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とある天才が異世界でも規格外だった件  作者: dainasoa
第4章 四人は荒野をひた走る
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強くなりたい、かつガルハック地下洞穴を目指し・・・

朝は普通に目が覚めた。

皆はまだ寝ているらしい。

特にセニアは大丈夫だとは言っていたが、昨日夜に大立回りしたわけだし、まだ寝ていてほしい。


「おはよう、アレン」

「ああ、サキ、お疲れ様、早いな」

「まぁ、私たちキャットウーマンは寝るのにある程度の時間は必要だけどまとまって寝る必要がないんだ。実はアレン達が戦っている間、私は寝てることもあるんだ」

「え?マジ?すげぇな」


責めるつもりはない。むしろ心配になるくらいだ。


「だからそれなりに寝ているし、睡眠足りないとかにはならないんだ。それにご飯とかあるしね、寝れた?」

「うん、大丈夫だ。いつも助かるよ」


通常、猫は1日16時間くらい寝るはずだ。

だからキャットウーマンも同じかと思っていたがそうではないらしい。

しかし、戦闘中の10分とか寝ていて、戦いが終わったらケロリと運転出来るのかよ、すごいな。


サキは、アレン達がいつでも食事が出来るようにしてくれている。

アレン達が起きてる間は御者やってるし、いつ作っているんだろうと思っていたが。

大体は早起きをし、朝ご飯や常備菜などを作ってくれてストレージに入れているのだった。

それをカッシームに着いてから初めて気付いた。

洗濯とかも完璧だし。なんだかんだ旅していてもきちんとした身なりや食事が取れているのはサキのお陰だ。

メイドであり、御者であるサキ、優秀だわ。

リルムがパーティーのお母さんかと思ったが、サキの方がお母さんらしい。

いや、別に母親が家事をやらなきゃいけないと言うつもりはないが。


「まぁ、メイドだし、当たり前かな?」

「いやいや、サキはもうメイドじゃないし、御者としても十分貢献してくれてる。当たり前じゃないよ、感謝はするよ」

「こちらこそありがとう。でも大丈夫だから、手伝いとかはいらないから目的に集中してね」

「はいはい、頼んだよ。でもなにかあったら言ってくれよ。魚食べたいとか」

「わかった、遠慮とかはしないから大丈夫。じゃあ早速。アレン達は休むことも大事な役目だからさ、昨日あんなことあったし、もう少し馬車で寝る環境を整えたいな」

「というと?」

「布団とかそういうのを揃えたい、雑魚寝するにしても何もない今よりはマシかな?って」

「確かに。気遣いありがとう、ただ、今じゃないな。ディアナがエスパシオで戻ってこれるところまで進もうか。ウィリアムとかの方がいいだろう?」

「わかってるわ」


「二人とも何話てるの?おはよう」

「おはようございます」


リルムとディアナが起きてきた。

セニアはまだ寝ているようだ。

このまま、朝ご飯を食べて、出発しよう。

今後何があるかわからないから、パーティーの主力メンバーが欠けている戦いも練習しておきたい。

これまでは完全にツートップの陣形だったから、ワントップは経験しておいて良いだろう。

ガルハック地下洞穴までは新しい敵もいないし、戦いの練習くらいには、ちょうどよいだろう。


進みながらしばらく戦ってみる。

敵の数が多くなると工夫がいるが、今回に限っては好都合だ。

そういう技を会得するつもりだし。


亀と石榑巨人とスライムを相手にしまくっていたら、なんとなく分かってきた。

一閃斬をずっと使い、最適に繰り出す手の動き、身のこなしが出来るようになってきた。

ゲーム風に言うと熟練度が上がったんだろう。

ポイントは手の返しと引きだな。

ま、こんなもんだろう。

手のタイミングを早めにし、乱発出来るようになり、次の戦いで群れていたグレースライムに放ち、乱閃斬を使えるようになった。

複数の敵に攻撃があたるのは便利だ。よしよし、いい感じだ。


次は空中の敵に対して複数攻撃とかかな。

その技、ロールスラッシュは多分きちんと体幹を鍛えないと難しいかな。

何せ空中で回転させ、そのまま斬撃を繰り返すわけだ。あ、風で少し体を浮かせればいいのか?


