのせは、頭を抱えながら唸り叫ぶ


世瀬よせ 芯也しんや

「もういいだろ、迷宮入りの話はその辺で終わらせて、思いっきり呑もうぜ。ったく、仕事人間はこれだから困るな、新人もっと肩の力抜け」


今まで黙って2人の会話を聞いていた世瀬よせが口を挟む。そんな彼に対して、杉野千すぎのせは口をへの字に曲げた


杉野千すぎのせ 杏果きょうか

「世瀬先輩!まだ、迷宮入りしてませんから!こんな小さな平和な町に巣食う変態は、懲らしめないと気がすみません!」


世瀬よせ 芯也しんや

「いや〜、新人特有の熱血ぶりだ。よっ!新人名物!」


1人でにお酒を飲んでいた所為か、世瀬よせは頬を赤く染めている


杉野千すぎのせ 杏果きょうか

「嘘っ、もう酔っ払ってる…ちょっと蔡茌先輩も、この能天気に何か言って下さい!」


世瀬よせ 芯也しんや

「能天気って、はははっ、お前よく俺に向かって言えたな。能天気担当はこっちの堅物だよ!なっ!」


めぐるの肩を軽く叩いたが、反応が返ってこない事に、言い争っていた2人は顔を見合わせた


杉野千すぎのせ 杏果きょうか

「先輩?…蔡茌先輩!蔡茌紾先輩!」


難しい顔をしたまま固まっていた、めぐるの耳元で、杉野千すぎのせは名前を呼ぶ


蔡茌さいし めぐる

「?!、いきなりどうした」


流石に気づいためぐるが、ビクッと驚く中、世瀬よせはある可能性に気がつく


杉野千すぎのせ 杏果きょうか

「どうしたじゃありませんよ、先輩こそいきなりボーっとしちゃって、どうかしたんですか?」


蔡茌さいし めぐる

「いや、さっき杉野千が言ったことが気になって…」


杉野千すぎのせ 杏果きょうか

「私、何か言いましたっけ?」


蔡茌さいし めぐる

「ほら、()()()()()()()って…なんだか引っかかるんだよ…もう少しで分かる気がするんだけど…」


何度も唸るめぐるに、世瀬よせは彼の背中に氷を1つ入れた


蔡茌さいし めぐる

「つっ?!冷たっ!世瀬、何したんだ!」


ゾクリとした感触に、めぐるの思考は中断されてしまう


杉野千すぎのせ 杏果きょうか

「もう、なに子供みたいな事してるんですか」


世瀬よせ 芯也しんや

「はははっ、いつまでも辛気臭い顔してるお前らが悪い、いいから呑め呑め!」


話を逸らす様に世瀬よせは、2人のジョッキに瓶の中身を注いだ


杉野千すぎのせ 杏果きょうか

「まぁ、確かに…分かんない事は仕方ないですもんね!よし、明日の仕事に備えて呑みましょう」


蔡茌さいし めぐる

「杉野千、その言葉少し変じゃないか?」


杉野千すぎのせ 杏果きょうか

「先輩細かいことはいいの、いいの!ほら、呑んで呑んで」


いつもの様に、騒がしく呑む2人に内心ホッとする


世瀬よせはこの事件の犯人を知っていた。もちろん、交番内でも何人か勘づいている者もいるだろう…杉野千すぎのせは新人だから気づかなくて当然だが、めぐるに何の情報もないのは、彼が真面目すぎるが故、世瀬よせがあえてそう仕向けていた


小さな町で起こった不可解な事件…町の住人ならいざ知らず、ずっと町を守っている警察官なら犯人像は直ぐに浮かんでもおかしくはない…


そう。この町の住人の事をだいたい把握している筈の、警察官が何も分からないこの状況自体が、おかしいのだ。めぐるもさっき、この事に気づきかけた


世瀬よせ 芯也しんや

(犯人は市長の馬鹿息子…しかも、無駄にモテはやされてるな。そんな奴捕まえたって、どうにもならねんだよ)


逮捕した所で直ぐに、釈放されるのは目に見えている。きっと被害者達もそう思ったんだろう、調べてみると全員が息子と関連性を持っていた。正体が分かってしまえば、誰もが靴の一足や二足諦めて当然だった


最悪の場合、逮捕した事で市長の怒りを買いかねない…そんな綱渡り、世瀬よせを含む誰もがしたくはないのが本音だろう


世瀬よせ 芯也しんや

(お前らは、汚い大人の正義なんて知らなくて良い)


結局、その日は世瀬よせの邪魔もあり、事件に関して、何一つ掴めないままだった


だが、本当の事件はここから起こる…


その日、杉野千すぎのせめぐるは夜勤と言う事もあり、いつも以上に警戒を強めていた


丁度、めぐるが夜道に不審者が居ないか見回っていた頃、交番に残っていた杉野千すぎのせの元に見知った顔の青年が訪問してきた


杉野千すぎのせ 杏果きょうか

「高田君、また来たの」


高田たかだ

「うん…どうしても、取られた靴が気になって」


彼は被害者の中で唯一、被害届を出した人物…高田たかだだった


杉野千すぎのせ 杏果きょうか

「気持ちは分かるけど、狙われた時間帯にウロウロするのは感心しないよ!送って行くから、帰ろう…大丈夫私が必ず取り返してあげるから!」


杉野千すぎのせがこの事件に肩入れするのは、彼の存在が大きかった。お小遣いを貯めて買った新品の靴を取られ、高田たかだはとても悔しがっていた


犯人なんてどうでも良いから、彼の願いは靴を返して欲しい…それだけだ


杉野千すぎのせ 杏果きょうか

(私の親もお金にはシビアだったからなぁ、必死に貯めて欲しいもの買った時の喜びは今でも覚えてるよ…なんとしても取り返してあげないと)


