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一年越しに叶える夢~AWAの世界にて~  作者: 高木橋ユウ
二章 旅の始まり《兄貴のいる国、中央国家パリドスでの騒動》
81/99

イベント一日目 朝

5/19、サブタイに朝を追加。


「…ス、…レス、グレス」

「ん…」

「グレス、起きてください。時間ですよ」

「ん……、ふ、ふぅぁあああ……」


 あー?あ、昨日はこっちで寝たんだっけか。


「……どっちだ?」

「僕です」

「ああ、で、なんだ?時間?なんの?」

「イベントですよ。先程お知らせ?とやらが来まして、あと十分で始めるとのことです」

「エレ達には?」

「事情は説明しときましたよ」

「ありがとよ」

「いえ。それより大丈夫なんですか?」

「何が?」

「向こうの家族にちゃんと言ってあるんですか?」

「大丈夫だ」

「…そうですか」


 ネロにはちゃんと言っといたけど、まあなんかあれば言ってくるだろ。


「て言うか、なんでお前がそんなこと知ってんだ?」

「リールに教えて貰いました」

「…。イベント、お前が出るのか?」

「そんな訳ないじゃないですか。これからリールと変わりますよ」

「だよな」


 んー、後どれくらいだ?


《お知らせします。第三回イベント開始五分前となりました。詳しいルールの説明の為参加者を特設会場へ転移します》


 お?

 一瞬の浮遊感の後景色が変わった。周りに凄い数の人がいる。前方には一段高いステージが見えるな。


『ん、んんん!!あーあー、マイクテストマイクテスト。聴こえているかなー?』

『わあああああ!!!』


 おお?!急に大声出すなよ。寝起きなんだぞこっちは…。周りのやつらも大声出しやがって…。


『さて、今回のイベントについて手短に説明しますよー。あ、私は今回の全体の取り纏め役のセブンでーすよろしくー』

『わあああああ!!!』

『うんじゃあ説明いくよー?今回は君たちを無人島に放り込んでサバイバルをして貰いまーす。島にいるモンスターはめっちゃ強いので喧嘩を売らないようにー。えー、後はー、イベント開始からそれぞれにポイントが配られまーす。プレイヤーを殺せばそのプレイヤーが持っているポイントが貰えるので積極的に狙っていきましょーう。え?あ!忘れてた忘れてた!この後配られるテントを島に設置すればリスポーンポイントに設定出来るから、必ず置くんだぞー。置かないとランダムリスポーンでモンスターの巣に放り込まれたりするからねー。んー、ちょっと時間が余ったから良いことを教えてあげよう!ポイントはイベント中に専用のショップが開くからそこで使ってもおっけーだよ!イベント終了後もポイントを持ち続けている限り使えるから貯めておくのもいいね。お、時間になったね。それじゃあ皆、頑張ってねー』


 なるほどなぁ。とりあえずプレイヤーとモンスターを殺せばいいのか。

 お、なんか次々と周りのやつらが消えてくな。俺の番はまだかな?

 …あれ?なんか俺だけ残ってね?


『おやおや?君は…あー君かぁ…。ごめんね?君には一応メールを送っておいたはずなんだけど、わかってる?』


 え、なにそれ?そんなの来てたのか?…来てるわ。


「いや、すまん。知らんかったわ」

『あちゃー、そっかぁ~。まあしょうがないね!君には特別ポイントが入るってことを言わないといけなくて残したんだよ!』

「特別ポイント?」

『そう!プレイヤーの中で強いトップ10にはそれぞれ特別ポイントを用意してて、プレイヤーの皆に狙われやすくなるから気を付けてねーってこと』

「ああ、なるほど」

『わかってくれたかな?じゃあ転送するね!頑張ってね!参加プレイヤーNo.1!』


 え?マジで?



◆◇◆◇◆◇◆◇◆



 ……森だ。はぁ…。参加してるプレイヤーの中で一番強いだぁ?どうなってんだよこれ…。


「ギャギャア!ぎゃ、べがぁ!?」


 あの殺人衝動に目覚めたとか言うやつは参加してないのか?対人戦最強なんだろ?俺より強いんじゃないのかよ。


「ゴアアァアア!ぎゃぺ!?」


 はぁ…。えと、ん、これがテントか。なんでこんなリアルな物なんだよ。あー後は、持ちポイントの確認しとくか。


[101000]


 えーと、十万が一位のポイントで千がプレイヤーのポイントか?


