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一年越しに叶える夢~AWAの世界にて~  作者: 高木橋ユウ
二章 旅の始まり《兄貴のいる国、中央国家パリドスでの騒動》
39/99

金策

タイトル詐欺なんだよなぁ…。

投稿遅れたのにすいません…。


「結城様」

「んー?なんだー?」


 風呂上がりに部屋で寝転がっている俺に話しかけてくるネロ。……ネロの服装あんまり変わってないな。パジャマとして俺のTシャツを着ているのはわかるが、なぜ俺の?


「響矢様と響様とはどう言ったご関係で?」

「ただの幼馴染みだよ、琴音と同じな。響矢は俺と琴音と同い年、響は一個下だ。ちっさい頃からよく遊んでたんだよ。家が近くでね。ゲームするのもなんでも一緒にやってたな~。中学生になるときに二人とも引っ越しちまったんだけど、連絡先も知ってたしよくネトゲを一緒にやってたからずっと仲良いんだよ」

「あの二人のことでしたか」

「会ったことないよな?」

「いえ、PROでいつも一緒にいたので知っています」

「あー、確かに」


 結構一緒にプレイしてたなそういえば。


「ん、ふぁ……、寝るか…」

「それはいいのですが、大丈夫なのですか?」

「何が?」

「二年生の夏休み後から今までの勉強のことです。一年間眠っていたんですよね?」

「大丈夫だ。夏休みの間にやってたから」

「……それで本当に大丈夫なんですか?」

「大丈夫だって、そんじゃおやすみ」

「はぁ、おやすみなさい」


◆◇◆◇◆◇◆◇◆


『ピピッピ━』

「ん……すぅ……すぅ……」

「……もう少し寝ていてください」







「………………っは!今何時?!」

『六時四十二分』

「完全に寝坊した!」


 マジか!今までこんなことなかったのに!ああもう!ネロも起こしてくれればいいのに!ていないし!



「ごめん!寝坊した……あれ?」


 テーブルにはすでに朝ご飯が並べられていて父さんと母さんはもう食べてる……。


「おはようございます結城様」

「おはよー結城」

「おはよう結城」

「先にご飯いただいてるよ」

「え……それ、誰が……」

「私が作りました。……駄目だったでしょうか?」

「そんなことないわよ!ネロちゃんの料理美味しいし」

「そうだな」


 ネロが……?まさか目覚まし止めたのってネロか?


「いや、ダメじゃないけど」

「それは良かったです。ではお召し上がりください」

「あ、うん」


 ネロが作った料理を食べるのは二度目だな。


「……うまい」

「ありがとうございます」


 朝こんな時間まで寝る事なんてもう無いと思ってたんだけど……。いいな、こういうの。


「どうした結城」

「え?」

「泣いてるじゃないか」

「うぇ、あ、ほんとだ。ごめん」

「どうしたのよ急に泣いたりして」

「いや、誰かにこうして朝ご飯用意してもらうなんてもうないんじゃないかと思ってたから……」


 なんか、ネロがきて急に涙もろくなってきた気がする……。今まで家族の前でで泣く事なんてめったになかったのに。


「結城様……」

「んん、これからはネロちゃんが朝ご飯作ったら?その方が結城も楽でしょ」

「いや、でも」

「やります!任せてください!」

「う、わかった…」


 押しきられたな…。


「うふふ、ごちそうでした。行きましょうかお父さん」

「ん、そうだな。それじゃ行ってくる」

「行ってきま~す」

「あ、行ってらっしゃい」

「行ってらっしゃいませ」


 俺も学校行く準備しないとな。


「ご馳走さま」

「はい、お粗末さまです。洗い物もやっておきますね」

「ああ、頼む」


 楽だ……。




「それじゃあ行ってきます」

「はい。私も後でいきますね」


 やっぱりくるんだ。あのちっちゃいやつで。


◆◇◆◇◆◇◆◇◆


「ういーおはよー」


 学校には何事もなく無事に着いた。教室に来るまでずっと見られていたけどついに話しかけてくる奴はいなかった。


「お、おはよう。神城さん……」

「おはよう。花島」

「え、えと、昨日はごめんなさい。突然気絶なんてしちゃって……」

「いいよいいよ、気にすんな」


 変な人に名前呼ばれたら俺だって怖い。


「ありがとう…。そ、そうだ、授業でわからないことあったら、遠慮なく聞いてくれていいからね」

「おお…助かる」


 正直今どこやってるのかわかんないし、一様やってそうな所は一通りやっておいたけど。





◆◇◆◇◆◇◆◇◆





キーンコーンカーンコーン


「んん……、はふぅ……」

「結城様どうでしたか?勉強の方は」

「意外と大丈夫だった」


 というか先の方までやってたみたいで授業の内容はもうほとんど覚えてた。……そういえば花島途中からわからないって顔してたな。明日はこっちが教えてやるか…。


「そうでしたか。今日も帰ってきたらAWAですか?」

「ああ。そのつもりだが、何か用があるのか?」

「実は牛乳を買うのを忘れていて…」

「ネロでもそんなミスするんだな。いいよ買って帰るから」

「ありがとうございます。あ、今日はシチューです」

「ネロのシチューか……、うまいかな」

「そこはなんとも言えません。ただ、レシピ通りに作ることだけは確かです」

「そうか」

「私は先に帰ります。牛乳、よろしくお願いします」

「おう」


 さてぇ……、スーパーは家の反対側なんだよなぁ。ネロの頼みだし行くけどね。……手持ちいくらだったかな……。


◆◇◆◇◆◇◆◇◆


 ネロのシチューは美味かった。うん。また泣いたけど…。

 さて、今日はAWAで何をしようか。金策に走りたいから片っ端から組合の依頼でもやってみるか。………うん、そうしよう。しばらく他の冒険者に仕事ができないくらいの勢いでやってしまおう。そうと決まれば、


「すいません。この依頼を受けたいんですが━━」


次回は時間が跳ぶと思います。

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