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とある天才が異世界でも規格外だった件  作者: dainasoa
第3章 三人衆は戦いの日々へ
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エルフ女王と話をしてみた

先ほどまで見張りをしていたエルフ兵に連れられ、

一人称を妾と言った少女、ディアナは裸のまま、スタスタ歩いていった。妾って!

アレン達もそれに続く。

必要になりそうだからフラウも出しておく。

エルフ達に見えるかはわからんが。


「うわぁ、凄い」


セニアが感嘆の意を唱えた。

無理もないな、ここ、エルガルドは大木をくり貫いたような城に、

家なども木で作られており、まるでおとぎ話の中に入ったような国だ。


「セニアさん、観光は後程にして、まずは女王に会って頂きたく」

「あ、はい、すみません」


ディアナに叱られた。

しかし、さっき妾と言った偉そうな感じはしない。

ディアナは後ろ目でセニアを見たがそのまま歩いて城に入っていった。

見た目子供だが、中身はしっかりしている。

長寿なエルフだから見た目と年齢は当てにならないが。

とりあえずステータスを覗いてみるか。


ディアナ・エルハンブル 90歳(人間換算18歳) ハイエルフ ♀


全然子供じゃなかった。

90年も生きてるのか。凄いな、そりゃしっかりするわな。

え?人間にすると18歳?

マジか、かなりのロリロリ幼女な見た目なんだが。

ランドセル背負わせて、お兄様と言わせたい。

ランドセルないけどさ。

身長も小さいし、おっぱいなんかぺったんこだし。

いや、断じて、見たんじゃない、見えたんだ。

そして、流石ハイエルフ、ちゃんと姓があるらしい。

本当に妾って身分なのかな。


城の一番上まで来たディアナは何事もないように、普通に家に帰ったみたいにドアを開けた。


「ただいま戻りました」

「ディアナ!無事だったのですね!」

「はい」

「ごほん!ディアナ様、まずはお召し物を」


女王の横にいた、兵士が声をかけ、侍女のような人がローブを持ってきて、ディアナに着せた。

さっきの兵士より位が上なんだろうな。

そうだよな、エルフでも裸の文化は無いはずだよな。

いくらツルペタでも。


「そうだった、ありがとう、ギル、マーゴット」


ディアナは軽く会釈がてらの挨拶をしながら礼を言った。

ギルは兵士、マーゴットは侍女の名前だろう。


「ディアナ、無事で本当に良かったですわ、貴女の魔力が感じられなくなったとき、どれ程探したことでしょうか」

「悪い魔法使いのデミヒューマンに囚われたうえ、魔力をかなり吸われてしまいました、ご心配をかけさせました」

「そうですか、貴女を外に出す任務を与えたわたくしのミスですわね」

「いえ、それは仕方ないことです、ハイエルフであればこそです。」


女王とディアナは二人で話を進めている。こちらは完全に無視されてる。

ディアナの言ったハイエルフだからって何のことだ?


