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とある天才が異世界でも規格外だった件  作者: dainasoa
第3章 三人衆は戦いの日々へ
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今度こそウィリアムを出立してみた

ライルエル家についたら、早速バトスがお出迎えしてくれた。


「お帰りなさいませ、リルム様、アレン様、セニア様」

「バトス、お疲れ様、父はいますか?」

「はい、リビングでお待ちです、昼食もご用意しております」

「ありがとう」


昼御飯には少し早い気もするが、お言葉に甘えることにする。

リビングに入ると、ラルバが待っており、何故かサキも横の席に座っていた。

しかもサキはメイド服でも普段着でもなかった。はて?


「お待たせしました」

「いや、大丈夫だ」

「お父様、昨日も申し上げたとおり、出立いたします、後はよろしくお願いいたします」

「あい、わかった。というか、何も二回もかしこまった挨拶しなくとも分かっておるよ」

「いや、3人でもう一回しろと・・・」

「違うな、挨拶をしろとは言ってない、3人で来なさいと言ったんだ。餞別の話をしないといけないからな」

「はっ?そうでしたか」

「まぁ、食事しながらでも良かろう?」

「はい、大丈夫です」

「アレン殿、ところで、アルベルト卿はどうだったかな?」

「なかなかにパワフルな方ですね、全身が筋肉痛になります」

「ははは、あいつは昔から筋肉バカだからなぁ、頭は悪くないが実直すぎる、アツい男なんだよ」


特別仲が良いわけではないと言っていたがなんかあったのかもしれない。まぁ、いいや。

にこやかに笑ったテッハの顔が頭に浮かんだ。うげぇ、イメージ的に邪魔な笑顔だなぁ。


食事が運ばれてきた。

ディナーのように豪華だ。

やべぇ、肉や!旨そうだな。

娘と取る食事はしばらくお預けだ、これくらいはするだろう。

しかし、何故かサキの分まで用意されている。


「さて、本題に入ろうか」

「はい」

「いやぁ、そんなに畏まる話ではないよ、気を楽にしてくれていい」

「はぁ・・・?」

「まずだな、サキ、君には今日限りで、ライルエル家のメイドを辞めてもらう」

「はい、かしこまりました」

「は?お父様何を言っているんです?どうしてです?サキも何落ち着いているのよ」

「リルム、まぁ、待ちなさい、お前は結論を急ぎすぎだ、これはサキが決めてくれたことだ」

「サキ、本当なの?大丈夫?何か嫌なことあった?」

「いえ、そのようなことはありませんよ」

「リルム、最後まで話を聞きなさい、サキ、君にはこれからアレン殿達との同行を正式に依頼する」

「はい、承りました」

「は?え、何?」

「皆様、宜しくお願い致します。戦闘は出来ませんから戦力にはなりませんが、食事、洗濯、装備品のメンテナンス、体のマッサージなど身の回りのことは全て私に申し付けください」

「じゃあ、サキと一緒に旅できるってこと?やった!」

「セニア、アレン、また宜しくね」

「うん、サキ、宜しくね」

「いや、リルム、君たちの旅は戦闘も激しくなるし、宿屋がない時もあるだろうし、戦闘後に食事やらなんやらは大変だろうと思ってな、世話できる適当な人間を探していたらサキが立候補してくれたんだ」

