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疑念

朝目が覚めると布団の中に違和感を感じる自分以外のぬくもりそして誰かがいると言う感覚だ。ここからの行動は慎重にならなくてはいけない。仮に仮にだ彼女にもしも触れるようなことがあるのだとすれば俺はチーム皆んなからの信頼を失う可能性があるっ。


俺はそっとまぶたを開けると父とゆりと目が合った。なるほどね、ちとせかひなか。


「ゆり、すまないが布団を退けてくれるかい?」


「いいけれど」


にっこりとした笑顔のはずなのに、圧力を感じるのはなぜだろうか?


布団を退かした先には、ちとせとひながいた。両方かー、そのパターンは想定をしていなかった。


「ゆりさん、どうしてそんな怖い笑顔を?」


「あなたの今の状況を考えれば当然のことじゃなくて?」


ですよねー。ヒナならまだ誤魔化せたと思っている私が1番悪い。俺はまずはこの状況をすべく、二人に触れない様に布団から出る。


二人はまだ起きないのか、すやすやと眠っている。


「まさかひなだけじゃなくてちとせも寝相が悪いなんて予想外だわ」


ゆりが呆れたように首を振っている。布団から離れると全体を見渡すことができ端っこに寝ていた自分のところにヒナとちとせが来ているのがわかる。


ゆりは既に怒ってないようだった。


「2人で一旦話をしようか」


ゆりはそう入って、布団とは反対側に置いてある、丸いテーブルの方に移動する。


「ダイバー同士で意見が必要ということか?」


俺は何についての議題かを改めて確認しておく。


「そう私たちが楓を救うために今一度整理しなくちゃいけない。滉誠は一晩経って昨日の考えをどう思う?」


ゆりは真剣な表情で俺に問いかける。


「俺は現状のままでいいと思う」


だからこそ、俺も覚悟を持って答える。これで行くと。


「滉誠って不思議だよね。私たちに本当は興味ないのに、誰よりも私たちのことを見てる」


何を入っているのか分からないという様に、困惑した表情を浮かべるがゆりはこちらの目を捉えて離しはしなかった。


「だって、私達の誰に対しても恋愛的な感情を含めて何も感じてないしょ?」


真に迫っている質問に俺は観念をする。


「いつから、そう感じている?」


俺は単純に何がいけなかったのかが気になった。


「普通の男性なら私達が一緒に寝るなんて入っただけで、意識するよ。見る回数が増えるとか顕著にね。」


なるほどね、いつも通りすぎたのが仇になったというわけか。


「それに、ベットで寝る提案をしたのに折れるのは早い。だから何を考えているのか知りたい」


確かにダイバーの関係値が深まっている方がやりやすい。だが、譲れない思いがある。コレは俺が解決すべき案件だから。


「救いたい人がいる。俺はその子を救うためにこの期間に入った。今は恋愛とか恋とか考えている暇がないだけだ」


「ふーん。そっか。」


ゆりはそう言うと席を立って、ヒナとちよせの方向に歩いていく。


彼女達を起こしている姿を遠目に見ながら俺は思う。隠し通さないといけないと。



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