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一年越しに叶える夢~AWAの世界にて~  作者: 高木橋ユウ
二章 旅の始まり《兄貴のいる国、中央国家パリドスでの騒動》
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解体とお楽しみと再会


 早速だけど解体するなら広い所の方が良いよな?


《はい。小型のモンスターならまだしも大型のモンスターがいるのであれば広い場所の方が良いでしょう》


 んーだったら草原とかか?ギャラルガ周辺に草原ってあるか?


《北にミルド草原という場所があります》


 じゃあそこに行こう。




 さて、ミルド草原とやらに着いたことだし。早速始めますか!


《そうですね》


 ちゃっちゃと終わらせてお金を稼ごう。……んで、どうすれば良いんだ?


《はぁ……。モンスターを出して触れば終わりですよ》


 簡単だな?じゃあすぐ終わるかな。あーでも結構入ってるんだよな、死体。

 ……ぐちぐち言ってないでさっさとやるか。


◇◆◇◆◇◆◇◆◇


 あー、やっと終わったか……。

 かれこれ三時間位ずっとやってた気がする。でもそのお陰でアイテムボックスに入ってたやつは全部解体出来たな。


 内訳は━


 ・各種モンスターの肉、爪、牙、皮、骨 ・各種モンスターの魔石 

 ・壊れた武器(剣、槍等) ・壊れた防具 ・装飾品(指輪、ネックレス等) 


 と、恐らくレアドロップの━


 ・ゴブリンハート×3 ・魔宝石 ・ガチャチケット×2


 か。結構な数の死体があったのにレアドロップこれだけかよ……。ゴブリンのやつは判る。あんだけいたのを一人で殺ったんだからな。魔宝石は……これレアドロップじゃないかもな、偶然発見したジュエリースライムとやらを解体したら出たし……。んで、問題なのはこの…ガチャ……か。

 このゲームも他のゲームと同じくガチャシステムがあるんじゃないかと思ったことはある。でもそれらしきものは見当たらなかった。だからてっきりこのゲームには無いのかと思っていたが、これは……、鑑定。


ガチャチケット

運営の一人が残したシステムの一つ、『ガチャ』を回せる。

中身はこの世界にあるもの。

運のステータスによる影響を受けない。


 ふむふむんじゃあ早速……。


 ガチャチケットを取り出すと空からガチャガチャが落ちてきた。

 いつも見る形だけど、レバー式になってるな。


『チケットを入れてください』

「うぉ」


 喋った……。


『チケットを入れてください』


 いつもお金入れる所で良いんだよな?……よし入った。


『回してください』


 ソシャゲの闇と言われるガチャ、引く時が一番緊張するし、わくわくするんだよな~。


『回してください』


 よーしいくぞ~。そい!


『・・・』


 ん?出ないぞ?


『金』


 !?急に出てきた……。なんだこれ?カプセルに色がついてる。ついさっきこの台が言った色と同じだな。とりあえず開けてみるか。


「ふっ…ぬぬぬ…意外と硬い……」


 このステータスで硬いってどんだけだよ。


「ポン」

「お」


 開いたな。


「ボスッ」


 これは……、箱か?鑑定っと。


プレゼントボックス

何が入っているのかわからない箱。

何やら重い物が入っているように感じるが……?

ガチャで出てきたのが箱とはこれいかに。


 後回しだな。もう一回引いてからまとめてやろう。

 チケット入れて、はい。


『黒』


 今度は黒か。


「ポン」


 こっちはすぐ開いたな。

 んでこれは、小瓶?鑑定。


龍殺し(注 酒です)

一度飲めば龍すら酔ってしまうお酒。

遥か昔に作られた代物。

際限無く飲める。


 うわー、なにこれ……どうしろと?……これはボックスの肥やしかな。

 気をとり直してプレゼントボックスの方を開封しよう。上にある紐を取れば……。


「ドサッ、ドサドサ」

「……」


 鎧……か?


<なりきり変身セット>


転身龍鎧アルティメットドラゴノヴァ(フルプレートアーマー)

運営の一人が悪ふざけで作って放置した全身鎧。

過去一度だけこの世界の人に発見されたことがあるが、装備されることはなく、展示されていた。

龍神であるゼロも絡んでいる。

効果:防御力+1200、物理耐性、魔法反射、自動再生、形状変化

耐久値15000/15000

必殺技【究極龍の息吹】


瞬間装備の指輪

設定された装備品を瞬時に装備出来る指輪。

ある一団御用達の品。

これで変身出来るね!

セット【-】【-】【-】


 ………………。


《おや、マスター。解体終わっていたのですね。丁度いいです。お客様がおみえです》


 ……おう。


「ログアウト」


◇◆◇◆◇◆◇◆◇


「ネロー客って誰なんだ~?」


 んー誰かくるなんて聞いてないしなんかの勧誘とかも門前払いのはずなんだけど……。

 それにしてもさっきのアレ、なかなかにひどい物だった気がする……。


「結城!」

「ん?」

「え?あなたって今朝の……」


 琴音か。客って。


「俺だよ、俺。結城だよ。朝は悪かったな」


 ひさしぶりの再会ってことになるのか。


「本当に、結城なの……?」

「おう。恥ずかしい秘密でも話してほしいか?んー覚えてるかな……昔は俺と結婚するーとか言ってた」


 本当に子供の頃の他愛ない話。二人だけの話。……嬉しかったな~。


「っ!覚え、てるよ……」

「そうか」

「結城!」

「うぉ、急に抱きついてくるなよ」

「だって、もう会えないかと思ってたから……。う、うぅぅ」

「ああ、うん……」


◇◆◇◆◇◆◇◆◇


「落ち着いたか?」

「うん……」

「何の用で来たんだ?」

「あ、そうだった。これ。鏡先生から頼まれた三年の教材」

「そういえば言ってたな渡す物があるって」


 制服とか持ってこられたらどうしようもなかったな。


「うん。それがこれ。……ねぇ」

「なんだ?」

「さっきまで、何やってたの?……やっぱりゲーム?」

「ああ。AWA、知ってるか?」

「知ってるわ。そのゲームなら私もやってるし」

「へぇ、珍しいなお前がゲームやるなんて」

「それは……、結城が興味持つ物だし多少は……」

「なんて?」


 最後の方なんて言った?


「な、なんでもない!それより、結城が起きたことは響矢と響ちゃんに伝えるから」

「あー、頼む」

「はぁ、連絡位してほしかったわ」

「すまん」

「いつものことだし気にしないけど。それより、その子はなんなの?」

「ん?あ、こいつか。こいつはネロだ」

「知ってるわ。そうじゃなくて、なんでここにいるのか知りたいのよ。その子、ネロは結城が昔やってたPROってゲームのパートナーでしょ?」

「え?」


 そうなのか?


「そうなのか?ネロ」

「そうですね。覚えていなかったようなので特に何も言いませんでした」

「ああそう……、こいつがここにいるのはAWAの中にいてネットを使って移動してきたからだ」

「そんなことが出来るの?」

「出来てるだろ」

「………そうね」


 PROか……。あ、そうだ。


「琴音、帰らないのか?そろそろいい時間だぞ」

「あー、今日はお母さん帰ってくるの遅いから、夕飯はどこかで食べても良いって言われたの。ここで一緒しちゃダメ?」

「まぁ、良いけど」

「やった」

「はぁ、ネロ手伝って」

「はい」


 ネロがいて良かったよほんと。PROの件はあとだな。さーて今日は何を作るか……。


誤字脱字があったら報告してくれると嬉しいです。それでは。

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