テッハと再開・・・
サキに見送られてガルハック地下洞穴に入る。
出来ればテントを使わないでテッハと合流したいので朝は早めに出発した。
ここ、ガルハック地下洞穴はカッシーム側とケリューン側を遮る山脈地下を切り開いた洞窟で、
地下水脈の流れに沿って道がある。
そのため、火の大陸で一番水があると言える。
魔物も、結構水分があり、気持ち悪いのが多い。
レベル的な優位もそろそろ無くなりつつあるはずだ。
ここでは、グネバとか言うネチャネチャしたよくわからん牙のある丸っこいクリーチャーや、
イビルアイというデカイ浮いてる触手付き目玉が出てくる。
他にはポイズンフロッグとか言うデカイ蛙、アルラウネは動く植物だし、レッドスネイル、レッドバッド、スケルトンなんかもいる。
注意したいのはグネバとイビルアイ。
グネバは放っておいたら分裂はするし、石化、麻痺と毒に同時になる。
動けないのは一緒なので、石化の方がまだいい。麻痺+毒が想像以上に厄介だ。
麻痺+毒はさらにHPを徐々に奪われていくからだ。
ゲーム中では石化は回復アイテムがまだ入手出来ないため、リフレッシュが使えないと結構詰むわけだが、石化に関してはリルムがいれば問題ない。
イビルアイは攻撃力が高く、触手に絡めとられてから締め上げられると一気に体力が持っていかれてしまいピンチになる
後はレッドバッドは火を吐くが大した威力ではないし、ポイズンフロッグも毒になるだけだし、こちらも大したことはない。
ラーニングスキルはレッドスネイルのアーマーペインか。
アーマーペインは敵の防御力を落とす攻撃だ。粘液かなんかで鎧を溶かすのだろうが、真似できるかな?
え?俺は何を出すんだ、うぇ気持ち悪い。
まぁ、ディアナがダウン系使えるみたいだし、重要度は低い。
後からでも使う敵も居るしな。
地下洞穴は暗い。
ディアナがルミエールを唱えてくれ、かなり見やすくなったが注意は必要だ。
そこらじゅうにレッドバッドがいて、いきなり戦闘になる可能性もある。
襲われない限りは放っておくが。
グネバ、イビルアイとの戦闘が4、5回連発した。
やはりグネバは気持ちがわるいな。牙攻撃で疫病とかになりそうだ。
アレンは白蓮剣を中心に戦う。別段風が弱点というわけではないが、熟練度は上げておきたい。
セニアは今回は大分棍装備に寄った戦いかたをしているようだ。
なるべく近寄りたくないのかな?
「いや、そうじゃないわ。そんなのは気にしていたら今後困るもの」
「ならどうして?」
「爪だと高くジャンプしたりとかがここではしにくいのと、この前のオーガーとの戦いでやっぱり棍も上手くなっておきたいなって」
「そうか、確かにな」
セニアの戦闘センスからするとどちらがメインウエポンなのかは決めにくい。どちらもかなり扱いが上手だ。
棍の動きをマスターすれば爪の時にも役に立つだろうし、逆もしかり。
大変ではあるが、前向きに両方やっておくのは大歓迎だ。
リルム、ディアナは相変わらずだ。
リルムは雑魚相手にアップ補助は不要とみたのか、基本的に回復待機。
スプラッシュとかを攻撃の基盤にするつもりはないようだ。
まぁ、ディアナがいるしな。それで良いだろう。
ディアナは複数の敵が現れたらまずは魔法攻撃で敵のHPを減らしてくれている。
大分戦闘時間にも影響があるようだ。
グネバ相手にはセニアが状態異常に結構な確率でなる。エルフの御守りをつけているのにだ。
回復はリフレッシュで一発だが
チェック装備を充実させるべきか。
イビルアイは複数で出ないからなんか拍子抜けした。
セニアが棍攻撃で封殺している。イビルアイごときの素早さではセニアは捕まらないようだ。
レベル的な優位は無くてもやはりセニアとディアナは通常プレイのキャラより強いんだろうな。
レッドバッドLv30×15
いやいや、多いわ。
ロールスラッシュの練習になるか。と思っていたら、
「脈々たる樹木の力を受け、我が声に耳を傾け多刃とならん・・・メガリーフランサー!」
ディアナがメガリーフランサーを放ち、
合わせてセニアが棍を上空に振るい、そのままの勢いで自らも回転、さらに攻撃の反動を生かしもう一回、薙ぎ払いを3連続で放つ大技をして、一掃してしまった。
セニアの技はアレンがやろうとしたロールスラッシュそのものだ。
練習無しでやりきるのはすげぇ。
やはり体幹が桁違いだ。
ハンターみたいに確実に落としていく。
ディアナのメガリーフランサーもかなり威力があるように見える。流石は主属性。
「セニア、今のは?」
「なんか出来ちゃった。空中の敵に薙ぎ払いをやったらどうなるかな?って。エアリアルクリーブかな」
出来ちゃった。
とか可愛く言わないの!
