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一年越しに叶える夢~AWAの世界にて~  作者: 高木橋ユウ
二章 旅の始まり《兄貴のいる国、中央国家パリドスでの騒動》
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犠牲

今回は途中から別視点になります。


「…ふぅ」


 ネロに聞くことは二つか。イベントと設定についてだな。よし。






「ネロ~」

「おや、もう戻って来たのですか?」

「ああ。聞きたいことができたからな」

「なんですか?」

「今度イベントがあるんだって?」

「はい。それが、ああなるほど。お知らせが届いていないと」

「その通り。俺のやつの設定ってどうなってるのさ」

「…、最初期に届いていたメール以降すべてのメール、お知らせが無通知設定になっております。また、リアルモードと称しほぼ全てのゲーム的機能の通知が無通知設定になっているはずです」

「えぇ…。じゃあ、メールとかいろいろたまってるってことか?」

「そうですね。イベントに参加するおつもりですか?」

「そのつもりだけど、何かあるのか?」

「公式サイトの記事を読んでからお決めになった方がいいかと」

「そうなのか?じゃあ、そうするよ」

「はい、わかりました。ですがすぐに夕食の準備が終わるので早々に切り上げて下さいね?」

「ああ、うん」


 掲示板も覗こうと思ったけど、少しだけにしておくか。



◆◇◆◇◆◇◆◇◆



 うーん、この…、えぇ……?(※掲示板を読んだ感想です)

 ここの運営ってPROの運営と同じだよな?あれやってた時そんな強引なイベントなんてやってなかったと思うんだけど…。にしても、第一回イベントはいったい何が…?気になる。気になるけど…、どうしよう?一応調べておくか。

 ん…と、これか。えーと、『第一回イベントの大量虐殺について』?専用ページがあるんだが?お、動画もある。これ見るか、時間ないし。ポチっと。


『ふ、ふふふ、あは、あははははははは!!!!!いいね!楽しいよ!こんなに人を殺すのが楽しいとは思わなかった!!今まではなんで戦闘職を選んでしまったのかと思っていたけど、これからは楽しめそうだよ!!こんなに楽しいイベントを用意してくれるなんて、ここの運営は良いなぁ…。さあ、僕から逃げないでかかって来てくれよ!虐殺なんて面白くないんだからさぁ!!!あははは!!!ほら!ほら!ほらぁ!!』


 えぇ…。


「おや、第一回イベントですか?」

「あ、ネロ。これ、なんなの?」

「そうですね……。管理AI三号が『どうせイベントやるなら今一番強い人を見つけようよ!!』と言って企画されたものです。当初の予定ではバトル・ロワイアル、全ての戦闘職を一ヶ所に集めた勝ち残り戦だったのですが、それでは面白くないと管理AI六号がイベント直前に内容を変更。結果、無限復活の大乱闘になりました。ですが一人のプレイヤーが皆殺しにしたため結果は同じになりましたね」

「えと、つまり?」

「第一回イベントから現在まで対人戦最強のプレイヤーを産み出した最悪のイベントですかね?」

「対人戦最強…」


 とんでもないやつを産み出したんだな。……ん?


「そのプレイヤーって第二回イベントには?」

「出てますよ。圧倒的強さで頂点に立ちました」

「……」


 強い人、か。う~ん、できれば戦ってみたいけど、今回のイベントはモンスターも強いらしいし、そもそもその人が今回参加するって決まったわけでもないし、気にしないようにしよう。モンスターが強いならオッケーだしな。


「今回のイベントには参加するんですか?」

「もちろん」

「そうですか。では夕食にしましょう」

「あ、そうだよな。ごめん」

「いえ、気にしないでください」

「今日は何にしたんだ?」

「ハンバーグです」

「ハンバーグか。いいね」





◇◆◇◆◇◆◇◆◇





 急に転移させられた先は、何処かの洞窟。そしてその先には黒髪黒目の美丈夫。

 視界に映し出される『EXクエスト・【覇王】を説得しようが発生しました。情報を開示しますか? YESorNO 』『特殊マップに転移しました』『このマップは転移不可能エリアです』『リスポーン地点が変更されました』というシステムメッセージ。

 これは、どういう…?



 こんにちには心の中の私。絶賛現実逃避中の私を慰めて?

 よしよし。よく頑張ってるよ私は。

 ありがとう私。あの運営絶対許さないからな。それにしてもどうやってここから出ればいいのかな?

 それはあの条件をクリアするしかないんじゃないか?

 【覇王】を説得しろってやつでしょ?むりむり!そんなのできないよ!

 確かにそうかもしれないが、転移結晶が使えないんだから仕方がないだろ?

 でもこの人なんでか知らないけど怖いよ!

 それは【覇王】だから…って、大丈夫だ!この世に無条件で怖い人なんていないぞ!この人は怖くない!そうだろう?

 この人は怖くない?そうかな?


「あの」

「ひっ!ごめんなさいごめんなさいごめんなさい!」


 声かけてきたぁ、殺されるぅぅ!!むりだよぉー!

 頑張れ私!私に言っても、現実は変わらないぞ!


「えと…」

「すいませんすいませんすいません!」


 そんなこと言ったって、変なオーラ出てるしさぁ!むりだよぉ…!

 落ち着け私。一回でも良いからこっちから話してみるんだ!


「……」

「ひくっ、ひぐっ……」


 無言でこっち見てくるぅぅぅぅ!!!やっぱり怖いよぉぉぉ!!!

