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とある天才が異世界でも規格外だった件  作者: dainasoa
第2章 一人よりも二人が良い
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貴族当主に会ってみる

風呂に入るときに鏡を見てみた。

ステータスを確認し、すぐに湯船に浸かる。


アレン・クルス 17歳 ヒューマン 男

Lv29 シーカー☆6

主属性 風


裸だから当然装備はないが、

レベルもジョブ習練度も

すげぇ上がってる。

盗賊退治でレベル6あがるって!

びっくりだ。

まぁ、殺してないから経験値入りませんとかだったらもっとびっくりしていたけどな。

そして主属性に風属性が付いてる!

風属性は土属性に強く、雷属性に弱い。なぜ雷に弱いのかは全くわからないが。

そうか、だからか、サルエルが放った風の魔法がなんとなく見えたというか感じることが出来たわけか。

火の原理は分かっていても、火属性にはならなかったのに、

風は原理を理解していたらそうなったわけか。

しかし、よりに依って風かよ、

これは儲け物だ。

脆弱なイメージがある風属性だが、

実は違うはずだ。

昔から、地震雷火事親父という言葉があるが、親父は父親のことではなく、おおやじ=大風のことだ。

要するに気圧を感じることが出来るわけだ、あらゆる物理現象には圧力が関係している。

色々応用出来るはずだ。

問題は使い方なわけで、やり方次第でなんでもありなわけだ。

さらに、火、水、木属性とも相性が良く、弱点となる雷属性はそもそも敵の数が少ない。


そんなことを考えながら風呂に入っていたらのぼせそうになったので、

体と頭をきちんと洗いでることにした。

が、文字が読めないのでシャンプーとボディーソープがわからず、適当だ。

後で髪がキシキシしないだろうか。

また、髭剃りもサキが用意してくれたらしいので久々に綺麗に出来た。


風呂からあがると、肌触りのよいシャツとがあったので着る事にする。

当主に会うとは言え、タキシードのようなものではなくて平気らしい。


部屋に戻ると、セニアが既に帰ってきていた。

セニアも絹のローブを纏っているが、畏まった格好ではなかった。

しかし、セニアの巨乳に絹のローブ一枚は、色々と隠しきれない。

アレンも隠しきれない興奮が・・・

うん、やめよう、少なくとも今はセニアにちょっかい出すのはやばい。

冷静になりセニアのステータスはっと・・・


セニア 17歳 ウェアタイガー ♀

Lv28 ビーストウォーリア☆6

主属性 土

絹のローブ☆2


やはりセニアも強くなっている

頼もしいな。


基本的に質問にはアレンが答える旨を伝え、

しばしセニアと談笑をしていたら、扉をノックされた。

サキが呼びに来たようだ。


「お食事の準備が整いました。ご案内いたします」

「お願いします」

「当主との会合になりますのでごゆっくり」

「当主かぁ、緊張するなぁ」

「当主は気さくな方です、大丈夫かと・・・では、私はこれで」


大きい扉の前までサキが連れてきてくれた。

いやいや、気さくな当主って。

そっちの方が扱いに困るんじゃね?


