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とある天才が異世界でも規格外だった件  作者: dainasoa
第2章 一人よりも二人が良い
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森を散策してみる

アリアナの村を出て数分。

さっきセニアに出会ったところまではそうかからないだろう。

歩いている感じだと一時間くらいか。

戦闘になるとわからないが、さっきは全く戦闘にならず、結果として初戦しか戦ってない。

あまり遅くなるわけにはいかない、森にいくのだ、夜は掛け値無しに真っ暗だろう。


時間がわからないと不便だな。


「なぁ、セニア、1日って何時間だ?」

「時間?」

「いや、どれくらいの長さなのかなって」

「長さ?朝起きてから寝るまでが1日なのでは?」

「そうじゃなくて・・・」


要領を得ない。元の世界と時間感覚があわないなら・・・

いや時間の概念がわからないなら説明しようがない。

1年ってどれくらいだ? という質問も意味はないだろう。

ここらへんはいつかユミルに聞くか。

しばらくは腹時計に頼るしかない。あ、昼飯食ってないや。


「セニアってどういう戦い方するんだ?」


レベル1だ、そう大して強いわけがない。

さっきもゴブ相手に苦戦するか複数で戦うかと言っていた。

序盤のここら辺では大丈夫だとは思うが、石橋は叩いて、いや、叩きまくって渡るほうがいい。


「私たちウェアタイガーは、接近戦が得意です」

「インファイター、前衛か」

「はい、元々ウェアタイガーは攻撃力が高く成長します。素早さもかなり高くなります。防御力は低いですが、回避率が高いです。反面、魔法がほぼ使えません。身軽に動いて敵を翻弄しつつ、一撃を与える戦い方になります」


武道家に近いのか。ゲーム中はほとんど人間の仲間以外選んだことがなかったから、よくわからん。


「アレンさん、敵、来ます!」

「うぇ!?」


急にセニアが真剣な声をあげたと同時に茂みから何か飛び出してきた!

そのまま切りかかってきたが

セニアは軽く身をかわした


ゴブLv1×3

「キキッキ!」


「お、本当に敵だ!凄いな、セニア」

「協力して倒しましょう」


まずはセニアがゴブの方に駆け出し、大木槌を振り上げ一発!

