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とある天才が異世界でも規格外だった件  作者: dainasoa
第1章 一人旅の始まり
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村の状況を把握してみる

ゲーム内ではアリアナ村は小川が流れており、のどかで、子供達も元気に遊んでいる良い田舎だったが、全然活気がない。

やはり、セニアが言っていた様に病気と盗賊の影響があり、更に帝都ウィリアムの工事か。

そりゃお手上げだわ。


「まずは私の家に行きましょう、母が待っています」

「いいのか。」

「大丈夫です。母にアレンさんを紹介しないと。母は病気もしてなくて元気ですよ」


小さな橋を渡り町の東側へ進んでいくと煙突から湯気の出ている家に着いた。


「ただいま戻りました、母さん」

「お邪魔します」

「おや、セニアかい、お帰り。こちらは?」


マーレ 42歳 ウェアタイガー ♀

Lv22 村人☆4

主属性 土

布のエプロン ☆1

ヘアバンド☆1

鉄包丁☆1


セニア母のステータスか。包丁持ってますが・・・

42歳か、若いのかもよくわからん。村人レベルは4。

40年以上生きていて4かよ、これはジョブレベルあげるの時間かかりそうだな。

同じウェアタイガーでもセニアよりかなり虎に近いな。

セニアは猫耳、いや虎耳か。虎耳があり、あと顔に虎縞模様が一本薄く見えるのと尻尾がある。

それ以外は顔のパーツや色も人間にしか見えないし、腕とかは人間と同じ肌の色だ。服の下はわからないけど。だからウェアタイガーと一目では分からなかった。

一方、セニア母のマーレは顔にはきちんと虎縞が3本あるし、虎縞の付近は黄色い、さらに左右に3対の髭もある。

腕も黄色い体毛とやはり虎縞がかなりはっきり見える。もちろん尻尾や虎耳は同じだが。これは一目で虎っぽい。


「アレンさんという人で私がゴブリンに襲われていたところを助けて頂いたの。でも記憶が無いみたいで、困っていらしたので来てもらったの」

「あら、セニア大丈夫だったの!?だから私が行くって行ったのに。アレンさん娘を助けて頂いてありがとうございます」

「母さんが行ったら村を守れる人が少なくなるじゃない」


確かにLv1のセニアよりLv22のマーレの方が強いだろう。そもそもLv1でゴブリンの巣に行くのは危ないのは間違いない。

マーレなら薬草も難なく手に入れてくるかもしれん。

同時にマーレが薬草取りにいくと村の戦力が減るのもわかる。


「それに母さんは方向音痴すぎて無理よ!」


別の理由があるらしい、前言撤回。


「あら、やだ、恥ずかしい。と、とにかくアレンさんありがとうございます」

「いや、咄嗟に体が動いただけですし、魔物が弱くて助かりました」

「母さん、記憶が無いみたいで宿とかご飯も困るみたいだから、家に泊まってもらっては駄目?」

「是非ともそうしてください、丁度夕飯を用意していますので、どうぞご一緒に。寝るところも準備しますのでゆっくりしてください」

「すみません、お言葉に甘えさせてください」

むしろご飯の仕度無しに包丁持っていたら本当に怖いって。


「母さんの料理は凄く美味しいですから楽しみにしていてください」

「用意できるまで村を案内したり色々話をしておいで」


―――――――――――――――

セニアの家を出て散歩がてら村を散策する。武器屋や道具屋は普通に営業しているようだ、後で覗こう。


「いいお母さんだね、ご飯とか寝るところまでありがとう」

「いや、これくらいは」

「セニアより大分、虎っぽいね」

「ウェアタイガーは年を取るにつれて母のようになっていきます。私はまだ若いですから、皮膚も人間と変わりません、ほら」


そう言って着ている布の服をまくりあげお腹を見せてくれる


「た、確かに。」


見るからに人間の肌であり、スベスベしてそうだ、さ、触りたい・・・そして改めてスタイルがいい。

胸は大きいが、ウェストはしまっているし、お尻もいい肉付きをしてそうだし、

足は細く長くしなやかだ。

是非とも仲良くなりたい。

それにしても男に対して大胆だ、見てるこっちが目のやり場に困る。