 …ダメだな。相手が困惑しているというのがわからんのか。


「あの、お嬢さん。とりあえずなんで突然ここに来たかだけは教えてくれないかい?」

「ひぐ、ひっく…う、運営、のトゥ、に、飛ば、され、てぇ…うぅ…」

「あー、っと。とりあえず、一回寝てもらうか。ごめんよ」

「ふぇ?」


 ぶれる【覇王】の手、首筋の衝撃。そこで私の意識は一旦落ちた。



 目が覚めると、これまでの思考が頭をよぎる。冷静になって考えてみると、恐ろしくおかしい思考だ。それほどまでにてんぱっていたのだろうか。よく考えてみれば、あの【覇王】と言われていた男はどういった人物なんだ?もしかしたら、私を殺そうと思えばすぐに殺せる程の人物かもしれない…。


「お、目が覚めたみたいだね」

「っ」


 すぐ近くには先程の【覇王】がいた。


「こ、これは、先程は大変失礼をした。すまない」

「…さっきとはずいぶん印象が違うね。さっきのが素なのかな?」

「い、いや…どちらも素だ。普段はこちらが前に来ているだけで…それで、【覇王】、殿、でいいのか?」

「覇王って、ずいぶん昔のことを知っているんだね。僕のことは、そうだな…ラルナでいいよ。君は?」

「ラルナ…。あ、私はリールです。改めて、先程は失礼しました」

「うん。もういいよ。突然こんなところに来たら誰だって驚くだろうからね」


 そう言って辺りを見るラルナに合わせ、私も周りを見渡す。

 ゴツゴツした岩肌におうとつが多い地面に天井からは鍾乳石が垂れ下がっている。唯一平らな地面に敷かれた皮の上に、私は寝かされていたようだ。


「それで、どうしてこんなところに?突然目の前に現れたから臨戦体勢をとったんだけど…」

「あ、ああ。運営のトゥから、あなたをイベントに参加するように説得しろと強制されてな」

「強制って、はぁ…。まあ、あいつらに参加しろって言われたら絶対に行かなかったけど、こんな子を送り込んでくるなんて思わなかったよ。リールは帰れないのかい?」

「はい。転移結晶が使えないので自力で戻る以外では」

「そうか。じゃあ一人で帰るのは無理かなぁ」

「そこらのモンスター位なんとかなりますよ!」

「そうかい?結構強いよ?ここのモンスター」

「問題ありません。無理なら逃げればいいのですから」


 そう言って起き上がり洞窟を出ようと歩き出すと、デコボコした地面に足をとられ、倒れそうになる。それをラルナが手をとって助けてくれる。


「…大丈夫?」

「あ、た、助かった。ありがとう…」

「いいよ。足元に気をつけながら外に行こうか」

「…はい」



◇◆◇



 洞窟で出口(入口?)につき、外に出る。洞窟の外には、熱帯雨林のように鬱蒼とした森が広がっていた。


「道中で言った通り、ここのモンスターを一体でも討伐出来たら、そのイベントとやらに出てあげるよ」


 道中、話がないのも嫌だったのでラルナにイベントに参加して欲しいと言ったところ、今のような回答が返ってきた。


「わかってる。だが、ここにいるモンスターはそんなに強いのか?」

「うん。強いよ。僕も最初の頃はよく殺されてたなぁ」

「殺されてた?どういうことだ?」

「まあ、戦ってみればわかるよ。ほら、来てるよ?」

「え?」


 ラルナに向けていた視線を森に移すと、目前に何かが迫っているのが見えた。

 そして次の瞬間には、目の前にあるのは岩肌だった。


「え?」


 どういうことだ?何が起きた?なぜ洞窟の中にいるんだ?

 疑問は尽きないが、とりあえず戻ろう。


「あ、どうだった?」


 洞窟の入口には変わらずラルナが立っている。


「正直、何が起きたかわからなかった」

「そうか。まあ、そうだよね。最初はそうさ。ちゃんと教えてあげるよ。今のはね、ここらの森を縄張りにしてるゴブリンが放った矢が、リールに当たった。それが致命傷になって死亡。洞窟で蘇った、ってこと」

「死、んで、え?でも私、この体…」

「そう。普通は死んだら蘇らない。けどここは、僕を死なせない為(・・・・・・)に作られた空間だから。何をやっても死なないんだよ」

「え、え?」


 死んでも死なない?死なせない為の空間?


「まあ、しばらくはここにいることになるだろうから、おいおい話してあげるよ」


 …確かにそうだろう。ゴブリンは最弱のモンスターだ。それは恐らくここでも変わらないはず、そのゴブリンに負けたのだ。条件をイベントまでにクリア出来るか不安になってきた…。それに、イベントを考えないとしても、ゴブリンを倒せないと自力脱出も無理だろう。本格的にヤバイかもしれない。



 ここから、私の地獄が始まった。




別視点書くの楽しいれす…^p^

おっと、リールちゃんは弱くないです。なんなら進化経験済みなのでゲーム内では上位に食い込む位の実力は、ある、はずです。ここのモンスターが異常なのは確か。

※覇王はプレイヤーではない。(一応ね一応、書いとくから。うん)

あ、誤字脱字があった場合報告してくれると助かります。今回は文章が不自然な部分があるかもしれないので、そこも報告してくれると……(あれ?これ今回に限った話じゃなくね?)……では。

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