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一年越しに叶える夢~AWAの世界にて~  作者: 高木橋ユウ
一章 ゲームの始まりと修行
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竜/龍と色と精霊と

「それじゃあこの世界のことについて教えてあげよう」


 俺達は今、組合の中にある一室にいる。先週Sクラスになって修行が終わったからいろいろ教えてもらうためだ。


「と言っても、私は君がどれだけこの世界について知っているのかわからない。だから君には知っておいてほしいことを教えていこうと思う」

「へーい」

「…。まず知っておいてほしいのがこの世界の竜/龍についてだけど」


 この部屋には黒板があってキャストが文字(もちろん日本語)と絵を使って説明してくれる。


「漢字で簡単な方の竜は下位竜と呼ばれていて、一般的に竜と言うのはコイツらの事を指す。で、難しい方の龍は上位龍と呼ばれていて下位竜が進化した時に稀に現れるとされている。そんで君の種族である龍人だけど、たぶんこの上位龍と人族の間に生まれた種族だと考えられる。それは龍魔法が使えたからだね。この魔法の名前に龍って入ってるし、たぶん竜の使う魔法より強力なんじゃないかな?だからと言ってもなんだけど、人前であまり龍の部分つまり角とか魔法を使ったりしたらダメってこと」

「なるほど。だからあんなに角隠せとか言ってたんだな」

「そういうこと。それと知っておいてほしいことがもうひとつ」

「なんだ?」

「色についてだよ」

「色?なんで?」

「それを今から説明するんだよ。ふー、色と言っても髪の毛の色についてだね。この世界での髮の色は魔法の適正を表しているんだ。突然だけどここで問題!この世界の魔法は一般的に何種類と考えられているでしょうか。①5種類②7種類③10種類」

「う~ん?二番か?」

「正解!この世界では七種類の魔法がある。一般的には、だけどね。私達プレイヤーや魔法を研究している人達からするとこれはとても少ないんだ。で、髮の話に戻るけど、赤色なら火の魔法、青色なら水の魔法、緑色なら風の魔法、茶色なら土の魔法、金色なら光の魔法、黒なら闇の魔法に必ず適正がある。これで6つ。最後の一つは回復魔法でこれは光魔法の派生と考えられているからだいたい金髪の人が使える。まあ絶対に使えるってわけじゃなくて、適正があっても魔力量が足りなくて使えない人もいる」

「他の魔法っていうのは?」

「複合魔法とか、モンスターしか使えない魔法とか、あとは禁忌とされる死霊魔法とかかな。複合魔法は雷とか氷とかのことで、モンスターの奴は君が持ってる龍魔法とか、死霊魔法はさっぱりわからん」

「ほーん。…?ってことは人前で龍魔法は使えないってことか?」

「そういうこと。んでこっからが重要なんだけど、白は魔抜けって呼ばれてて魔法適正がないあるいは魔力量がゼロに近い人が白髪なんだよ。君の髮は地毛だろ?」

「そうだけど、なんでわかったんだ?」

「最初にキャラクターを作る時にいろいろ設定しただろ?そこで髮の色も決めるんだけど白色は選べないんだ。だから君が白髪なのに魔法を使うといろいろと厄介になるかも知れない」

「白髪が魔法を使えないのはわかったけど、組合で騒がれなかったのはなんで?」

「白髪で組合に登録する人は魔法を使わない完全物理アタッカーとして認知されてるから。Sクラスにも白髪の人はいるしね」

「てことは俺、人前で魔法も使えない?」

「うん」

「うへ~、身動きとれねえじゃん」

「だったら私みたいになんか被ってればい「それは嫌だ」……ソウデスカ……」


 すんげー落ち込んでるけどなんで?まあこれはおいといて、魔法が使えないとなると…、最近はステータス確認してなかったからどんなスキルがあるかわかんねえな。じゃあ早速…


「………最後に一つ言い忘れてたけど、精霊には気をつけてね」

「精霊?」

「そう、精霊。精霊の中には龍を嫌うものもいるから。でも普通の人に精霊は見えない、けど君ならたぶん見れる。精霊は魔力の塊だから」

「あー、なるほど」


 つまり龍眼で魔力を見ろと、最近は慣れてきたけど魔力ってスゲーキラキラしてて目に悪いんだよなぁ。しかも色もさまざまだし。


「これで知っておいてほしいことはだいたい話した。後のことはこの手帳に書いてあるから後で読んでね。さてこれで君に教えることはもうないね。最後にこの指輪をあげよう。記念にね。この街を出るなら北の森を進んでね。それじゃまたどこかで」

「おう。ありがとな」


 キャストが部屋を出ていく。いい奴だったな~。指輪か、後でステータスと一緒に確認しよう。

これが今年最後の更新になると思います。皆様良いお年を。

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