それにしても、連続攻撃も、一撃強打も両方得意はズルいなぁ。
ロールスラッシュは諦めてもいいかもしれないな。
他にもレッドスネイルLv32×3
スケルトンLv33×2の組み合わせや
ポイズンフロッグLv32×3、アルラウネLv32×6と戦う。
ここは敵の数が多いなぁ。
しばらくしてドロップを確認してみた。
酸液つき牙☆3×2
強魔力水×3
マンドラゴラ×12
火蝙蝠の羽×26
鉄の剣☆3×2
ポイズンチェック
4368フィル
前までに集めた蝙蝠の羽と、今回の火蝙蝠の羽により、ブラミスに頼めば緋色の衣が作れるはずだ。
酸液つき牙は、セニアが装備できるが、既に装備は勝ってる。こちらはビーストネイルの強化に使おう。
金はやはりしょぼい。
まぁ、ナメクジやら蛙やらがそんなに金持っているわけはないし。
そして、アレンが一番働いてない気がする、
結局アーマペインは覚えてないし。やべぇ。
さらに進むと、デカイおっさんと小さな女性が見えた。
とりあえず1日で合流できたらしい。
「おっ!来たな」
「テッハさん、早いですよね、僕らも寄り道したりしてないんですが」
「まぁな、彼女がエスパシオを使えるんでな、クードに飛んで戻ったんだ」
そんなことが出来るなら連れていけよ。というツッコミは勇者っぽくないから止めておく。
「初めまして」
ミチル・ヒナギク 20歳
ハーフリング♀
Lv52 フェンサー☆6
ポリティシアン☆6
主属性 無
疾風のレイピア☆4
ガードグラディウス☆5
月夜のかんざし☆4
ドレスアーマー(上)☆4
ドレスアーマー(下)☆4
ルナグリーブ☆5
レイピア使いか、しかも盾、小手ではなくきちんと短刀もある。
レイピアは刀身が脆いわりに重たい。基本的に刺突に強いが、引くときに切ることも出来る。
しかし刀身で防御が出来ないため、
短刀を防御用に使うのが上級者の使い方だ。
二刀流というだけでもかなり出来るが、使い方が素晴らしい。
あれ?ヒナギク?カッシームで会ったサクヤと同じ姓だけど、
種族が。ハーフリングか。人間と魔族以外の何かの混血だ。
セニア達の亜人とはまた違う。
亜人は先祖で遺伝子が交わり、亜人から亜人が生まれる。
一方、ハーフリングは両親が異種族である。
バイアールのように魔族と人間の混血はデミヒューマンという。
ミチルは見た目は完全にヒューマンだ、何との混血なんだろう?
「彼女はミチル・ヒナギク。俺の政務官及び、侍女兼、右腕だ。仕事や職場での身の回りのことを担当してくれている。腕も立つぞ。君たちのことはあらかた話をしてある」
「はあ。ミチルさんですか、初めまして」
「うむ、ミチルにも修行中の戦いの相手にもなってもらうからな、同行してもらう」
「戦闘ではまだまだアルベルト卿の足元にも及びませんが、お役に立てるように頑張ります。皆さま方、宜しくお願い致します」
「あ、宜しくお願いします」
足元にも及びませんか。
そりゃレベル80を優に越え、セカンドジョブまで極めてる筋骨隆々なおっさんと比べるのがおかしい。
レベルだけみるとミチルも相当に強い。戦闘用ではないとはいえジョブも二つあるし。ちなみにポリティシアンは政務官だ。
まずは彼女に追い付けってか。
アレン達も簡単に自己紹介を済ませた。ディアナが自己紹介したらテッハが過剰に反応した。
「ディアナ?まさか、そなたはアイリス女王の?」
「はい、気付くの遅いですよ、テッハさん、お久しぶりです」
「貴女がアレン殿達と合流していたとは。いやはや、大きくなりましたな、45年振りくらいですか、ディアナ様」
「様なんて止めてくださいな、昔のように呼び捨てで構いませんよ。私も若輩者ですが、もう90歳ですからそれなりに大人になりますよ」
合流というか、アルベルト家に滞在していたときにはアイテムとして有ったわけだが、面倒だから言わない。
45年振りなら人間換算のハイエルフ的には9年くらい。
姪っ子とかが9歳から18歳になった感じだ。気付かなくても仕方ない。
しかし、若輩者って!90歳のやつが使わないでほしい言葉だ。
それならアレン達は赤ちゃんや。
「ところでアレン様、サクヤとは会いませんでしたか?サクヤにはカッシームで合流し、御者としてお連れするようにと言っていたんですが」
「あ、いや、会ったよ、ただ、御者は既に居たしな、カッシームで別れたよ、ミチルさんは血縁者で?」
「はい、私はサクヤの姉になります。血は繋がってませんが。そうですか、わかりました」
「サクヤは戦闘向きではないからな、彼女には身の回りのことを引き受けてもらうつもりだったんだが、まぁいい、ミチル、サクヤの回収を頼む」
「かしこまりました」
足手まといになるからおいてきた。
とは言えないが、そういう認識で合っているらしい。
いや、回収って。
それにしても、ミチル=満の妹がサクヤ=朔夜とは。
「さ、とりあえず俺たちは行くか、大魔女ルーアのところによ」
大魔女。取って食われないかな、いや、ないか。
お菓子の家・・・ないか。




