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とある天才が異世界でも規格外だった件  作者: dainasoa
第2章 一人よりも二人が良い
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出かける準備をしてみる

次の朝、起きてみると、セニアは既に起きているらしく、部屋には居なかった。

支度をして部屋を出て、ダイニングに進むとセニアとサキが既に楽しそうに談笑していた。

とはいえ、他の執事やメイドの姿は見えない。まぁ、皆忙しいのだろう。


「おはよう、セニア、今日は早いな」

「あ、アレン、おはよう」

「おはようございます」

「サキもおはよう、二人とも仲いいね」

「なんか色々話しちゃうんだよね」

「うん、私もお屋敷には同年代の人が居ないし、あまりお屋敷から出ないからセニアと話せて楽しい」

「そうか、まぁ、いいけど、出かけながらにしようか、サキ、また朝御飯一緒に食べようか」

「ありがとう、今日は別のお店にしようかな、あと、はい、これ執事長からお弁当ね」

「ありがとう、じゃあ行くとするか」


朝御飯は昨日のカフェとは違うお店に連れてきてくれた。

やはり都市は選択肢が多くて良い。

今日はいわゆる定食屋のような感じ。

普通に白米と魚が食べられるやん、いい店だ。

味噌汁があれば最高だが、それは流石に無理らしい。

いや、白米なのか?よくわからんが、それっぽいからいいか。

セニアはやはり肉らしい、まぁ虎だしな。朝からがっつり行くなぁ、よく太らんもんだ、全部胸に行ってるんじゃね?