しかしゴブは倒れないで反撃をしかけてきた。

そこをすかさず俺が銅の剣で叩ききる。切れ味的には撲殺に近い。

一匹倒れたのを確認し、そのままの勢いで体重も乗せてもう一匹を横薙ぎにする。

二匹目のゴブは切れた感じがした。

一歩間合いを詰め、さらに最後のゴブにも上段からの一撃。

で、あっけなく戦闘勝利。


ドロップを回収しながら


「まぁ、こんなもんだな」

「やはりアレンさんは強いですね。2匹目以降一撃じゃないですか。協力って言ったのに。」

「武器もあるし、木の枝よりはまともに戦えるよ。それよりセニア、よくゴブが来るのわかったね。不意討ちの初撃、普通に避けてるし」

「気配でなんとなくです。ゴブリン達が不意討ち仕掛けるのはよくありますし」

「じゃあ、さっきはなんで襲われていたんだ?」

「それは、その・・・(トイレを)・・・秘密です!」

「???まぁ、いいか」


その後、薬草を求めて森の中に入っていった。

その間、ゴブとの戦闘が数回あったが、基本的には危なげなしで、変わらず。

戦闘を重ねるに辺り、セニアもゴブLv1なら一撃で倒せるようになってきた。

いちいちステータス確認はしないが、セニアのLvが上がっているんだろう。

Lv3までは遭遇したが、それでも、二人で一撃ずつだ。


道中では、セニアに基本的なことを確認してみる。


まずは魔王復活のことを認識しているか。

結果はこちらもわからない、そんな話は聞いたことがないとのこと。

もっと身近なことではないとダメらしい。

言語も聞いても無駄だな。話は通じるから急いで何語かわからんでも困らない。


冒険に必要なこと、プレイヤーとしては知らないけど

ゲーム内ではどうなっているのかなど気になることを聞くことにする。


「装備ってどういう感じ?仲間内で使い回しとか出来るよな。サイズとか色々問題ありそうだけど」

「えっと、私の革のスカートとかをアレンさんが着るんですか?」

「いや、なんでだよ。女性用とか男性用とかは違うだろ。例えば仲間が増えたときにさ。サイズの不自由がなければ取っておくし、だめなら売るとか変わるだろう」


どこかやはりセニアは天然だ。俺がスカート履くわけないだろう。

まぁ機会があったら・・・いや、なんでもない。


「ああ、なるほど。まず武器は、その人によって装備できる場合と出来ない場合があります。種族やジョブに依ってもありますが、大きさ、重さにも関係します」

「確かに剣とかでも身長に依るよな。そういう時は使えないわけか」

「帝都ウィリアムにいけばリサイズ屋があります。手間賃はかかりますが、攻撃力などは変わらず大きさだけ変えてくれます。」

「小さくも大きくもできるのか?」


小さくするのはわかる。削ればいい。

大きくするのはどうするんだ?新しく買った方が安上がりとか可能性ある。

あとは素材の問題か。布や鉄はリサイズ出来るだろうが、

ミスリルとかオリハルコンは加工出来るとは思えない。


「さぁ、詳しくは分かりません。出来ない場合があるのは間違いないようですし」


まぁ、行ってみたときに確認だな。急がなくてもいい。


「防具は、基本的にどんなサイズにでもなります。凄く伸縮性のある材料で作られることが多く、調整できるようになっています。」

「そりゃ、便利だな」

「巨人族と小人族が同じ装備するのは無理があるみたいですが」

「考えなくてもそれは無理だろう、お互いに」


小人用のロングコートを巨人がミニスカで履くのとか面白いのに、無理なら仕方ない、って、こら。


「ちなみに、今私が着てる胸当てとスカート、お母さんからのお下がりです」


スマートで胸の主張が強いセニアと、肝っ玉母ちゃん体型のマーレが同じ装備出来るってことか、

そりゃ説得力ある。まぁ、マーレも昔スレンダーだったのかも知れないが。


森も大分奥に進んできた。

昼間だから日の光はあるが、薄暗い。あれ?そもそも日の光なのか?太陽なんかな?まぁ、いい。


「アレンさん、そろそろ目的の薬草、トヤクソウが生えてるあたりです」


トヤクソウ?そんなアイテムあったかなぁ。記憶にない。

多分キーアイテムであり、プレイヤーが使うものではないのだろう


「セニア、その前に敵だ」

「はい!」


ブルーフラワーLv3×2

ハイゴブLv4


うぁ、フラワー系かよ、毒に気をつけなきゃな


「セニア!花の方は毒を使う。俺が行く。セニアはハイゴブを頼む!」

「あれ?初めて戦いますよね、思い出したんですか?」

「いや、そうじゃないが・・・」

「とにかく分かりました!」


ハイゴブを任せることになるが、Lvも上がっている、大丈夫だろう。

フラワーに対しては打たれ弱いと自覚してるセニアより、自分が毒を引き受けたほうがいい。

しかし毒消し草買ってくるべきだったか。


まずは剣を振り下ろし一撃。

ブルーフラワーは毒花粉を巻きながら反撃。

さらに逆から一撃で倒れた。

もう一匹も同じ感じで倒した。

ダメージは受けたが毒にはならなかった。


「セニア!大丈夫か!」


すかさずセニアに加勢する。

ハイゴブに一撃加え、戦闘終了。


「大丈夫です。ダメージ受けてないです、アレンさんは?」


ハイゴブの攻撃はセニアには当たらなかったようだ。


「ダメージはあるが、毒にはならんかった。ついてるな」

「アレンさん、敵が1回動く間に2回動いてませんか、早いです」

「まぁね、たまたまだよ」


おそらく重力が違うからだろうが説明してもわからんだろう。


傷薬で治療した後、周りを見ると薬草が沢山生えていた。


「ありました、これです、トヤクソウです」

「どれどれ」


って、この匂い、ドクダミじゃねぇか!ドクダミなら薬草になるの当然だ。


「セニア、これ、ドクダミって言う花だよ?」

「え?そうなんですか、知らなかった。アレンさんの住んでいたところにあったんですか?」

「ま、まぁ・・・」


うーん、こっちの言語ではドクダミが訳されないんだろうな。

ん?待てよ、トヤクソウか、十薬草と書けばドクダミの生薬名だわな。そういうことか。


「摘んで帰ろう。この植物は色々な薬になる。多めに摘もう」

「はい、アレンさんはなんでも知っていますね」


その時、背後に気配を感じた。


「アレンさん!後ろ」

「!」


急いで振り返って剣を構える。


「オデノスミカデナニヲシテルダ?」

「しゃ、喋った!?」

「オデノイエアラスナラコロス」


ゴブリーダーLv7

ハイゴブLv5×2


ちょっとレベル高い!

やばいか・・・

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