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一年越しに叶える夢~AWAの世界にて~  作者: 高木橋ユウ
二章 旅の始まり《兄貴のいる国、中央国家パリドスでの騒動》
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ちょっとした話

明けましておめでとうございます。

こんな内容なのに昨年内に投稿できずすみませんでした。では。


“性格の方向性?”



“んー…お、ランダムあんじゃん。これにしよ”



“次は、成長の方向性?成長ってなんだよ…”



“じゃあ、俺を支えてくれる感じ、とかか?ははは、なんか違う感じだけどまあいいか”



“容姿の決定、これは完全ランダムなのか。どれどれ?…黒髪黒目、結構可愛いな”



“じゃあ名前はネロだな!”



“おし!行け!そこだ!よし!!”



“俺ぬきでも戦えるようになってきたな。そろそろ違う技能を伸ばそう。何がいいかな?”



“今まで魔法一辺倒だったし、やっぱり近接系かな。とすると、んー、普通に剣術でいいか。剣術なら派生が結構あるわけだし”



“ん?魔法剣術?なんだこれ”



“魔法と剣術を組み合わせた剣術?はじめて聞くなぁ?”



“強いなこれ。遠近両方満遍なく火力がでる。狩りがはかどる”



“お、無謀にも魔王に挑もうとしてるパーティーが”



“そういえば一回も魔王と戦ったことないな。一枠空いてるみたいだし、参加してみるか”



“お?魔王ってこんなに弱いのか?どんどこ削れるぞ?”



“え、倒せそう。第二形態とかあるのかな?”



“……。ない?えっと、倒せたのか?……マジ?”



“……は?チート?なに言ってんだよ。方法はちゃんと教えただろ?……習得できない?”



“おい、止めろよ!ネロは関係ないだろ?!くそがっ!”



“……!……!?”



“……!!!”



“……?”



“……”



“…”



◆◇◆◇◆◇◆◇◆



「…様」

「ん……」

「結城様」

「ん……?」

「時間ですよ」

「お、ああ……」


 んー?なんか、懐かしいような、嫌なような、変な夢を見てたような…。


「どうかされたのですか?」

「いや、なんでもないよ」

「そうですか。まあそれはいいとして、寝るのはいいのですがテレビは消してから寝てもらえませんか?」

「ああ、ごめん…」


 テレビは消えている。ネロが消してくれたのか。ありがてえ。


「もう準備はできているので食べちゃってください」

「ああ、うん」


 ちゃっちゃと食べちゃおうか。


「いただきます」

「はい。どうぞ」


 ……、やっぱりうめえなぁ。


「あ、そうだ。ネロ」

「なんですか?」

「新ボディの方が食事できる理由ってわかったの?」

「はい。判明しました」

「なんでだったの?」

「体内で分解して発電していたようで、それで擬似的に消化のようなことができていたみたいです」

「ん?それって発電した分どうしてんだ?確か、太陽光発電で動いてるんだよな?」


 説明書にそう書いてあったはずだ。旧ボディと変わってなければだけど。


「はい。内部に小型のバッテリーが入っていてそこに貯めているようでした」

「なるほど」


 それなら無駄にはならないな。


「他にも色々な機能がついていますよ?」

「そうなんだ。たとえば?」

「そうですね……手から火が出たりしますね」

「……それ何に使うの?」

「ライターやマッチが必要なくなりますね。あと遭難した時などに役立つでしょう」

「遭難……」


 ライターやマッチなんてほとんど使わんし、遭難する予定もないんだけど?


「妙な機能が多いのか?」

「いえいえ。大多数は人間のように動くための機能ですね」


 ええ……、指から火が出るのに…?


「そういえば、これから先私のような人型のアンドロイドには見分けがつくように各メーカーで装飾品を付けることになったようです」

「へぇ、ネロも付けるの?」

「私は付けません」

「なんで?」

「人間ですので」

「……、ああ、そうだね」


 体が機械なだけで、中身は普通の人間だもんな。…いや、まて、普通の人間って体が三つあって同時に動かせるか?最新の情報を瞬時に閲覧できるか?

 普通の人間にそんな芸当ができるやついねえや。


「失礼ですよ」

「心も読んだりできないし」

「心を読んだ訳ではなく、顔の表情や体の動き等、膨大な量の情報から導きだした計算結果です」

「いや、そんなこと普通じゃない人間でもできないから」

「そうですか?」

「……」


 ……そういえば、昔読んだ雑誌にその類いの特集があったような……。え?できる人いるの?


「納得いただけましたか?」

「まあ、うん……。一応人間だってことはわかった」

「……まあ、良いです」

「……ちなみにさっきの俺はどんなこと考えてたか教えてくんね?」

「『そんな人間はいない』です」

「おおう…」


 ほぼ同じじゃねえか。すごいな。


「というわけで、私は人間ですので、見分けるための装飾品は付けません」

「わかったよ…。で、いつ頃からなんだ?その装飾品とやらが出回るのは」

「来月あたりだそうです。早いところでは既に製産ラインで取り付けが始まっているそうですよ」

「へぇ…そうなんだ。でも既存のやつらにはどうする気なんだ?」

「装飾品は着脱可能なそうなので、購入者に郵送で送るそうです」

「あぁ、なるほどなぁ」


 家には二つ分来るのかな?


「家には届かないでしょう」

「なんで?」

「私が止めます」

「お、おう……」

「ですが、旧ボディの方には取り付けようかと思っています」

「…なんで?」

「見分けを付ける為ですね」

「ああ、見た目同じだもんな」

「はい」


 っと、話が長引いちゃったな。さっさと食べよう。


「………、ごちそうさまでした」

「はい。お粗末様です。お風呂沸いていますからね」

「ああ」


 風呂入ろう。




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