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一年越しに叶える夢~AWAの世界にて~  作者: 高木橋ユウ
二章 旅の始まり《兄貴のいる国、中央国家パリドスでの騒動》
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思わぬ再会

※一応R15、残酷な描写あり、を本作品に追加しました。余り変わりませんが、では。



 受付に行くと既にトルンは立ち直っていた。


「あの、先程はすみませんでした」

「ああ、いえ、俺が変なこと聞いちゃったからなんで、気にしないでください」

「わかりました。それで、どんなご用件ですか?」

「グリスの実力が測れるようないい感じの依頼ってないですか?」

「グリスちゃんの実力、ですか?それなら昨日討伐されたデスマンティスでわかるんじゃないですか?」

「あー、自分の目でみたいんですよ」

「そうでしたか。それでは……、こちらの依頼等どうでしょうか?」


#ゴブリンを追っ払って!

最近南の森にゴブリンが出るようになったんだ。

ゴブリンが怖くて畑の様子を見に行けなくて困ってるんだよ。

報酬は畑で育ててる野菜をあげる!


 ゴブリンか。


「どうしてこの依頼なんですか?」

「実はこのゴブリン、異様に強いらしくてCクラス用の依頼になってるの。グリスちゃんはさっきDクラスになったのでこの依頼を受けることができるし、良いかな、と」

「なるほど。グリス、この依頼でいいか?」

「がう」

「じゃあこの依頼でお願いします」

「わかりました。では、行ってらっしゃいませ」

「がう!」


 さて、グリスの実力はどれくらいになっただろうか。



◆◇◆◇◆◇◆◇◆



 ゴブリンが出ると言う南の森に来た。ここに来る途中に通った家々には誰もいなく、荒らされた形跡があったが血等は見掛けなかった。


「よし、グリス。見つけ次第殺していけ」

「がう!」

「おっしゃぁ!やってやるぜ!」


 意気揚々と駆け出して行くグリスについて行くのはいいとして、ゴブリンが逃げないように俺の気配は消して、と。んー、木の上とかにも結構いるなぁ。こっちをじっと観察してる感じだし、って、ん?これホブゴブリンも混じってないか?……大丈夫かなぁ?って、早く追いかけねえと。…お?こっちに来る奴がいるな。


「オイ、ニンゲン」

「なんだ?」

「キングガヨンデイル。ツイテコイ」

「キング?」


 それって、ゴブリンキングの事、だよな。まじか。でもそんな圧倒的な気配は感じないけどな。


「ハヤクシロ。ドウホウガシヌマエニ」

「は?……あー」


 グリスの事か。となるとー。


「待て、街を漁ったのはお前たちか?」

「チガウ。ベツノムレダ。ダガ、アノチビハカンケイナクミナゴロシニスルダロウ?」

「あー、確かに」

「イマハウエニヒナンシテイルガジキニヤラレル」

「そうだな。じゃあ、ちょっと待ってろ」

「?ドウイウコトダ?」


 返事をしないで走り出す。グリスに追い付かないと、さいわいあいつが行った後には血の後がすごいから一直線で進む。てか今気づいたけどあのゴブリン普通に俺に話しかけてきたよな。気配の消し方甘かったかな?っと、いた。


「おい、グリス」

「ん?なんだ?」

「木の上にいる奴等には手ぇ出すなよ」

「上?んが?!一杯いる!」


 気づいてなかったのかよ!


「でも、なんでだ?」

「いいから」

「……わかった」

「よし、少しいなくなるけどすぐ戻って来るからな」

「えー。オレも行くぞ」

「ダメだ、って言ってもついてこれるのか。仕方ない。いいぞ。……いいよな?」


 俺の後を追ってきたゴブリンに聞く。


「ハァ、ハァ、ムロンダ。ソノママホウチシテドウホウガコロサレルホウガマズイ」

「よし、じゃあそのキングのところに連れてってくれ」

「……コッチダ」



◆◇◆◇◆◇◆◇◆



 ゴブリンについて森を歩くこと数分。道中無謀にも襲ってきたゴブリンをグリスが何度かぶっ殺し、小さな集落についた。


「ココダ」

「入っていいのか」

「ムロン。キングハアソコノナカニイル」


 集落にある家々はボロく、掘っ立て小屋のようなものが多い。が、その中に一つだけ周りより少しましな、まともな家と呼べるものが建っている。そこがゴブリンの指した場所だ


「行くぞグリス」

「がう」

「本当に大丈夫なのか?こんなところに来ちまって」

「ああ、別に襲ってくるなら殺せばいいだけだしな」

「確かにそうだな!」


 とりあえずキングがいるであろう家に入るか。


「……来たか、人間」

「ん?」


 モンスターの言葉じゃない…?