村を歩いている人、主に老人にセニアが挨拶をしている。

が、やはり人数も少ないし活気がない。


「なんか、あまり人がいないな。やはり病気の影響か」

「はい、老人や子供は結構かかっています。あとさっきも言ったように盗賊と戦って怪我してる人も多いんです。

私達家族はたまたま村に居なかったので無事でした。今動きまわれるのは、私と母と道具屋さんくらいです。

おじいちゃん達は村を散歩していますが、外には出ませんし」

「医者はいないのか?」

「お医者様は隣町のイレインにいますが、毎日は来られないんです」


イレインか、序盤の拠点になる町で、ギルドや魔法具屋なんかもある。

仲間を増やすならギルドには行かないといけないし、魔法具があれば耐魔法力があがったり、

色々と冒険も楽になる、高いけど。


「お医者様が来られないときには私と母でお見舞いしたりしてるんです」

「セニアは優しいね」

「早く皆に元気になって欲しくて。話をしてるくらいしか出来ませんが」

「早く良くなって欲しいのは賛成だな。なぁ、セニア、まだ活動出来る時間ってある?」

「はい?昼過ぎですからまだしばらくは明るいですよ」

「結局、薬草手に入れられてないから、取りに行こうかなと思ってるんだが、どうかな」

「あ、危ないです!」

「いや、どう考えてもセニアが丸腰で一人で行くより俺が行った方が危なくないでしょう、さっきの戦闘からしても」

「私はいざとなったら大丈夫なんです!それに関係ないあなたを巻き込むわけには・・・お客様だし」


何が大丈夫なんだかさっぱりわからんが。

そう言えばマーレもあまりセニアを心配してなかった気もするが。


「この村の状況をみて、黙ってみてるのは気分が悪い」

「・・・わかりました、ご協力ありがとうございます、でも私もいきます」

「今度は装備とかきちんとしていこうな、大体なんで丸腰・・・」

「まぁ、いいじゃないですか、一度家に戻りましょう」


マーレにも事情を話し、心配されたが、セニアが説得し、再びゴブの巣に行くことになった


「準備してきます、少々お待ちを」


セニア家の外で待っていると、ほどなくして仕度をしたセニアが出てきた。か、可愛い!


セニア 17歳 ウェアタイガー ♀

Lv1 村人☆1

主属性 土

大木槌☆1 革の胸当て☆1

革の手袋☆ 1革のスカート☆1

革の靴☆1 木の腕輪☆1


セニアに胸当てって!

ちょっと胸の形強調されてますがな、姉さん。

獲物はハンマーか。


「私一人でなければ、これくらいの装備します」


余程一人だと大丈夫な事情があるらしい


「それから母からです、アレンさんの装備とかも準備しましょう」

「あ、あぁ、ありがとう」


1000フィル


ありがたい。大金ではないが、序盤なら十分に装備が整う。

武器屋で装備を整えることにする


―――武器屋―――

「らっしゃい、おう、セニアか」

「おじさん、こんにちは」

「なんだ、彼氏出来たんか?見ねえ顔だな」

「もう!そんなんじゃないの。これからゴブの巣に薬草取りに行くのを手伝ってくれるアレンさんよ」

「へぇ、兄さん、随分『お人好し』だねぇ。若いのに強いのか?ま、十分気をつけていけよ」


お人好しを強調された。悪い気はしないが言い方が気になる。

装備を見繕う。武器はやはり剣だな。

靴も草履ってわけにいかんし。


鏡で自分を見てステータスを確認する


アレン・クルス 17歳 ヒューマン 男

Lv2 お人好し☆1

主属性 無

銅の剣☆1

革の鎧☆1

革の盾☆1

硬質ズボン☆1

革のグリーブ☆1


ちょっ!ジョブが迷い人からお人好しになった!

なんじゃそのジョブは!ジョブというか、人柄じゃないか。

武器屋の親父のせいか!

どうしてくれるんだ!

まぁ、いいか、悪人よりはましだ。


あとはまだ回復手段がないので、

道具屋で傷薬を買い込み、それを入れておける皮袋を買って所持金は丁度0。

買い物上手です。まぁ、ゲームと値段変わらないからアレンに取っては朝飯前。


「さて、行きますか、セニア」

「はい、よろしくお願いします」


二人で村を出て、出会ったあたりの森へ向かった。




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