「サキはよくこういうお店に来るの?」

「うーん、あまりかな、お屋敷にいたらご飯はあるし、そもそも時間が早いから」

「そうか、確かにね」

「今日はオススメというか、一度来てみたかったお店かな、昨日のところは何回か行ったことあるんだけど」

「うん、美味しいよ、ありがとう」


やはり女子二人の雑談が始まった。

急かしてもしゃあないし、ゆっくりするかなぁという感じだ。


「セニア、イレインから持ってきてもらった荷物類確認した?」

「うん、でも衣服は少し増やした方がいいかも」

「だよな、これから夏になったりするしね、でもかさばるのは邪魔だよな」

「・・・二人はあの両肩掛けカバンで旅をしてるの?」

「あ、あぁ。戦いで使うものは腰に皮袋をつけてるのと、その他装備やアイテムストアを使えるんだが、日用品とか装備じゃない服類はどうにもならなくてね」

「宿とかにら置きっぱなしに出来ればいいけど、遠くに行くとかそういうときに困るよね」

「そのうち何とかしなきゃなぁとは思っているんだけどなかなか方法がないな」

「あっ、懸賞金とかで馬車買えるんじゃない?」

「確かに。でも馬車ってどこで売っているんだ?御者はどうするんだろう、セニア出来る?」

「ああ、馬車を運転する人を御者って言うんだ、知らなかった。うーん馬は乗れるけど馬車はやったことないわ、アレンは?」

「そもそも馬も動物園以外で見たことがない」

「ドウブツエン?」

「いや、なんでもないよ」

「そうなんだ、ふーん」

「アレンもセニアも落ち着いて、馬車は道具屋とか雑貨屋では普通に売ってないから」

「そうだよね、今日は一応、道具屋でしっかり消費アイテムを補給した後に、服とかを買いに雑貨屋を覗こう」

「そうだね、でも昨日、結構買い物してるけど大丈夫?」


そう言えば昨日は大分買い物をしまくった。

装備だけで約20000フィル。

セニアは浪費癖もないようで、かなり良いお嫁さんになりそうだ、うん。

普通にゲームをしていたら帝都ウィリアムに来たばかりでこんなに充実した装備になるのはあり得ないわけで、感覚としては正しい。

防具だけでもこの地域の最強レベルにしてしまったためか。

考えると盗賊団のお陰で金は助かっている。無駄なことなどないという話だ。

しかし、ウィリアムを出るとアレンとセニアの装備品はこの大陸では買うところがない。

リルムのはわからないが、大した出費にはならないだろう。

次の大陸にはすぐ行かないし、また貯まるから問題はない。


「まぁ、大丈夫さ。やはり盗賊退治したお陰で資金は余裕だよ。

だから装備をケチるのはしない。死んだら元も子もないし。

これから魔物退治もするから稼げるわけだし」

「うん、分かった」

「じゃあ道具屋から行こうか」


サキが切り上げてくれた。

流石出来る子だな。

今日は会計しようとしたらサキが自分の分は出すと言ってきた。

金の話をしたからだな、すまん。そんなつもりじゃなかったのだが。


道具屋では傷薬は勿論だが、魔力水をかなり多目に購入した。

リルムが入ると魔力水の方が消費しそうだ。

あとは状態異常用の治療薬を各種。毒消しに麻痺薬、衰弱状態を治すワクチン剤、石化軟膏、目潰し状態対策の目薬。

加えて攻撃力強化、防御力強化用の丸薬だ。

まぁ、リルムは状態異常回復も使えるだろうし、アップ系魔法も使えるのだが、

保険だな、リルム自身が動けなくなったら必要なはずだ。

保存食にテントも追加しておく。

道具屋は目的も決まっているし、スムーズに終わった。


次は雑貨屋だが、多分長くなるんだろうなぁ。

まぁ、いいけどさ。

雑貨屋は街の東側にある。

向かいには昨日朝食を食べたカフェがある。

だから憲兵場も近くにあるわけだ。

あまりに長いなら喫茶店でゆっくり待とう。


雑貨屋についた。

アレンは下着や髭剃り、普段着は夏に向けて軽いTシャツのようなもの、綿パンみたいなものを購入した。

一方、セニアも荷物が増えすぎないように気にしながら少し衣服を買っていた。

サキも一緒に選んでいるし、楽しそうだなぁ。

しばし眺めてたいたが、終わりそうにない。うーん、喫茶店にいこうか。


「セニア、サキ、俺は昨日、朝ご飯食べた店でお茶してるわ」

「うん、わかったわ」

「多少金は置いていくから、会計しといて、あまり遅くならないようにね」

「わかった、気をつけるね」

「うん、今日はエイブラ高原に行くから昼ご飯より前に出てきてくれ」

「はーい」


20000フィルを渡して雑貨屋を出ることにした。

さてと。

カフェについてコーヒーとクッキーを頼み、一息。

これはコーヒーだ、店員もはっきりcoffeeって言ったし。

小説とかあれば良いんだが、持っていない。急に異世界に飛ばされてあるわけがない。

昨日より時間が少し遅い違うからか、憲兵達が休憩や朝食している姿が見えた。

何気ない会話が聞こえてくる。


(昨日よ、盗賊退治した奴等が懸賞金取りに来たぜ)

(マジか)

(あぁ、懸賞金が凄かったぜ、しかも可愛い女連れだった)

(羨ましいなぁ、横取りしたいぜ)

(まぁ、盗賊退治出来るくらい腕が立つ奴等にゃ敵わないわな)

(いやいや、冗談だよ、んなくだらないことして捕まりたくないわ)

(だな、一生奴隷になるくらいなら今の安月給でいいわな)

(違いねぇ)

(盗賊達はどうなるんだ?)

(さぁな、頭は禁固刑か死刑になるだろうな、他はわからんよ)


一瞬横取りなどというびっくりする単語が聞こえてきたが、杞憂らしい。

横取りしたいのは金なのか、女なのかはわからんが。

可愛い女はセニアか、サキか?どちらでも渡さん!

でも金だけで言えば、確かに強奪とかはあり得る。気を付けていこう。でも刑がかなり重いようだ。

やはり、この世界の対犯罪システムはしっかりしているようだ。

だが、情報セキュリティはザルザルだ。

何気にバラしてくれてるんだ。気付いてないようだが本人ここにいるちゅうねん。

まぁ、金はストアに入るから簡単には奪えないだろうが。

あり得るのは人質を取られるとかか。うーん、セニアを捕らえられる人はかなり強い気がするがなぁ。

そう言えば、ストアがない人はお金をどう持ち歩くんだろう。


(そういや、ブラミスのおっさんの行方は分かったか)

(いや、まだだな、まぁ、いつも通りふらっと戻るだろうよ)

(毎度毎度お騒がせなじいさんだ)

(まったくだ、期限通りに帰って来た試しがない)


また気になる会話だ。

ブラミスか、まだ生きてるのか。

ブラミスは帝都ウィリアムに住んでいる鍛冶屋のドワーフだ。

鍛冶屋は英語でblacksmithだからブラミスと言うたわけた名前をゲームクリエイターにつけられた可哀想なキャラクターでもある。

ゲームでもこの名前だったし、偏屈なじいさんで中々仕事を受けてくれないので苦労する。

元々ドワーフは人間より長生きではあるが、48年経っても現役かよ。

何とか仕事を頼みたいため、紹介状は書いてもらったが

ギルドで聞いたようにやはり会えないらしい。

期限という単語がわからないが、探してみるかなぁ。


そんなことを考えながらコーヒー2杯目を飲み終えたところで

二人が来た。

なんか結構買ったらしい。

かさ張るやん。

ファッションショーは後にするとして、そろそろ出かけようぜ。

会計は足りたらしい。それならなんも言う必要なし。

余りは返してきたしいちいち勘定するのはかったるいし。


「じゃあ、サキ、僕らはフィールドに出てから、エイブラ高原に向かうよ」

「うん、気をつけてね、私は一足先にお屋敷に帰るわ、あ、セニア、服は部屋に運んでおくわよ?」

「ありがとう、夕食までには戻るわね」

「うん、じゃあまたね」


サキは手を振り、屋敷に戻っていった。


「さて、行こうか」

「エイブラ高原は町を出て西よ」

「ああ、まぁ道すがらレッドポーク退治も出来るだろうしね」

「あ、エアーベアもだね」

「そうだな、エアーベア出たら、セニアは様子見でいこう」

「分かった」


帝都ウィリアムを出て西へと向かった。

時間は昼飯にはまだ早いくらいだ。昼ご飯はエイブラ高原で取ることにしよう。

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