二度目ぇ
短いです。
なあ、賢者よ。
《はい。なんでしょう》
どうして俺は牢屋に入ってるの？
《それは…その…すみません。私が動いたからだと思われます》
動いた？……この体で？
《そうです。マスターのログアウト中にのみ私がその体を動かせるんです》
へえ～そんなことができたのか、それで？賢者が動いたからなんなの？
《おそらくなのですが龍の気が少し漏れていたのが原因で…》
漏れてたら捕まるのか？
《いえ、神々に目をつけられたせいかと》
神々…
《それも人に近い亜神に》
なんでそれで捕まるの？ここどこ？
《神に近ずき過ぎたからでしょう。そしてここは次元がちがうのでなんとも》
そうか…。ならその亜神とやらをぶちのめせば帰れるかな。
《え》
よーしさっさと見つけて…
《ま、待ってください！相手は亜神です！勝てるわけないです！》
ん…賢者って俺のステータス見てないのか？あれならいけるって。
《種族名やLvなら見ましたが詳細は……。！こ、これは…いや、でも…》
いけるいける、大丈夫だって！
《はぁ。任せます。ですが亜神が確実にいるという保証は無いので気をつけてください》
よーし、殺るぞー。
張り切ったはいいけどどうしよう、牢屋は簡単に脱け出せたけど亜神とやらはどこにいるかわかってないしな。あれから賢者はなにも言ってこないし、それに探そうにもここ魔力濃すぎて探せないし。いや、でも神なんだよな？だったらここら辺よりも持ってる魔力凄いんじゃ…。
思い立ったら即行動だ。早速やってみよう。周囲の魔力を感じとってその中から一番魔力が濃い場所……、あった。待ってろよ～、亜神さんよ～。
お、あの部屋だな。
「理不尽に人を捕まえる神サマがいるのはここかー！」
「…違う。神じゃない」
「え？じゃあ誰？」
あれ？誰だこの女の子は…。亜神がにいそうなとことかここ以外に無いんだけど。
「私は神に造られた存在……」
「造られた？」
賢者どういうこと？
《……可能性としてはゴーレム・神造ダンジョンのボスですね。今回はゴーレムでしょう》
「神は言った。奴がここに来たら殺せと。でも私には出来ない…」
「えー」
なにコイツめんどくせ……。亜神いないんだったら帰ろ。
「んー、じゃ俺帰るわ」
「どうやって？」
「魔法で」
「出来る分け…ない。ここは神が作った場所…」
「関係ないと思うよ」
賢者、転移系の魔法ってあるよな？それで帰ろう。
《わかりました。ですがいくら次元を越えたことがあるといってもどうなるかわかりませんのでご注意ください》
おっけ！
「そんじゃね。次……があるかわからないけど、その亜神を殺すことは確定してるから」
「まっ」《『テレポート』》
◇◆◇◆◇◆◇◆◇
俺がやってるのって本当にゲームか？俺だけなんか違うのやってる気がする。
《それについて聞きたいことがあるのですが》
……賢者さん？ここは？
《はい？空ですが？何か？》
なんでそんな所にいるんでしょうかね？怒ってる？もしかして怒ってるのかな？
《怒ってないですよ。全然全く。神を殺すとか言ってイキってることになんて全然》
いや俺が悪かった！だから普通に街に…。
《それは無理です》
何で！？
《次元を越える為にマスターの魔力を殆ど使ったので》
マジか！ていうかこの下！あれお城だよね！？
《……》
おいおいマジかよ！
「嘘だろぉぉぉぉぉぉおぉぉぉぉぉぉぉおぉぉぉ……！！」
そのまま城に突っ込んだ。
亜神「行ったか」
？？？「っ神…さま」
亜神「むむむ、龍神の目がかかってるからここで始末しようと思ったのに……。次見かけたら覚えとけよ～」
？？？「あの、すみません…でした」
亜神「気にしなくていいよ。あいつがお前を攻撃しなかった時点で失敗は確定してたんだし。帰ろうぜ～」
？？？「はい……」