意を決して扉を、ノックし入る。

大広間に大きなテーブル、メイドが数名立っていた


「こちらです」


バトスが声をかけ、着席を促してくれる。

アレンが座らされた席の向かいに既に一人のフェザーフォルクの女性が座っていた


「少しは休めたでしょうか」

「えっと・・・リ、リルム!?」

「あ、はい」

「驚いた、全然違うんだね」

「あ、あぁ、姿ですか、翼の封印を解きましたので」

「いや、翼だけじゃないよね」


さっきまで見たリルムは髪は茶髪短めでシャギーを入れており、幼い感じとヤンチャな感じだった。

ただ、目は黒く細かったので厳しい感じにも見えた。


今は髪は金髪にストレート長い髪を後ろで三つ編みにしている。

しかも、顔立ちも凄く大人っぽくなったし目の色は濃緑のように見え、パッチリ二重で柔和な感じがする。

そして翼。純白の大きな翼が一対背中にあり、リルムの頭より高いところまであり、足元まで垂らしている状態だった。

足元は少し水色のような毛並みをしているらしい。

本当のリルムはこちらか。

これは誰がどうみても絶世の美女だ。

おっぱいは大きくはないが形は良さそうだし、ウエストはキュッと絞まっている。

この姿でフェザーフォルクは納得だ、翼がなくてもだ。


「ああ、翼を封印する魔法で多少姿も変わってしまうんですよ、密偵ですから」

「それにしても違いすぎる」

「私の話はいいですよ、そろそろ当主が来ますので」


私の話はいいって言ってもさ、今のリルムの美しさには、『娘さんを下さい』って言ってしまいそうな魅力がある。

あ、セニアの時にも同じこと思ったっけ。


扉がバタンと開き、男性が入ってきた。リルムが立ち上がり、アレン達もそれに合わせて立ち上がる。


「ああ、もういらしておいでですか」

「あ、こんにちは、アレン・クルスといいます」

「セニアといいます」

「これはご丁寧にどうも。娘がお世話になりました、ライルエル家当主のラルバ・ライルエルと言います、以後お見知りおきを」


アレン達はお辞儀をしながら自己紹介をした。

ラルバも返す形でお辞儀をし、席に着いた。それに合わせてアレン達も座り直す。


ラルバ・ライルエル 58歳 ヒューマン 男


58歳か、かなり体格はよいし、白髪混じりだが、髪は多く、オールバックも似合っている。

顎と鼻の下にある髭がなければ、実年鈴より若々しく見える。

あれ?人間だ。リルムがフェザーフォルクなのに?

母親がフェザーフォルク?でも人間とフェザーフォルクで子供出来るのかな。


「色々お話を聞かせてください」

「はい」

「まず、私は貴族ではあるが、あまり畏まった形が苦手でね、敬語なども要らんから、普通にしてくれたまえ」

「ちょっと、お父様!お客様に失礼ですよ」

「リルム、お前もだ、肩に力を入れすぎるのが悪い癖だ」

「気を付けますが・・・きちんとした席にはそれなりに心構えをするべきです」

「いや、私がいいと言っているんだ、どうかな?アレン君に、セニアさん、食事をしながら砕けた話をざっくばらんにしようじゃないか」


ニヤリとした。

マジか、このおっさん。

入ってきたときの風格はパチもんか。

気さくすぎて引くわ~


程なくして、食事が運ばれてきた。

うあ!旨そうだな!

肉、魚、野菜、パンとどれも凄そうだ。


「分かりました、お気遣いありがとうございます」

「なんのなんの。それで、酒は飲めるのかね?」

「いえ、すみません」

「そうか、ではお茶を持ってこさせよう」


「まず、この場は何を聞いても大丈夫だ。私に対しても、家の者に対しても、失礼などということはない。その代わり、こちらも遠慮せず、質問するが、構わないね?」

「ああ、大丈夫です」

「大体はリルムに聞いたんだが、まず君たちの旅は目的はなんだね?

魔物退治とからしいが、それなら何故アルベルト卿に会う必要がある?