それともそろそろ属性付与攻撃から属性強化攻撃へと進みたいところだ。

エルガルドでギル相手に練習はしたが、まだ出来ないままだ。


それからブラミスからせっかく買ったバックラーを使った戦いをしてみようか。

いやいや、ディアナの弓も試したいな。


とか思っていたら、いつの間にかセニアが戦闘に参加していた。


「アレン、おはよう」

「セニア、眠れたか?」

「うん、大丈夫。でも進んでいるのはびっくりした」

「セニアにばかり負担はかけられないから練習がてらね」

「もう!水くさいわね。気にしないで良いのに」

「まぁまぁ。セニア、おはよう。とりあえず今まで通りでいいじゃない」

「おはようございます。昨日はお疲れ様でした」

「とりあえずは進もう。ガルハック地下洞穴まではまだ距離があるだろうし。」


考えた結果、属性強化攻撃を会得しよう。という感じになった。

従って、ストーンマンに烈風撃を連発してみることにした。

ただ、連発するだけではなく、剣になるべく多くの魔力を詰めるようにしてみる。

そう言えば、エルガルドでマジャルとやった魔力結晶に魔力を込めた動の鍛練に似ている。

あの応用なのか。

あ、魔力結晶から魔力を取り出す方法をマジャルから聞くの忘れた。まぁ、フラウへの供給魔力として使えるらしいし焦らなくてもいいか。

話を戻そう。

いや、違うはずだ。属性付与と属性強化はそもそもの構造が違う。

どんなに魔力を込めても多分ダメなんだ。

魔力を込める練習にはなるだろうし、無駄ではないが、ブレークスルーが必要だ。

属性強化攻撃は武器から直接発現させないといけない。

自分の体からではなく、他の部分から出すんだ。攻撃魔法を使えれば感覚わかるのかな?うーん。

他の部分と考えるからダメなのか?武器を自分の一部、繋がっていると考えればどうか。


実際にやってみると難しい。

そうこうしていると付与すら出来なくなることもしばしば。

なんだかわからなくなってきた。

そんなこんなで1日終わってしまった。


野営をしているときにそんな話題になった。

夜はやはりキャンプのように外で作り、外で食べる。

外といってもサキと馬車からは離れず結界内部だ。


「なるほど、武器から直接魔力を発現させるですか?」

「なんか良い方法はないかな」

「アレンさんの場合、攻撃魔法がまだ出来ないですからなかなかイメージが伝えにくいですね」

「確かに。ラーニングスキルは当てにならないしな」

「しかも風属性でというのがなかなか。風は本人にしか感じられないし、見えないですからね」


そんな話をディアナとしていたら、セニアが焼いたブロック肉を持ってきてかぶりついた。

似合うなぁ。そして下品には見えないのが凄い


「中がレアだから美味しいね」

「まだ、焼きたいけどセニアが手を出すんじゃん」

「まぁまぁ、サキ、それは許して、我慢出来ないし」

「もう!もっと早く焼けないかな、直接中に火を入れるとか」

「穴をあけたり、熱した鉄串を刺したりすれば早くなるんじゃない?」


虎でも焼き肉するのか、生でも行きそうだが。いや、なんでもない。

熱した鉄串を刺したりとかは良い考えだな

他には遠赤外線を上手く使えとか、オーブンみたいに雰囲気をあげるとか方法はある。

早くなるかは知らんが、旨くはなるだろうし、セニアがフライングゲットしにくくはなる。

まぁわからんかもしれないし、言わないが。


いや、待てよ?

鉄串を刺すか。それは他の調理法とはまるで違う。

外からエネルギーを与えるか内から与えるか。

属性付与攻撃の火炎撃は、剣の外に火を纏うわけだ。それは外からのエネルギーで焼いているだけに過ぎない。

内からのエネルギーとして、剣自体に熱を帯びさせれば・・・あるいは。


「そうか、熱した鉄串か。セニア、良いアイデアだ、ありがとう」

「ん?やってみる!おいしいよ?」

「あ、そうじゃなくて」

「鉄串がないか。熱するのは良いけど」

「だから違うから、やらなくていいから!」

「そう?」


セニアはやはり天然の気がある。

料理の話ではない。

属性強化の話だ。


「ま、明日試してみるさ」


今日はここまでで寝ることにした。

魔力を込めるだけではない、魔力を伝わらせ、発現は武器からだ。

さて、寝よう。

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