「そうですか。ですが、人間を連れてくるとはどういうおつもりですか?」

「それは、」

「あなた方が、ディアナをこのような風にしたのですか!」


やっと話を振ってくれたと思ったら、

説明してるディアナを食い気味に遮りいきなり悪者にされてしまった。

いきなりキレられても。


「落ち着いてください、違います、危ないところを彼らが助けてくれたのです」

「・・・人間が、ディアナを?」

「彼らは普通の人間ではありません。彼らにはアールブ様が付いています」

「あ、アールブ様?本当ですの?では、やはり魔王が・・・」

「はい、そのような話を随時されていました。また、アールブ様がいますので、私達の話しているエルフ語も理解されています」

「・・・ディアナ、こちらへ。まずはあなたが見たり、聞いたりしたことの全てを共有させて下さい」

「はい」


女王が呪文を詠唱すると、女王と、ディアナを囲む魔方陣が浮かび上がった。


「フラウ、あれは?」

「記憶を共有するエルフ魔法よぉ、どうやら会話の内容が分かっているというのが気にくわないのかしらねぇ」

「ま、それはいいだろう、でも、便利なもんだな」

「なかなか位が高くないと使えないんだけどねぇ」


暫くすると魔方陣が消え、

女王が落ち着きを取り戻し、話し出した。


「なるほど、辛い出来事でしたね、バイアールと言いましたか、その者は許せませんが、ここにいる皆様が悪くない上、助けてくださった方だとわかりました」

「だから、そのようにお伝えしようとしていたのですが・・・」

「すみませんね、ディアナ。それからご苦労様でした。あなたは少しお休みなさい、マーゴット、後は頼みます」

「はい、女王様」


マーゴットがディアナを奥に連れていった。


「さて、先ほどは失礼しました。少し近づいていただけますか。お話をさせてください。申し遅れました、この国の女王、アイリスといいます」

「アレン・クルスです」

「セニアといいます」

「リルム・ライルエルです」


近くでみると、女王はそれは美女だった。

元々エルフは美男美女が多いはずだが女王の美貌は息を飲むほどだ。

しかも、スタイルもいい。

痩せてる上、お辞儀をするとドレスからの胸の主張が半端ではない、セニアよりでかいのでは。

ああ、触り倒したい、揉みしだきたい!

まぁ、お触りしたら怒られそうだ、ギルという兵士には間違いなくしばかれるだろう。

お止めください、当店はそのようなサービスは行っておりません。


アイリス・エルハンブル 190歳(人間換算38歳) クイーンエルフ ♀


38歳か!良い女だなぁ。って、エルハンブルって。

ディアナと同じ姓だ。じゃあ、母親か。ということはディアナは王女か。

そりゃ、妾って言いたくなるわな。むしろ妾が正しいわな。

私だったり妾だったりは状況によって使い分けているのか。


「ディアナの記憶を読み取りました。先ほどのご無礼をお許しください」

「いえ、エルフが人間を嫌うのはなんかそういうケースが多いですし、デミヒューマンも半分は人間ですからね、女王様から実害があったわけでもないので、気になさらないで下さい」

「バイアールという、ディアナを(かどわ)かしたデミヒューマンには粛清を与えたいところですが」

「バイアールは現在、帝都ウィリアムに幽閉されております。エルフ側から手出しをされた上で人間側と戦争とかはご勘弁して欲しいのですが。」

「エルフ側から手を出すという表現は面白くないですが・・・まぁ、仕方ないでしょう、そんなことをしてる事態ではないのは私もわかりますし、

そのデミヒューマンが人間と仲が良いとも思えません。

ディアナが戻ってきたので、今回は報復せずに目をつぶります、エルフが損をしているのは癪ではありますが、仕方ないです」

「ありがとうございます」

「強大な外敵が出た場合、敵同士でも手を取り合うのが普通です。表だっては無理ですが。」


少し攻撃的な発言はあるものの、話のわかる女王でよかった。

きっと、手を出さないのが、色々なところに角が立たないし、最善である。


「アレンさん、あなた方のような人が現れたということは、世界がまた危機に包まれるということです」

「はい、約2年後に、魔王が復活します。事前に復活を止められればよいのですが。」

「難しいでしょう、かつての勇者、レン様が魔王復活は必至だと言っていました」

「レン様もエルガルドに来たんですか」

「大分昔になります。この国の危機を救ってくださいました。その話はまたの機会にしましょう」


聞かなくても知っているが。

だからまたの機会なんかはない。

勇者レン一行は盗賊に奪われたエルフの宝を取り返している。

その宝はエルフが代々魔力で磨き上げた宝玉であり、

魔大陸に渡るための虹の橋を作るのにどうしても必要である。

今回の冒険でも魔大陸へ、レン達と同じ行き方をするならば、終盤には必ずお世話になるはずだ。


「あなた方はテッハ様にも認めらているのですよね、無下には出来ません」

「まぁ、実力が認めらているかは分かりませんが」

「それはそういうものですよ、そのうち実績が付くでしょう。」


一理ある。テッハも同じようなこと言っていたな。


「それで、あなた方がエルガルドに来られた理由はなんでしょう?」

「えっと、理由ですか」

「私達、エルフに何を求めているのです?何かあるから来たのでしょう?出来る限りの協力は致しますが」

「いや、特には。今のところ無いですが」


あくまで今はない、今はな。


「はい?目的もないのにわざわざ苦労して来てみたと?随分余裕がお有りですね」

「私達はディアナさんが、エルガルドまで連れて行ってくれと言うので、来たまでなんですが、記憶を読んだのでは?」

「そうですか、それはお手間をかけさせました。記憶で読み取れるのは結晶化してるときの物だけですので」


あ、確かに、エルガルドに連れていけって言ってから結晶化したっけ。

じゃあ、バイアール事件も捕らえられたときや、縛られているときの記憶ではなく、その後処理時の記憶か。

便利な術だが、万能というわけではないらしい。

まぁ、無理矢理に縛られていた娘の姿なぞ見ない方がいいがな。

俺なら発狂する。


「いえ、いずれは多分、エルガルドに来る必要もあるかと思いますので、顔繋ぎもできたので大丈夫です」

「そうですか、わかりました」


「俺から質問していいでしょうか?」

「構いません」

「一つ目ですが、ディアナさんは、女王様の娘ですか?」

「えっ、そうなの?さっきさんって呼んじゃった」


リルムが意外そうな声をつい出してしまった。その役目はセニアでは?