紹介状は書くが、イマイチどう書いたものか、要領を得ないんだが」


あちゃー、いきなり核心ついてきたよ。まぁ、質問としては至極全うだが。

迷うな、正直に言うかどうするか。ここはラルバの器量に任せるか、魔王の話をしたとしても上手くするだろう。

ウィリアム4大貴族だと知っているかもしれないし


「実は・・・女神の信託を受けました」

「ふむ、信託とな」

「曰く、勇者レン達が倒した魔王ですが、近く復活するとのこと」

「私はその魔王を倒すため、女神の加護を受けとりました」

「な!魔王!?そ、そんな話が・・・さっき私に言っていた目的とは違いますし、世界はどうなるのですか」


リルムは分かりやすく狼狽しだした。が、ラルバはあまり変わった様子はない。


「リルム、すまない。ただ、いきなりこんなこと言われても混乱すると思ってね」


親の前でリルムを呼び捨てにするのはどうかと思ったが、失礼じゃないなら一度そう呼ぶといったんだから、通してみたが問題はないようだ。


「確かに。リルム、まずは落ち着きなさい。こんな話は普通は信じないだろう、なら何故私に対して話をしたんだね?」

「いえ、隠し事をした方が失礼かと。ラルバ様は・・・あまり驚かれないのですね。」

「ふむ、気に入ったよ、アレン君。私が驚かなかったのは、一応、王家のなかに、君が言っているような伝承は伝わっているからだね」

「なるほど」

「今の王はその話を信じ、城の改修工事もし備えているわけだ、我々貴族は半分は信じていて、残り半分は信じていていないという感じだ」

「ライルエル家はどちらなんでしょうか?」

「どちらでもないよ、知っているが、それより日々の役目に忙殺されているのが実情だ」

「密偵と、王家、貴族の監査ですか」

「ああ。だが、この話は言うまでもなく、王家直下の機密事項だ。君たちがそういう話をどこかから聞けるわけもない。信じるしかないだろう」

「王家にはどのような話が伝わっているので?」

「勇者レンが各国の王家に向けて書面を出しているのだよ。魔王は封印するに留まった、近しい未来に再び闇が世界を覆うだろう、そのときに私ではない光もまた・・・という感じだ」

「各国に、ですか、じゃあ、どの王家でも問題にあげているわけですか」

「いや、なかなか期限がわからないからか、あまり信用されていないんだよ」

「勇者の書面を信用しない?」

「いや、言い方が正しくないな、信用されていないのではなく、危機感が足りてないと言う話だな」


なぜ?勇者レンは50年後に復活すると書かなかったのか。

正確な期限が読めなかったのか。

魔王と戦ったときに、魔王は、『しばし眠りにつこう』と言っているからレンには魔王を倒せてないと自覚しているはずだ。

封印はどうやったか、そこらへんも絡みそうだな。

テッハに確認してわかるかも不明だが。


「我がウィリアムにしても先代はあまり対策をしてきていなかった。今の王になってからアルベルト卿が貴族に名前を連ねるようになり、話を聞くようになったわけだ」

「だから、ライルエル家が忙しいという訳ですか」

「君は若いのに目先が利くし、頭が良いね」

「アレン、良くわからないよ、なんでそれがライルエルの人が忙しくなるの?」

「お嬢さん、貴族には面倒臭い派閥争いがあって、それによって悪事をする貴族もいるってことだよ」


セニアは納得したような、分かってないような顔をしていたが、

わからないなら後で聴いてくるだろう。とりあえず話を進めよう。


「アルベルト家とライルエル家はどのような関係です?」

「仲は良好だよ、ただ馴れ合う関係でもないな。だから私が書簡を用意すれば、アルベルト卿に事態の深刻さは通じるはずだ」

「あの、アレン殿、具体的には魔王はどれくらいで蘇ってしまうんでしょうか、」

「約2年後だそうだ」

「2年!?」


これには流石のラルバも驚いたらしい。


「意外と時間が無いのだな」

「はい」

「その間に強くなって魔王に向かうってことかね」

「そうです。が、私たちはあまりに脆弱すぎるのと、仲間も足りません」

「リルムさんが加勢してくれなかったら盗賊頭に負けてるよね」

「いやいや、謙遜はしなくていいよ。実力がまだ足りないという認識は正しいだろうがね。リルムから聞いてるだろうが、あの盗賊達は国でもかなり手を焼いていたし、倒せたかと言われると自信がないな」

「ラルバ様、そんな危険な旅になると話をしてからですみませんが、リルムさんに仲間になってもらうのにお許しを頂けませんか」

「うーむ、私は構わないが、リルムはどうしたいんだね」

「私はアレン殿達の戦う姿をみて、是非ご一緒がしたいです、自分を高めることには事欠かないでしょうし」

「魔王と戦って死ぬかもしれないよ?そこまで行けないかもしれない」

「まだ、魔王については正直、混乱していますが、戦わなくても放っておいたら世界中の人ごと死ぬわけですよね、なら何かしていたい、他人任せに出来ません」

「よし、決まりだな、アレン君、セニアさん、娘を宜しく頼みます。頭が固く、肩に力が入りすぎることがあるが、頭の回転は早く、魔法にも長けているはずだ、役に立つと思う」

