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セイビア(Savior) - The X  作者: 春野(ハルヤ)
4/11

【セイビア】『第1章』 - 3話 ー 仮想訓練の始め。


「第一位は2組の『楊美鈴音(ヨウミスズネ)』さんです!皆さんお祝いの拍手を送ってください。」


同じクラスの楊美さんが学年1位の座を占めた。

学生たちは彼女に拍手を送った。

一位の記録はシットアップ251回、プッシュアップ105回、スクワット116回で全ての種目が基準値を超えて最高等級である1等級を達成した。

楊美さんは自分が1位という事実に胸を痛めていた。


「第二位は3組の『矢冨治雄(ヤドミハルオ)』さんです!」


再び拍手の音が響いた。

彼の記録はシットアップ245回、プッシュアップ101回、スクワット110回だ。シットアップの記録のせいで残念ながら2等級だ。

さらに5個なら1等級だったはずなのに,すごく惜しいだろう。

そして、私は次の発表内容を聞いた瞬間、サクラの表情が急変した。自分の表情が深刻なことが分かるほどだった。その理由は。


「第三位は2組の『ミヨ桜』さんです!1位から3位の学生たちに祝ってください!」


サクラは300人の中で3位をしたことはものすごいな成績だ。

その事実を信じられなくて画面をもう一度見た。確かにそこに"ミヨ桜"という名前が書かれていた。諦めずに一生懸命やったのが良かったと思う。

サクラの記録はシットアップ201回、プッシュアップ80回、スクワット79回で、3等級の結果が出た。

ちなみに4位の記録は別に差がなかった。


その下の順位も差が極めて少なく、私も運が良かったので3位になった。

私は明らかに低いと思っていたが、予想外の結果でとても目が離せなかった。


「名簿は学園のホームページにアップロードする予定なので自分の名前を見つけられなかった学生たちは自分の家や寮で確認しろ。じゃあ、これからはセイバーの専用装備でシューツについて教えてあげる。」


ユーラが言った。

シューツという言葉に全ての学生が反応した。だってシューツは基本的な装備のものもあり、何よりもすばらしいからだ。

以前の授業でシューツについて教えてくれた。シューツは訓練用と出撃用に分かれるが、その時は出撃用のシューツだけが見せてくれた。訓練用シューツはデザインが簡単だと話したが、どうなのか気になった。

セリカはリモコンを操作して画面に『訓練用シューツ説明』というパワーポイント資料を映した。


「訓練用シューツの基礎説明とこれからの訓練についてお知らせします。」


リモコンボタンを押すと,画面に訓練用シューツの写真とそれについて説明する文が書かれていた。

複雑な資料だったが,整理がうまいので見やすかった。


「塾の中でのみ使用が可能で,性能は出撃用より落ちるが練習用でぴったりです。この訓練用も実戦に投入されるほどではあるが,出撃用のシューツとは違って武器の使用機能が落ちる短所があります。」


実戦に投入されるほどいい。身体強化は同一に適用されるが,スーツとセット効果が得られなので訓練用として使っている中だ。


「出撃用には非常時に使用可能な補助武器が装着されています。例えば主武器が壊れた状態で敵に囲まれた場合,あるいは敵に制圧された時,シューツ内部に装着された補助武器で危機を避けるために入れました。上級エックスの種類には虫型と植物型のエックスが多いのですが,彼らは数多くの足と触手を持っているので、一度制圧されてしまうと相手するのが難しいと思います。 しかし補助武器があれば生存の確率が上がります。補助武器があるかないかの差異がものすごく大きいです。」


補助武器は腕と内股の部分に装着されている。種類は『小型ナイフ』や『小型ガン』,そして『フラッシュ』など戦闘用と撹乱用がある。普段には内部に普段は隠れているが、使用者の命令や直接取り出す方法があるが、新型スーツはほとんど命令だ。例えばユーザが「ウェポン,自動攻撃!」と言えば腕と内股の部分に装着されている補助武器が出て自動的に攻撃をするんだ。もちろん無限に続くのではなく,一定時間が経てば自動攻撃が止まる。 しかしユーザーが脱出できるよう持続時間を十分設定したが、その時間から脱出できなければ死を迎えなければならない。でもそうだとしても、あくまでも補助武器なので威力が弱い点を注意しなければならない。