痛いほど高田たかだの気持ちが分かる杉野千すぎのせだったが、彼女は人間の残酷さを理解していなかった


高田たかだはこの時、心の底から笑っていたに違いないだろう。簡単に騙され、思い通りに動く人間を見て、自分が神にでもなったかのように、錯覚していたのかもしれない…


でなければ、同級生の市長の息子…永谷ながたにと共謀し警察を騙ます遊びなど考えつく筈もない


被害届を出した事で、警察がどこまで権力者(じぶんたち)に立ち向かうのか…そんな実験めいた遊びを思いついた高田たかだ達は、事件が一向に進展しない事に苛立っていた


自分達は誰にも相手にされていない。町の住人や警察からそう言われている様な気がして、2人はターゲットを警察から、親身になってくれる杉野千すぎのせへと変更したのだった


彼らの計画は、杉野千すぎのせに被害者になってもらう事。市長の息子の犯行だと知った彼女は、警察官として逮捕するのか、それとも市長の息子と言う肩書きに負け、見逃すのか…


好奇心だけの動機を持ち、高田たかだは送ってもらう振りをしながら、予め永谷ながたにと予定していた場所まで、杉野千すぎのせを誘い込んだ


背後から気づかれない様に、そっと近づく永谷ながたに杉野千すぎのせの靴を奪おうとした、その時だった


蔡茌さいし めぐる

「杉野千?!後ろに誰かいるぞ」


たまたま見回りで通りかかっためぐるが叫び、直ぐに永谷ながたにを取り押さえた


永谷ながたに

「は、はなせっ、くそ!」


予想だにしていなかった展開に2人は混乱し、上着を上手く脱いだ事で、めぐるの拘束から逃れた永谷ながたには捕まらないよう逃げた


杉野千すぎのせは、何が何だか分からないまま高田たかだを庇う様に立っており、案の定逃げるのに必死な永谷ながたにに突き飛ばされてしまう


蔡茌さいし めぐる

「杉野千!大丈夫か」


直ぐに彼女の側に寄るめぐるに、杉野千すぎのせは言う


杉野千すぎのせ 杏果きょうか

「先輩!何してるんですか、早く追って下さい!私は大丈夫ですから!ね!」


蔡茌さいし めぐる

「分かった、彼を頼んだ」


力強く言われ、めぐる永谷ながたにの後を追いかけた。暗がりとは言え、町の地理が完璧に頭の中に入っているめぐるは、どう言った場所へ逃げ込むのか簡単に予想できる


彼が永谷ながたにを捕まえるのには、そう時間は掛からないだろう…


残された杉野千すぎのせは、明らかに動揺し混乱している高田たかだを落ち着かせようとしたが、突き飛ばされた衝撃で足を挫いてしまい、上手く立ち上がれなかった


杉野千すぎのせ 杏果きょうか

「いたた…ツイてないなぁ、私。でも、高田君が無事で良かった、安心して蔡茌先輩が直ぐに捕まえてくれるから!頼りになる先輩なんだよ」


高田たかだ

「こんな、筈じゃ…ど、どうしよう」


杉野千すぎのせ 杏果きょうか

「高田君?どうしたの?怖くないから安心して」


まさか高田たかだ永谷ながたにが共犯だとは、夢にも思っていない杉野千すぎのせは逆効果だとは知らず、全力で彼に優しい言葉を投げかける


だが、高田たかだの頭の中は、逮捕されてしまう事への焦りだけしかない…もし、自分が共犯だとバレてしまえば、永谷ながたには釈放されるが、自分はどうだろう…そんな負の感情が彼を支配していた


高田たかだ

「に、逃げなきゃ」


1秒でも速く、ここから逃げ出したい高田たかだは震える足を動かした。だが、気が動転したのだと勘違いした杉野千すぎのせが、痛む足を引きづりながら彼を追いかけ肩を掴んだ


杉野千すぎのせ 杏果きょうか

「落ち着いて、ほら!深呼吸しよ」


高田たかだ

「は、は、離せっ!」


精一杯の力で高田たかだ杉野千すぎのせを突き飛ばした…


杉野千すぎのせ 杏果きょうか

「え…」


暗がりのせいで、どちらも気づけなかった。突き飛ばした先に地面がない事に…杉野千すぎのせは、そのまま川に落下してしまった


バシャンと、生々しく人が落ちる音だけが辺りを包んだ


高田たかだ

「あ、あぁ…あ、あぁあぁあぁ」


高田たかだは誰かを傷つける気なんてなかった。ただ、退屈な日常に刺激が欲しかっただけだ

子供に目を向けない寂しい家庭で育ち、同じ境遇の永谷ながたにと出会った


高田たかだ永谷ながたにも、まさか自分達の遊びが、こんな結果を招くとは思っていなかった

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