「なんだ、そういうことですか、ビックリしました、お父様ありがとうございます、サキもありがとう」

「いえ、リルム様のお役に立てるなら」

「もうメイドじゃないなら『様』はやめましょう、私も普通に呼んでくれていいし、敬語も不要よ、慣れるまでかかるだろうけど。」

「わかりました、リルム様」

「ほら~様ってつけた」

「急には難しいです・・・」


サキとリルムも仲が良く、セニアとも仲が良いみたいだ、喜んでいる。


「それから餞別の話だが・・・」

「え?お父様、餞別とはサキではないのですか」

「それはサキに失礼だろう、まぁいい。餞別は表に用意してある、後で見てくれ」

「?わかりました、ありがとうございます」

「じゃあ、皆行こうか?」

「そうだね~」


「あ、アレン殿、少しいいかな?二人で話をしたい、私の部屋に来てくれ」

「はい?良いですよ。皆、ちょっと待っていてくれ」

「うん、わかったよ」


ラルバについて部屋に行く。

部屋に入るととたんに深々と頭を下げらた。


「え?どうしたんですか?」

「娘とサキをどうかよろしくお願いいたします」

「あ、はい、いや、頭を上げてください」


しばらくしてラルバは頭をあげたが、席にはつかないらしい。


「リルムさんは勿論、サキが来てくれるのは助かります、ありがとうございます」

「いや、なに、リルム達のお世話できる人を探したのは本当だが、それだけだよ、すぐにサキが立候補するのは分かっていたからね」

「そうなんですか、それはなんでですか?」

「サキはまだ子猫、いや子供?だったときにリルムが拾ってきたんだ、二人とも姉妹みたいに育ったんだ」

「なるほど、サキは知っているんですか?」

「ああ、ちゃんとわかっている、だからリルムに感謝してくれているし、リルムも妹のように可愛がっているんだ」

「仲が良いのもわかりますね」

「正直、サキには申し訳ないことをした感じがあってな、拾ったのはリルムと一緒だが、順番によって、リルムは私の娘に、サキはメイドだからね」

「立場が違うけど、運とタイミングでは逆転していたかと?」

「そうだ。二人とも娘にする選択肢はあった。だが、そこは貴族だ。二人とも娘にしたら、大人になってから相続争いやいろいろなことでお互いに揉める可能性はある。それは避けたかったんだ。だから立場でわけたし、二人とも理解し納得している」

「そうですか、でも何故こんな話を私に?」

「私の中ではサキもリルムと同じように大切なのを知ってほしかったからだ」

「はぁ」

「精神に傷付けるのも、死なすのも極力避けてほしい、難しいかもしれないがな」

「はい、肝に命じます」


「これを受け取ってほしい」

「はい?」


200000フィル


「いやいや、なんですか、これ?」

「・・・お金だが?」

「それはわかります!そんな大金どうしろって?」

「貴族が娘の出立に出す金としては、はした金だが?」

「そうかもしれないですが」

「この金で、サキに服とかをかってやってくれ、リルムは十分に服を持っているが、サキは少し普段着があるだけで、後はメイド服だけだからな、残りは好きに使いなさい」

「はぁ、わかりました」

「じゃあ、出ようか、皆待っているだろう」


リビングで合流し、外に出てみたら

ってお~い!マジか。

餞別って馬車かよ、やることがでかすぎてさっきの小遣いなどどうでも良くなってしまう。

確かにはした金かもしれない。

馬車を眺めていたら、ラルバもバトスも他のメイド達も見送りに出てきた。


「えっと、お父様、一応聞きますが、これは?」

「・・・馬車だよ」

「それはわかりますが」


このやりとりはもうええっちゅうねん。ラルバは明らかにわかっている名前言う説明好きなんだな、一種のボケのつもりか。


「ああ、これが餞別。使ってくれ、ちょうど御者出来るサキも同行することだし」

「はい、頑張りましょ!」

「そうじゃなくて・・・豪華すぎない?これ」

「ああ、かなり頑丈なホロだし、車内は収納が沢山ある、しかもキッチンもあるんだぞ、当たり前だが、火は使えないが。」


多分保存庫のようなスペースと、シンクや、まな板や包丁を使うスペースがあるという話だろう。

火が使えたらそれはもはやキャンピングカーになってしまう。

しかし、中の収納を見るとタンスやんってくらいあるし、広い。

外からみるより中の空間はとても広い。不思議だな。

まぁ、いいや、突っ込んでも仕方ないし。

旅が楽に、安全になるのは正直ありがたい。

無価値な戦闘を避けて休みながら移動できたり、

御者がいれば夜盗に襲われる可能性も排除出来る、メリットだらけだ。


「ありがたいんだけど、やり過ぎだと思うんですが」

「まぁ、リルム、そう言うな」

「キッチンは私サイズの専用です、だから任せてください!ちなみに収納には既に皆さんの荷物や服類を入れてあります」

「サキ、ありがとうね、でもそう言うことじゃなくて・・・」


サキは身長が小さい。アレンやセニアは勿論、リルムよりも小さい。

だからシンクの高さが低い造りになっているらしい。

そして収納まで完璧。いい仕事するなぁ。

じゃない、リルムが言いたいのは豪華で金をかけすぎたのでは?という話だ。これだから貴族は。


「ま、いっか、じゃあ、改めて、行ってきます」

「気をつけてな、帝都に来たときには顔を出してくれ、くれぐれも死ぬなよ」

「はい。お父様」

「アレン殿、リルムとサキを宜しくお願い致します」

「いえ、こちらこそ」


そんなこんなで無事(?)、街を出て出発した。


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