自動攻撃ではなく直接的に武器を直接引き抜くことも可能で、現在この方法で危険から回避して生き残るセイバーも多いんだ。同時に多数のセイバーたちは死んでいったんだろう。

悲しいが戦争だから仕方ないことだ。


「補助武器の威力は仮想訓練をする時にしましょう。じゃ、次です。」

――今仮想訓練と言いましたけど?!――


セリカは次の場面映した。画面には『The Xの種類と危険等級』と書かれていた。


「エックスは大きく三つの種類に分けられます。人間型と動植物型、そしてミュータント型があります。」


その資料の下に詳しく説明した内容があった。

内容を見ると動植物形には動物と植物、そして昆虫型に分けられてミュータント型は文字通り変異を起こした個体であり,特殊な能力と高い知能を持っているという。

特殊な能力はセイバーたちがシューツを装備する時に発動される効果のように、ミュータント型の個体もそのような効果を得ることになる。例えば速度とかパワーとか色々な効果がいる。


「次は危険等級についてです。等級はE1~5からS1~5までいて、等級を決める基準は知能,大きさ,破壊力,そして体内から発散する特殊なエネルギーを捕捉して等級を決めます。しかし時々危険等級が間違って測定される時もあるんですけど、その時は司令部から命令されたオペレーターをセイバーに指示をします。」


そして大きいのに危険等級が低い場合もあるけどそんな場合は極めて珍しい。

2年前、都市から都市から突然現れた動物型のエックスが登場したがAランクのセイバー3人で簡単に撃退したという記録が残っている。大きさは4階建てのビラぐらいだったが危険等級はA1という低い等級だった。その理由は体内のエネルギーのパワーが低いからだ。エネルギーが大きければ大きいほどエックスの危険等級が上昇する。

その時のエックスはエネルギーが低いせいでそのように測定されたのだ。

それについてのニュースの記事はインターネットにアップロードされているっていうから後で確かめてみないと。


「そしてエックスと言えば奴ら全体を呼ぶ言葉ですが、セイバー同士の意思疎通が便利に行えるようにコードネームをつけました。」


リモコンボタンを一度押したら画面にエクスの写真とコードネームが映った。


『   人間型:危険等級E1~5

[コードネーム:狂人R-危険等級E1]

[コードネーム:狂人B-危険等級E2]

[コードネーム:狂人-危険等級E3]

[コードネーム:狂人RB-危険等級E4]

[コードネーム:レッドアイズー危険等級E5]   』


「上の写真は皆さんが最初に戦う敵のリストです。あれ以外に高等級のエックスにもコードネームがありますが、皆さんはまだ見習いセイバーですのでまだ知る必要はありません。え、特に【レッドアイズ】という敵は気をつけてください。これも同じに仮想訓練をする時に教えてあげます。」


また仮想訓練の話が出た。楽しみだね


「じゃ、これからシューツの訓練をします。後ろを見るとキャビネットがありますけど、自分の名前が書いたキャビネットに行ってシューツを装着ください。」

ー「はいっ!」


大きな声で言った後、学生たちはシューツを装着するため後ろに移動した。

シューツをさっと持ち上げたが、ちょっと重い感があるけどこのくらいならすぐ適応する重さだ。

そして一人も欠かさずスーツを装着し、私たちは本格的に訓練をするため内側に移動した。

私たちの目に入ったのは運動場のような建築物だった。その大きさは地上にあるサッカー場と匹敵するほどだ。

運動場の右側の隅には部屋が一つあったが、多分管理室だろう。

私たちが運動場の大きさに感嘆していたとき、セリカが言った。


「今から運動場30周を走るんですが、1組から10組まで順番に走ってください。電力疾走するのではなく,マラソンをするように考えてください。 それでは列に並んでください。」


体力訓練の始まりだ。もちろんシューツの重さに適応できるように走る理由もあるけどね。

その後、すべてのクラスが順番に立った。

総人員300人、数は多いけどまだ多くの空間が残っていた。

でも今は走らなければならないので見物は後ですることにした。


「それじゃ、始め!」


ユーラが大きな声で言った。

それと同時に学生たちは走り出した。

何十分過ぎただろうか、学生たちはじわじわと疲れ出した。でも最善を尽くして走った。

そして30周目、走ることに成功するとユラは満足そうな表情を見せた。


「水分を補ってゆっくり休め。」


ユーラがその言葉をした後、白いガウンを着ている女性が500MLの水瓶とタオルを持って配り始めた。

のどが渇きすぎて水を先に飲でからタオルで汗をふいた。シューツを分離することができるので体も磨けるのでよかった。

.