「なぜ気づいたのかわかりませんが、その通りです」

「では娘さんにそんな危険な任務を?」

「あの子には申し訳ないことをしました。が、他のエルフでは万が一人間に捕まったときに、大変なことになるので、人間側に行けるのはハイエルフだけに限定しているのです。そしてハイエルフはかなり産まれにくく、現状は私とディアナだけなのです」

「先ほど、ディアナさんがハイエルフだからこその役割とか言っていたことですね。それってどういうことですか?ディアナさんは何をしていてバイアールに捕まえられたのでしょう?」


王女だろうが、あくまでさん付けだ。様って感じじゃないし、変えるのもなんだかな。

女王も気にしてないみたいだし。


「それを説明するには、皆様はハイエルフとエルフの違いを理解されていますでしょうか?」

「私はわからないです、リルムは?」

「ハイエルフの方が持っている魔力が多いっていうくらいしか・・・アレンは?」

「ハイエルフは基本的に身分は高いくらいかな?」

「まぁ、その通りなんですが、魔力は多いではなく、密度が高いのですよ。多さは経験が物を言いますから。」

「なるほど、エルフでもレベルが低いと使えない魔法とかがあるってことですね」

「はい、少し詳しい話をしますね。まず、エルフには、ハイエルフ、エルフ、ハーフエルフと種類があります。その中でさらに分かれていくのですが、とりあえずは3種類です」

「厳密には違いますが、私達エルフ属の祖先は、神属または精霊類と人型生物属のハイブリッドになります」

「はいぶりっと?何それ。」

「まぁ、別種族のハーフってことだ、亜人とは少し違うと思うが」

「神か精霊の割合が80%以上のものをハイエルフといいます。そのため、ハイエルフは高い密度の魔力を持ち、長寿命になります。500年くらいは平気で生きますね」

「王族が全てハイエルフというわけでもありませんし、ハイエルフでも平民はいます。が、長寿なので自然と身分は高くなっていきます」

「なるほど、早く死んでしまうものは国の政治などに関わらせると交代が多くなり、国が安定しないということですね」


老がいが国を治めてもダメなときはあるが、エルフはそうではないようだ。


「はい、その通りです。次に普通のエルフですが、20%~80%の神混じりがこれで大体はこれになります。ほとんどのエルフが魔法に長けるのも神混じりのせいですし、寿命も人間よりは長いです、ざっと200年くらいでしょうか」


神混じり。カッコいい言い方だな。待てよ、オーディンって半神半人じゃなかったっけ。関係あるのかな。


「それより神混じりが低いのがハーフエルフです。ただ、ハーフエルフは通常は生まれないのです。どんなに神混じりが低いエルフが両親でも必ずエルフが生まれます」

「親に依存するのですか?」

「大体は。ただ、確実にハイエルフの子供がハイエルフではないですし、エルフからハイエルフが産まれることもあります。むしろハイエルフ同士の夫婦はかなり希少なので、エルフとハイエルフで子供を成すのが普通です」

「難しいな」

「調整も出来ないので、受け入れるしかないですね、特別身分の差などで結婚出来ないことなどはありませんし」

「そして、ハーフエルフ。先ほど産まれないといいましたが、人間とエルフが交配すると生まれます。が、問題は、その粗暴で狂暴な素質です」

「ハーフエルフは人間と同じ寿命ですが、かなり攻撃的で必ず、まずは親であるエルフを殺し、その魔力を吸収し、そのままエルガルドに悪い影響を及ぼします。」

「そのため、エルフと人間は交流が禁じられているのです」

「要するに、ハイエルフと人間ではそういうのが産まれない、だからハイエルフは人間の世界に行けるということですか」

「その通りです、ハイエルフはエルフ同士でなければ、子供を宿すことはないのです。」

「だから、ハイエルフは強姦されようが、エルガルド自体には問題が起こらないと」

「そうです、ですが、今回はディアナはそういう扱いではなく、魔力を吸われてしまったというのが誤算でした。」


なるほど、合理的だが、酷いな。

誤算でしたって。


「これは、エルフだけではないのですが、魔力密度を上げる方法の一つに、 高密度の魔力を持ったもの、特に異性と寝食を共にする方法があります。」

「は?」


この女王はどさくさに紛れて何を言い出すんだ?