 中にいたのは一人の、人間?


「久しいな、人間。まあ、立ち話もなんだ、座ってくれ」

「お?おう…?」


 椅子がないので地べたに座る。……よく見ると見覚えがある顔のような…、ん?右耳が無い…?……!ゴブリン、キング…まさか、


「お前、ギルグ、なのか?」

「ぬ?ああ、気づいていなかったのか。そうだ。あの時見逃されたギルグだ」

「え、でもお前、ゴブリンキングじゃ……、今はどう見ても人間じゃねえか」

「……あの戦いの後、お前に右耳を切られた後か、直ぐに気を失ってな。目が覚めた時にはこの姿になっていた。どうやら、進化したらしいのだ」

「種族は?」

「亜人族と言うらしい」


 亜人族……。


「…それで、俺をここに呼んだ理由は?」

「我は、お前に敗れた後、わずかに生き残った同胞とあの森をさまよった。そして、種族がゴブリンキングの時には絶対に勝てないようなモンスターと戦い、勝ち、生き延びた。そして、紆余曲折あり、この森にたたどり着いた。そして間もなく、懐かしい、お前の気配を感じ、使いを出した。それは、お前との決着を着けたいと思ったからだ」


 ……結構暴れたはずなんだけど、生き残りがいたのか。それで、


「…決着、って言うのは?」

「どちらが上で、生き残るのか、それをハッキリさせたい。そう思っていたのだが…」

「…ん?なんだよ?」


 こちらに顔を近づけて、臭いを嗅いでいる。……臭うのか?


「お前、女だったのか」

「……」

「それなら話は別だ。我が勝ったらお前には番になってもらおう」

「は?」

「強い女ならば、強い子供が産まれてくるだろう。そうすれば、我が群れは強くなり、同胞も生き残れるようになるだろう」

「おいおい待て待て!!それじゃあ前開と同じ結末になるだろうが?!」


 前はそれで増えすぎたからって街を襲おうとしてたんだろうが!


「それは問題無い」

「何だって?」

(…番になること否定しなかったな)

(がう?番ってなんだ?)

(夫婦になるっつうことだな)

(???)

(ダメだこりゃ)

「おい、うるさいぞ。別に勝てば何の問題も無いんだからいいだろうが」

「ほう?我に勝つつもりでいるのか?我はあの時とは比べ物にならないほどに強くなったぞ?」

「は?あん時より強くなってんのはお前だけじゃねえよ。覚悟しろよ?」

「望むところだ。外へ出ろ。そこでやるぞ」

「……お前、武器は?」

「奥に置いてある。先に出ていろ」

「わかった」


 ……思わぬ再会だし、決闘になるとは思わなかったけど、あいつとやるなら、確実に殺せる位の力じゃないとダメだよな。どうしようか。俺は武器なんて持ってないし、“あれ”をやるか?でも考えてただけで実戦で使ったことないしな。ぶっつけ本番でどうにかなるのか?……まあ、身体強化だけでもフルで使うか。


「がう」

「ん?なんだ?」

「グレスの全力、見てみたい」

「俺の全力…?」

「がう。いつもいつも、つまらなそうにモンスターと戦ってた。この前お城のおっちゃんと戦ってた時は楽しそうだったけど、でも、すぐに終わって満足してる感じじゃなかった。全力で戦える相手なら、全力でぶつかった方がいいと思う」


 お城のおっちゃん…、騎士団長の事か。にしても、グリスにこんなこと言われるとは。


「わかったよ。出来る限りの全力でぶつかってみるさ」

「ん、がう!頑張ってな!」

「頑張れよー」

「おう!」


 じゃあ、ぶっつけ本番の全力で行きますか。





誤字脱字があった場合報告してくれると助かります。

※追記「待て、街を漁ったのはお前たちか?」の部分に誤字報告をいただいたのですが、間違いではありません。分かりにくい表現で勘違いさせてしまい申し訳ございませんでした。以後気を付けます。

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