ある程度の水分と体力を補った私たちは次の授業を受ける準備をした。


「体力はいいね。今度はウェポンについて教えてあげる。」


セイバーに最も重要なのは体力,そして武器を扱う実力だ。体力はいいけど敵を撃退できないセイバーはくだらない人にすぎない。

セイバーたちが使う専用ウェポンは元素エネルギーを利用していた。元素エネルギーは四大元素で、火,水,空気,土だ。

ウェポンの種類もソード,スピア,ガン,ハンマーがいて、それを稼動させると、圧縮したエネルギーが刃の形で出てくる。

稼動したウェポンに赤い色が出ると火の属性、水色が出ると水の速成だ。同じように空気は白色、土は薄茶色だ。(刃の色)

そして適性というものがある。自分が一番上手く扱える属性を選ばなければならず、自分と合わない属性ならウェポンを扱うことは難しい感がある。それで。


「適性検査をする。」


適性検査を進行する方法は検査する場所に移動した後で知らせた。


「まずは自分が一番自身があるウェポンの種類を選ぶ。そしたら担当者さんが4つの属性が与えられたウェポンを持ってきてくれる。そして全てのウェポンを一度ずつ標的に向かって振り回せばいい。」


実に簡単な方法だった。

順序は当然1組からで、自分の順番がやってくるまで床に座って休んだ。もちろん許可は出た。

時間が流れ、いつの間にか自分の番になった。

5人ずつ出てきて指定された席に立って武器を選んだ。

サクラはお姉さんと同じ武器のソードだ。今はエネルギーが出ないので取っ手の部分だけがあるので長さはよくわからない。それでも短くないだろう。

残りの4人も兵器をすべて選んだ。短く見ると、ソッド2人に,件1人,そしてスピアが1人だった。ソードが一番無難な武器みたいね。


「まずはサクラ。」


ユーラが言った。

私の前には左側から火,水,空気,土で、一番先に火を選択した。


「エネルギーは10パーセントだけ出力されるので力を調節すると弱く振り回さないでください。」


トレーニング室の研究者が言った。その言葉を聞いて力いっぱい振り回そうとした。

この瞬間のため昔から練習した剣を振り回すことを今発揮する時だ。

標的を照準し、力いっぱい振り回したのに弱い火が出て、標的に触れた。標的には煤けたが、100%の威力が気になった。

サクラはそう思ってから他の属性の剣も抜き取って、同じように振り回した。その中で攻撃が出た屬性は空気だった。敵性のない属性は輝いたものの,攻撃にはならなかった。

それで結果は火と空気で、2つの属性だ。

2つの属性を持っている人もきっといるはずだ。でも普通の人は1~2つぐらいの属性を持っているのでそんなに特別じゃない分類だ。

稀に4つの属性を全て使用することができる人たちもいるんだ。その人たちはオール·ラウンダーと呼ばれるまるで【神の才能】を持つセイバーだ。

トップ10にもオール·ラウンダーが存在するし、エストさんもオール·ラウンダーだ。

もしここでオール·ラウンダーが出たら多くな人がびっくりするだろう。

まあ、それでも私の属性は二つ私の属性は2つだから満足しなきゃ。

ウェポン属性も終わったし、今度は簡単なプレゼンテーションを始めるという。そしてプレゼンが終わったら仮想訓練を始める。

セリカは画面にウェポンの写真を映した。そして写真の横には彼に対する説明文が書かれていたが、初めて見た単語があった。


「今皆さんは【WN】について沢山気になるはずです。【WN】は【Weapon Number】の略字で、ウェポンの番号です。例えばこの写真のウェポンは【WN-11 ディアマンタ】で、スピアです。こんな風にウェポンの名前に番号がありますけど、その理由は正確に分類しなければならないからです。」


ウェポンの種類と性能は確実に区分されているはずなのにあえて番号を設定した理由は改造のためだという。改造は国家が許可を出した状態でのみ可能であり、完成すれば直ちに報告しなければならない。もし許可が出ないのに作ったり、完成したけど報告しないとそれは不法だ。ウェポンも不法処理によって破壊される。これは全世界から決めた法だ。

