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とある天才が異世界でも規格外だった件  作者: dainasoa
第1章 一人旅の始まり
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戦って女性を助けてみる

主人公、徐々にチート化していきます

「はぁ! 」


ゴブの頭を目掛けて木の棒を振り下ろす。


「ギギケッ?!」


頭を打たれたゴブは反撃とばかりに棍棒を振り回した。が当たらなかった。

(弱っ!というか遅っ!)

余裕でかわした漣はさらに袈裟懸け一撃。ゴブは倒れ、消えた。

初陣勝利。というか無傷完封で楽勝。魔物ってこんな弱いのか。

流石は剣道部主将。


そして気付いた、今さらだが靴がない。部屋から来たんだからしかたない。

踏み込みはしやすいが、そのうち怪我しそうだ。


「大丈夫か?俺の言ってる言葉わかるか?」


女性に手を差しのべながら声をかける。


「はい、ありがとうございます。」


よかった、日本語通じるのか。

そう言えばさっきも「やめて!」は理解できた。


「助けてくれてありがとうございます。あの、どうしてここに?」

「・・・いや、その」

「あ、すみません、自己紹介がまだでしたね、私はセニアと言います」

「あ、レンだ」

「アレンさんですか」


なんか名前を勘違いしている。

良く考えたらレンと名乗るのは良くないかもしれない。

何せここは勇者レンが活躍した後の世界のはずだ。これからはアレンにしておこう。


「セニアさんは何故ゴブに襲われていたんだ?それと、聞きにくいんだけど・・・ここってどこかな?」

「はい?えっと、ここはアリアナの村近くの森ですが・・・わからないのですか? 」


アリアナの村か、ホワイトクエストの世界で最初の村だ。かなりの辺境にある田舎村だ。道理で魔物も弱いわけだ。


「あの、アレンさん、もしかして記憶がないのですか?」

「あ、うん 」


うん、記憶喪失で通すのはいいかもしれない。

異世界から来たらしいなんて言えない、言って分かるかも疑問だし。セニアは勘違いを勝手にしてくれる性格みたいだ。色々聞けるかもしれない。


「それはお困りでしょう、泊まる場所や目的、食事もわからないです?」

「名前以外ほとんど覚えてないんだ。色々教えてもらえないかな?」

「うーん、じゃあ、アリアナの村まで行きますか。助けていただいたお礼もしたいので」

「いいのか?」

「はい、是非。それから、私はセニアと呼び捨てで良いです。では参りましょう。あ、倒した魔物からはお金やアイテムが手に入ります。はい、さっきのゴブの分です」

「ありがとう。」


藁の草履☆1

5フィル


手に取るとアイテム名とレア度が頭に浮かぶ。こっちの人は皆分かるのかな。

また、ドロップアイテムや落とす金額はプレイヤーとして知っているものと同じだった。

確実に同じかはわからないが。

履き物が手に入って都合もよい。


藁の草履を装備してアレンはセニアについて行くことにした。

セニアのお尻からは尻尾が可愛く揺れている。あ、人間じゃないのか。気付かなかった。


セニアを後ろから観察してみると

頭に文字が浮かんだ。


セニア 17歳 ウェアタイガー ♀

Lv1 村人☆1

主属性 土

布の服☆1 皮の帽子☆1

布の靴☆1

木の腕輪☆1


ウェアタイガー。虎の亜人か。

そうか、この世界は色々な種族が仲良く暮らしているんだった。

ゲームとしてやっていた時は気にならなかったが不思議な感覚だな。

そして♀。女じゃなくて♀って!亜人はそういった性別なのかもしれない。


「それにしてもアレンさん、強いんですね」

「え?ゴブLv1だよ?そんな強くないでしょ」


嘘です!びくびくしてました!初陣だもん、ゲームと同じでザコなのかわかるまでは怖い。


「Lv1だったのですか。何故わかるんですか?それにLv1でも倒すのに村の大人でも苦労するか複数で戦いますよ」

「そ、そうなの?」

「はい、それにアレンさんの攻撃が凄く速くてビックリしました。私、視力いいんですけど、あまり見えませんでした。」


セニアにはゴブのレベルがわからなかったのか。

そういったステータスとか見られないのかもしれん。これは俺だけの能力なのか?


「そう言えば、セニアは何故あんなところに?」

「薬草を取りに来ていました。」

「薬草?」

「村に着いたら話しますが、今、村に病気が流行ってるんです」

「え?」


大丈夫か、現代医療のない世界で感染とかシャレにならん。


「あ、空気感染はしないみたいですので大丈夫ですし、小さい子やお年寄りにしかかからないみたいです。」


怪訝そうな顔していたのか、セニアが慌てて説明しだした。


「その必要な薬草が切れていまして、取りにいったのですが、その薬草はゴブの縄張りに生えていまして・・・」

「いや、じゃあ始めから一人じゃ危ないの分かるじゃないか。何故セニアが一人で来るんだ?」


しかも丸腰である。


「村に動ける若い人が私しかいないからです」


おいおい、いきなり話が物騒だな、アリアナの村、大丈夫かよ。

確かに田舎だが、そこまで寂れていたイメージないんだが。


「子供やお年寄りは無理ですし、父世代の男性は帝都ウィリアムからの要請でお城の改修工事に行ってますし、私と同世代の者は、盗賊団と戦って負傷したり、まぁ色々人が足りてないんです」


盗賊団か、気になる単語が出てきた。今村を襲われたらヤバいんじゃ?

考えごとをしていたらセニアの足が止まった。


「着きましたよ、ようこそアリアナの村へ。」

我ながら設定回が長い・・・

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