「魔力を持っているものの魂には、高密度の魔力がこもっています、そしてそれは他の物の魂に影響を及ぼし、魔力密度をあげたり出来ます。特にエルフは、魂が体内に直接あるので、その影響を受けやすく与えやすい種族になります。」

「ディアナはかなり魔力密度の濃い人と一緒にいたようですね、それがバイアールというものならば、まぁ、ディアナにとっても利があったとも言えます」


マジかよ。体内に直接魂?わけわからん。

人間とかはどうなんだ?


「じゃあ、私達も、魔法が強い人と居れば強くなれるの?」

「亜人や、人間は魂を守るために霊体があるので、率が悪いですが、その通りですね。ハイエルフは特に、魔力を自分の魔力密度に上乗せする率が高いのですよ。だからハイエルフは捕まる状況になっても変わらないか強くなって返り討ちにするかになるのでそこは問題はないんです。」

「異性がいいのにはなんか理由があります?」

「魔力の型ですね、単純に、男女では魔力を構成する型が違います。平たく言えば、凸と凹に近いですね」


なぜ凸凹なのかはおいておこう。なんとなく予想つくし。

しかし、ということは、アレンが魔力密度をあげまくれば、

間接的にセニア達も強くなるって話か?

いや、効率悪いんだろうな、エルフみたいに何百年という時間があるわけじゃないし。

まずはやはりルーアに会ってみたいな、きっとヒューマンの中で最も高い魔力密度を持っているはずだ。

しかし、パーティーメンバーは女性限定にする理由も出来た。


「女王様、話がそれてます、ディアナ様はどんなことしてバイアールに見つかったのでしょうか」


リルム、ナイスだ!話が脱線し続けていてわけわからん興奮に包まれていたところだった。


「ああ、ディアナは世間で魔王復活の兆候がないかを調査していたんですよ、人間と違って我々エルフには約50年なんてあっという間ですから、必ず私達が生きてる間に魔王は、復活します。」

「そうか、でもレンは50年後と名言したんですか?」

「いえ、レン様達が年老いたころとだけ。レン様達が魔王を倒してから80年は生きないでしょうから」

「結果、ディアナさんは俺たちを連れて帰ったと。任務は成功だな」


その後もディアナが調査に行くことになった経緯の説明や、魔王復活の兆候として探していたものなどの説明をしてくれた。

長らく話して、日がくれている。

エルガルドにも普通に昼夜はあるのだ。


「では、私達はそろそろ帰ります。カッシームに渡らないといけないので」

「いや、ちょっと待って下さい、ディアナが、あの子の魔力が回復するまで、滞在して頂けませんか?」

「はい?」

「ディアナがわざわざエルガルドまで皆さんを連れてきたのにはきっと理由があります。彼女にそこを確認しましょう」

「魔王復活の兆候だからでは?記憶では辿れなかったのですか?」

「わたくしは連れてきなさいとは言ってないのです。

それに記憶はあくまで起こったことだけです。これからしようとしてることなどは共有できません、ご不便はおかけしません」

「回復までにどれくらいかかるんでしょうか?」

「結晶化したことでそれなりに回復しているようですが、元がかなり魔力が枯渇していたようですから、10日くらいはかかるでしょうか」

「10日か、結構ですね」

「その間、エルガルド内では好きに行動して頂いて構いません。買い物や、宿、食事なども全て手配します」

「えっと、御者と馬車をエルファーの森外に待たしているんですが」

「スペース的に合流出来る所なら呼んでよいですよ」

「まぁ、アルベルト卿にいつカッシームで?って話はしてないしな、時間あるなら、俺は魔法の勉強がしたいな」

「そう?アレンがそう言うなら、いいかな、私も技磨いたりしたいし。リルムは?」

「私も訓練をします。この森で詠唱中に魔物倒されて、早くしないとと思っていたからさ」

「リルム、ごめんね」

「セニアが謝ることではないわ」

「では、決まりですね、ギル、お供をお願いできますか?」

「はっ!」

「アレンさん、何かありましたら、ギルに聞いてください」

「宜しくお願いします」

「こちらこそ。まずは宿にいきます、実際に明日から動きましょう、何なりと申し付けください」


こうして、エルガルド初日は終わった


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