改造は元々ウェポンの機能を追加させたり出力を上昇させるだけなのに、と思う人もいるだろうけど改造ウェポンもベースはウェポンナンバーがある武器だ。外見は同じ武器だけど機能が完全に違う武器が現れると混乱が起こるせいで確実に分類しなければならない。ちなみに改造武器はウェポンナンバーを使わず、制作者が名前を付けてくれることもできる。 報告をする時も、自分が作った名前で報告しなければならない。

セリカは画面に出るウェポンの写真について説明した。学生たちは傾聴した。

実に有益な内容なので今ちゃんと聞かないと後で後悔することがあるかも知れないから。試験とか。

セイバーも一般学校の生徒たちと同様に成績を重視するのできちんと勉強しなければ困るんだ。

ウェポンについての説明は終わった。次は一番気になった仮想訓練だ。

専門的な言葉は【VTS】、【Virtual Training System(バーチャル·トレーニング·システム)】の略字で、文字通り仮想世界に入って訓練をすることだ。全世界の技術力を合わせただけに役割を全うする訓練方法であり、れっきとしたセイバーとなるためには必ずやらなければならない要素である。

訓練を始める方法は部屋にある椅子に座って上にあるヘルメットを被ればいい。それが終わりだ。後は管理人がプログレムを実行して、訓練を始める。

しかしこの訓練方法は両刃の剣と呼ばれる訓練だ。仮想訓練仮想訓練であるだけに実戦経験値が積まれるので短時間内に極限の効率を出す方法だ。それだけ効率が良いが、それだけのリスクもある。

仮想世界でエックスにダメージを受けた場合、自分の体にも衝撃が伝わるからだ。単純な電気ショックだが,受けたダメージに比例する。ダメージが大きいと電流も強く流れるんだ。


「昔に早く成長したい人がいました。その人はまだ経験と実力が足りないにもかかわらず適正難易度より高く設定して訓練を始めました。しかしとても無理なせいでエックスに囲まれてしまい、すぐ攻撃を受けてしまいました。電流の苦痛に耐えられず気絶しましたが、幸いにも意識を取り戻しました。でも、仮想訓練についてのトラウマができてしまって、セイバーの道を諦めました。」

「その事件で政府は仮想訓練について会議まで開くなど大きな話題になった。会議の結果は,電流の強度と難易度を下げることで終結した。うまく終わってよかった。仮想訓練を制裁したかもしれないから。エックスの危険度が高いから、あれくらいに渡ってくれたものだ。」


学園の方針その1、[学生たちの安全を最優先に考える]だ。その事件のせいでエリアド学園の評判は低くなったが、少しずつその穴を埋めているところだ。


「仮想訓練は危ないけど適正難易度に設定して練習すれば何の問題もなく練習が可能だ。そして高い難易度で練習したければ,必ず周辺に先生やトップ10が必要だ。」

「またその事件と同じ事件が発生すると、エリアド学園の評判はまた低くなるでしょうね。」


先生たちは切ない表情をしていた。


「昔の話はここまでにする。さって、今日は最下の難易度で始める。」


訓練の難易度はイージー,ミディウム,ハードがあるけど、実戦にもっとも近い難易度はハードだ。どれほど難しいのかとトップ10に聞いてほしいと話した。後でお姉さんに聞いてみよう。


