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【0:1:0/5】抱きしめて寝てくれるお姉さん

何かに疲れた様子の彼。

なのに貴女に頼ることもなく、誤魔化すように早々と寝室に消えていく。

そんな彼の後を追って、隣に潜り込んだ。

これが彼のためなのか、自分のワガママのためなのかは分からないけど。


役柄:彼女

相手:悩む彼氏

おつかれさま、今日も一日よく頑張ったねー

ねぇ、何でそんなに端っこで寝ようとするの?

くっついて寝るの、嫌?

私はもっとそばに居たいんだけどなー

それとも私に触れると何か困ることでもあるの?

私はくっつきたいんですけどー

ほら、もっとこっちおいでってば

そんな端っこだとお布団から出ちゃうでしょ

もっとこっち

ちゃんとぎゅーできるとこに来てください

ふふ、捕まえたー


くっついてるとさ、ちょっと安心しない?

何て言うか、ひとりじゃないんだなー感というかさ

別に何があるわけじゃないんだけど、ちょっと楽になれるというか

……君は、逆かな

君の性格だと、私にまで気を遣って余計にしんどくなっちゃいそうな気もしてきた

現に変に見栄張らせちゃってるもんね

それだと、私が今してることって本当に君に無理させてるだけになるんだけど……

「そんなことない」って、本当かなー?

でもさ、どっちにしたところでなんだよねー

ごめんね、私はこんな君をひとりにはしてあげられないからさ

私はほら、ワガママだから

こんなしんどそうな君を置いて、どこかに行ったりはできないよ

あ、そんな無理して笑ったって駄目だよ

「大丈夫」って言うけどさ、君、自分でどんな顔してるか気づいてないでしょ

そんな怪しい「大丈夫」には引っかかりません

他の人はきっとそれで引いてくれるんだろうけどね

私には無理だよ

私は君のことが大好きだから

君が思ってる以上に、私は君が大好きだから

君の強がりなんて全部分かっちゃう

分かっちゃったら放ってなんておけないから

だからね、私のワガママに負けてさ

全部私のせいにしてさ、今日は私とぎゅーして寝ようよ

私のお願いだからってことにしてさ

今日くらい、良いと思うの

いつもひとりで抱えて、大丈夫って笑ってばっかりでしょ

だからね、ほら

たまには私に甘えるのも、良いと思わない?


……ありがと

あったかいね、ふたりだと


大丈夫だよ、私はどこにも行ったりしないから

君を置いて行ったりしないから

だからね、いっぱい、いーっぱい甘えて良いんだよ

辛いときも泣きたいときも

どんな時だって私が傍に居てあげるから

どんな君も私は大好きだから

大丈夫だよ

君をね、ひとりになんてしてあげないから


ねぇ、撫でていい?

ふふ、しぶーい顔してる

恥ずかしい?

「子どもみたい」か

良いんじゃないかなー、それも

私はそんな君も見ていたいよ

「カッコ悪い」って、そうかな……?

私はむしろ、他の誰かに甘えられるより、私に甘えてほしいし

君の情けないところも、格好悪いところも、全部私に……

いっそ私だけに見せてくれればいいと思ってるよ

それで元気になって、他の人に格好つけてくればいいよ

そっちの方が特別感あるし

それに君はさ、格好つけなくても十分格好良いから

……納得いかないって顔してる

そんなに格好良いって思われたいものかなー……

私にはよく分からないや

見栄張られるより、甘えてくれる方が嬉しいし

「男の子だから」かー……難しいねー、男心はまだまだ私には難しいみたい

おとなしく私に甘えてろー

私を頼れー

私なしじゃ生きられなくなってしまえー

ふふ、冗談

怖くないよー、君の彼女は安全だよー


ねぇ、ありがとね

私のワガママに付き合ってくれて

そんなことなくないよ、これは私のワガママ

君を甘やかしたいっていう、私の

だから、ありがと

……また渋い顔してる

ほら、そんな眉間に皺寄せないで

どうせだからさ、もうひとつ私のワガママ聞いてくれる?

今日はこのままぎゅーして寝ちゃお?

今日は君は私の抱き枕

どうかな

「ワガママ?」ってワガママだよ

私のワガママ

ねぇ、優しい見栄っ張りの君は彼女のワガママ、叶えてくれる?

釈然としないって顔に書いてる

それでも抱きしめてくれる君は本当に優しすぎるね

ありがと


おやすみ

愛してるよ、私の格好良い彼氏さん

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