「キキィィ!きぇぁ!?」

[101500]


 あ、増えた。


「ピィギャアア!ピュ!?」

[102000]


 あ、また増えた。この感じ、俺の初期ポイントが十万でモンスター一体毎に五百だな?


「キュルルルゥ!!キュエッ!?」

[102500]


 うん。間違って無さそうだな。にしても、ここは離れた方がいいな?めっちゃモンスター寄ってくるもん。もっと安全なところにテント建てたい。


「ヒュアアア!!ひゃっ!?」

[103500]


 ん?モンスターのポイントも一律じゃないのか。まあ積極的に殺しには行かないが、寄ってくるなら殺るしかないよな?っと、少し殺気を流しておこう。めんどくさいし。

 よし、寄ってくるやつはいなくなったな。さて、どこにテント置こうかなー。いい場所あるといいんだけど…。





 ダメだ。どこに行ってもモンスターが多すぎる。


「おるぁあ!」

「くらえぇ!」


 それにプレイヤーも。


「「ぐぁあ!?」」


 いっそここら辺のやつら一掃して強制的に安置でも作るか?


「まだまだあ!」

「死ねぇ!」

「ぼへぁ!?」

「かぱっ!?」


 めんどくさ過ぎる。さっきからおんなじやつばっかりじゃねえか。


「こんのぉ!」

「死にさらせぇ!」

「ぎゃっ!?」

「ぴゅっ!?」


 だぁあ!さっきからなんなんだおい!!いくらなんでもしつこすぎるぞゴラァア!!!どこにテント建ててんだぁ!?めんどくせぇぞ!森ごと焼き付くしてやろうか?!


「「とりゃあぁ!!」」

「『ファイア』」

「あ、あがぁああぁ!熱い熱いぃぃぃ!!?」

「ひ、ふやぁああぁぁあ!?」


 …少しやり過ぎたか?……。逃げよ。とりあえず…、あの崖だな。





 ふぅ…。とりあえず崖にはついたけど、んー、ここ周りが岩に囲まれてるし、前は崖、後は森でそこそこいいところじゃね?もっといい場所探すの面倒だしここにするか。

 てか、テントの設置ってどうすればいいんだ?テントなんて一回位しか組み立てたことないぞ?…ん、置くって意思を持ってテントにさわると枠が出るな。んじゃあこれをいい感じのところに来るようにして、設置!よし、出来た。一瞬でテントが組上がったな。これでオーケーだろ。


 じゃあ次は何しようかな?ポイント集めは疲れるから積極的に行かなくていいし…、あーこの島の地形でも確認するか?丁度崖もあることだし、この上に行って見てみよう。でも回り込んで上に行くの面倒だな…。崖登っていくか。


 ……お、っし!着いたぁ!ああ、意外と高くて少し疲れたな。でも、無事上にこれた。

 えーと、あの燃えてる所がさっき俺がいたところで…、その奧にずーっと行くと海か。ふむ、ここから反対は…、岩山か?これ、下から回り込んで来ようとしなくて正解だったかもな。結構遠回りしないとこれないっぽいし。んー、頂上は雲に隠れて見えないか。山でその向こうも見えんし、次だな。次は、こっから右側かな。まあでも森だ。左も森。少し開けてるところもちらほら見えるけど、どうなってんのかはわかんないな。後は…、お、砂浜があるな。……これくらいか。下に降りよう。飛び降りて問題ないよな?…下の確認だけしとこ。…よし。行こう。


 ……うん。体はしびれてるけど無事下にこれたな。後はどうすっかなー、あそういえば、リール達ってどうなったんだ?特設会場に転移させられた時近くにはいなかったけど…。まあ、一人じゃないんだし大丈夫か。リールは強いし、ラルナも一応強いからな。


 ……ん~マジで何しようかなぁ~暇だなぁ…。俺とまともにやりあえるやつ探すか手加減のスキルレベル上げでもすっか?……それぐらいしかないか。それに合わせて適当にポイント集めもしよう。よーし、頑張るかぁー。







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