訓練は5人ずつ行われた。機械の数は多いけど、安全のために少ない人数で進行する。


「これからトレーニングを始める。1組の5人前に。」


5人は椅子に座らせてヘルメットをかぶせた。

そして管理人が機械を操作して仮想世界に行くスタートバートンを押した。

すると椅子の上に設置されているモニターに英語の文章が映った。


―[Virtual System, Code 001. Level Easy Mod. READY? Start.]ー


モニターにそんな文言が出ると、5人は仮想世界に接続した。


「全員接続成功しました。 ウェッポンデータを転送します。」


管理人が言った。ユーラは何も言わなずに頷きながら視線をモニターを見つめた。

その反応を見た管理人はエンターキーを押すと[データ送信中…….]という案内文が示された。

進行率が100パーセントになると、ウェポンは5名前に現れた。

何もないところから突然出てきたら、素直に驚いて5人はしりごみした。しかしすぐに正体に気づき、一つ二つずつウェポンを握った。


ー「エネルギーは50パーセントに設定しておいて、人を狙って振り回してはいけません。 では、始めます。」


マイクに口を出して言う管理人。 もうすぐ敵が押し寄せるという緊張感に包まれた5人は、唾を飲み込みながら備えている。


「うううぅぅ。」

「「「「「来る!」」」」」


生前初めて聞いたザ·エックスの泣き声、それが彼らに恐怖を与えた原因になった。しかしその状況でも冷静に判断して指揮を引き受ける人が一人ずついるものだ。体がかなり大きい男が散らばると、「死ぬから絶対に遠くへ出て行くな。」と叫んだ。最初その男を除いた4人はすばやく集まってくるエックスを見て、息を大きく飲ませたが、味方の声が聞こえてくると、勇気を与えた。

怯えた姿は消え、その代わりに歯を嚙み締めって対敵する姿が見えた。

イージー難易度に登場するエックスは危険度が低く設定された狂人Rだ。全身が赤黒い色であるのが特徴の人間型エクスは動きが遅いが爪で掻く攻撃は決して無視できない。

初めてなのでちょっと手に余ると思ったが予想外に善戦した。自分に迫る敵を次々に倒し,現在まで攻撃された人は誰もいなかった。

今気がついた事実だが,モニターの右側に計6桁の数字の欄があった。それはポイントの点数だ。

1匹撃退するたびに500点が上昇したが、今は11,000点まで積もっており、引き続き上昇している。

そして。


―[Program Off.]


彼らは一生懸命戦っていたが、設定の時間になって訓練が終わった。

サーバーがダウンすると、5人は意識を取り戻し、ヘルメットを脱いで隊列に戻った。

彼らは残念そうな表情で話しながら歩いた。


「1組の点数は19,000点だ。 苦労した。次は2組、前に!」


私がいる組だ。

あまりにも震えて深呼吸を一回してヘルメットをかぶった。

ユーラはヘルメットを正しくかぶったかを確認した後、管理人に信号を送ると,私たちはすぐに仮想世界に転送された。


――無事に訓練を終えるように……。――



「お前本当にやるつもりなの?」

「最初から決めたことだ。」

「"彼女"は新入生だよ。いきなりそんなことをしたら死ぬかもしれないだよ?」

「俺は彼女を殺すつもりだったらもう殺した。殺すつもりはないから、心配するな。」

「……。」

「例え危険に直面するならすぐ消せばいいから。」

「どうやら彼は本気みたいですね。これは、見守るしかないです。」

「……。」


ひたすらモニターから出る光だけで部屋の中を明かしているところで、3人の人物が会話をしていた。

2人の男子はトラブルが起きたが、少女が止めていた。

モニターはエリアド学園のトレーニング室に設置されている監視カメラをハッキングしたのだ。それで3人が見ているモニターにはサクラが映っているのだ。


「例え予期せぬ状況が発生した時には後始末をどうするつもりんだ。あそこは僕の学園……。」

「だまって見てろう。既にVTSをハッキングできるように準備しておいたからボタン一つさえ押せばすぐ私のものになるさ。」

「……野蛮ですね。」

「ふん、女の子には聞きたくない。」


不機嫌な顔をした男はモニターに出る桜の顔を見た。その瞬間、不快な表情は消え、気持ち悪い笑い声を出して微笑み始めた。


「エリアド学園第6位、ミヨ月人の妹の実力を見るか!」


男子はキーボードを軽くたたいていた。それを不満に見る男子と少女、何も言わなずモニターを眺めるだけだった。

ノートパソコンの画面には特殊なプログラムが一つあったけど進行率が100パーセントがなる瞬間に男子はエンターキーを押した。そして、すぐ起きる"面白いこと"を鑑賞しようとした。

サクラを含む5人は無事仮想世界に伝送された。そしてウェホンの伝送も終わったのでそろそろ始めるだろう。しかし、その時だった。


―[Error : Program File is Deleted.]


