作戦実行
そして、実行日の放課後、マオ達は本部で最終的な確認をとっていた。
「では、エリカと、マリと、明斗は奴が逃げたらトリガーね!」
「了解」
テーブルいっぱいに街の地図を広げ、一つ一つ、確認をとる。
「では、作戦実行!」
太田が指示を出すと、みんなが一斉に動き出す。
「マオ、」
「何?星汰!早くしないと、遅れちゃうよ?」
「分かってるよ」
マオは星汰がイラついているのに気づく。
「どうしたの?」
マオが恐る恐る尋ねる。
「なんで、こんな小さな事件に一々顔を出さなきゃいけねぇの?理解できない。」
あぁ、そう言えば、昨日、太田に質問してたな。
まだ、納得出来ていないんだ。
「それは、私もわからない。けど、とりあえず、これ、終わらせよ?」
「あぁ」
無愛想に返事をした星汰はみんなより早く準備を終わらせ、先に出ていってしまった。
*
「この、作戦終わったら、話がある。」
現場で、マオは星汰にそれだけ言われ、モヤモヤしたまま作戦は実行された。
犯人は20代後半の男。家には無数の女性とみられるバラバラになった遺体、赤く染まった包丁や、ノコギリ、寝室には行方不明の女性の盗撮写真などがあった。
犯人を削除したのは龍だった。