「改めて宜しくね、リルム」

「セニア、アレン、よろしくお願いします」

「うん、よろしく」

「家はいつでも宿代わりに使って構わないからな、リルム、無茶はすることになるだろうが、無理はするなよ」

「はい、お父様」

「アレン君、アルベルト卿への書簡は明日作る、しばしお待ちを」

「お願いします」

「出発はいつにするんだね」

「それでしたら、盗賊退治の件の報告に3日程かかるので、それからになります」

「そうか、よし、3日後だな、私から餞別を用意しておこう」

「ありがとうございます」


ラルバはアレン達の旅の目的などが気になっていたようで、

それ以上は自分から質問はしてこなかった。


「そういえば、ラルバ殿は人間ですよね、リルムはフェザーフォルクですよね?」

「ああ、私はお父様の本当の子供ではないんですよ」

「あ、そうなんだ、ごめん、配慮しない質問をした」

「大丈夫です、気にしないで下さい、実の父や母は誰だか知りませんが、フェザーフォルクはフェザーフォルク同士ではないと子孫は残せないので・・・」


なるほど、優勢遺伝とかそういう話が関係しているのかも。


「アレン君、そもそも私は独身なんだよ、妻がいないから実子も居ないよ」

「そうなんですか、なんか重ね重ねすみません」

「いや、大丈夫だ。その質問はまぁ気になる所だろうしな、隠していることじゃないからな」

「リルムは3歳の時に、うちの前で浮いていたんだ、泣きながらぷかぷかと」

「当時からリルムはしっかり話が出来ていたんだ、名前も迷子になったことも自分から話していたよ」

「可愛いですね」

「いや、可愛いっていうか凄いだろ、3歳って名前とか話すの?あやふやな2語文くらいじゃなくて?」

「フェザーフォルクは2歳越えた辺りから飛んだり普通に話したり出来るんですよ」

「当時、私には色々あって寂しかったんだ。バトスに相談して直ぐに養子にしたんだ」

「今では自慢の娘だよ」

「もう、お父様ったら」

「そうなんだ、本当の両親に会いたい?」

「いや、特にそんな希望はありませんね。お父様が大切にしてくれましたし」

「そうか」


この話はここまでだな。


「あのぉ、リルムさんってどうやって装備とかするんですか?翼があると、服とかもどうするんでしょうか」


後でもいい、どうでもいい質問をセニアが始めたが、

まぁいいや。本題は終わっているし、気にはなっていたし。


「普通に着れますよ、フェザーフォルクの翼は直接体から生えているわけじゃないので」

「え?どういうこと?」

「背中と翼の間に空間があって、魔力で繋がっています。だからその魔力の流れを正しいやり方で断ち切ると翼を封印することができます。ただ、魔力の流れが変わるので、魔力も制御され、姿も変わってしまうんですよ」

「へぇ、知らなかった」

「あれは私も最初見たときは驚いたものだよ、雰囲気も変わるため、密偵にはもってこいなんだが」

「今は無理ですが、今度背中を見せますよ、翼の封印はする機会はないでしょうが」


リルムの背中か、綺麗なんだろうなぁ・・・うなじとか。


「さ、お開きにしようか、今日はありがとう、楽しかったよ」

「アレン、セニア、明日はどうするか決めているんですか?」

「街をとりあえず見て、フィールド出てみようかな、戦ったことのない魔物もいるだろうし。もう少し属性付与攻撃になれておきたい」

「アレンがそうするなら私も付いていくわ」

「では、昼食は持ち運びしやすいものを用意させておこう、バトス、頼むな」

「かしこまりました」

「ありがとうございます」

「後、街の中を散策するなら案内役を付けよう、そうだな・・・バトス、サキを呼んでくれ」

「かしこまりました」


しばらくするとサキがかしこまって入ってきた。


「サキ、明日から3日休暇を与えるから、アレン君達に街を案内して貰えるだろうか」

「わかりました、アレン様、セニア様、よろしくお願いいたします」

「アレン君、彼女は戦闘はできない、街の中だけ連れていってくれたまえ」

「わかりました」

「サキさん、よろしくお願いします」

「明日、朝、お部屋に伺います。では」


えらく事務的な子だなぁ。


「我々も休むとしようか」

「はい、お休みなさい」


部屋に戻ったが、今日はセニアを頂くのはよそう、他所のお屋敷だし。


こうしてウィリアム1日目は終わった


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