ゴーグルに英文が分からないエラー文が載った。そして時間が少し経って、ついさっき赤い文言が消えて、また別の文言が出た。


―[既存のデータが削除されました。 新しいファイルで再試行します。]


赤色の文言は,私たちに恐怖を与えてくれた。そして次の文言を見て衝撃を受けた。それは。


―[Virtual System, Code 010. Level Medium Mod. READY? Start.]


イージー難易度ではなくミディウム難易度に設定された状態で始めたのだ。

赤い文字が出る時から外で待機しているユーラとセリカ、そして管理人全員が驚いた。 しかし、難易度がミジウムになってしまうと、ようやく危険だということを悟り、システムの復旧のために体を動かした。

調査の結果、それはハッキングが原因だと分かった。


「ユーラさん、システム権限が相手に入りました。復旧しない限り、プログラムを中断することはできません。」

「最大限早く復旧してください!」

「はい。」


学生たちの安全が最優先だ。しかし、このままではミディウム難易度で始まった学生たちの命が危険な状態だ。


「くっ。」


ユーラは呻き声を流しながらモニターの向こうで恐怖に震えている5人の学生たちを眺めるしかなかった。


――どうか,その事件だけは繰り返さないで。――


ユーラとセリカは昔に発生したVTS事件の担当者だった。

再び同じことが発生したら、この学園には頭をもたげられないほど、評判や信頼が落ちるかも知れない。


「な、難易度ミディウムはまだ俺らに来たんじゃないの?」


五木春瀬(イツキハルセ)が身震いしながら言った。

先外でモニターを通じてイージー難易度"を見た時も苦しそうだったが、ミディウム難易度はどれほど大変か想像すらできなかった。


「動搖しないで、イツキ君。そうなると判断がぼやけてしまう。」


春瀬の隣にいた【山栗(ヤマクリ) 小兎(カト)】が彼を落ち着かせようとした。しかし彼の彼の精神はすでに他人の助言を聞くことができる状態ではなかった。むしろ腹を立てて、そのせいで他の人は少しずつ自信を失っていた。

サクラはこの状況をどうにか解決しようという考えはあったが勇気が出なかった。

この学園に通ってから2日目になるが、このようなことを経験しなければならないのが悔しい。でも このようなことを今考えて何をするだろうかな、こんなくだらない考えをする時間に、このような状況で生き残る手段から探すことが急務だ。

サクラは勇気を出して言った。


「あの、きっと先生たちがこの状況を何とか解決してくれるでしょうから、とりあえず私たちはどうし力を合わせて堪えるのが良さそうですけど……。」


サクラは勇気を出して言ったけど静寂だけだった。

その時、一人の女性が口を開いた。


「そういえばここは1組がした空間と違う。あそこに大きな岩が置いてある。」


陽美鈴音(ヨウミスズネ)】という女性が周りをきょろきょろすると、差異点を探した。おかげで一つのアイデアが思い浮かんだ。


「あの岩に背いて喧嘩したらどうですか。 前にさえ防げば良いから……。」

「いや、むしろもっと危なっかもしれない。敵はきっと大量に出るだし、まだ敵の力を知らないからもし一匹捕まえるのも手一杯なら手詰まりにやられるぞ。」

「あっ、ごめんなさい。考えが短かったです。」

「いえいえ、方法を示してくれただけでありがたく思うよ。」


鈴音は微笑をしながら言った。

確かに意見にも一理があった。まだ私たちは戦闘経験がないのでどれほど強いのか分からない状態だ。もしすごく強いなら退路がないのでやられるかもしれない。

その後、いい方法を提示するために考えていた。


「……お前たちも方法を出して。じっとするな!」


方法を考えている途中、鈴音はうつむいたままじっとしている春瀬が気に入っているのかと声を上げた。そのせいて春瀬はびっくりした。


「うわっ、びっくりした。急に叫ぶな。」

「情けなく黙っているからだよ。」

「一応あそこの岩まで行きながら考えましょう。もしかしたら岩の形を見ていい方法が思い浮かぶかもしれませんから。」

「そうだね。」


皆はサクラの提案に同意した。

岩の方へ移動しようとした時,ゴーグルに赤い文字と音が聞こえた。

それは戦闘の始まりを知らせる音だ。


―[Start.]


スタート文字が消える瞬間、地面が揺れ始め、遠くから何かが早いな速度で近づいているのを発見した。


ー「キイイイイイ!」


それの正体は、危険度が高い昆虫型エックスだった。


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