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第四話 『自宅調査〜撮影準備』

どうも、こんにちは、秩父鉄道マニアです!!今話もお読みを宜しくお願い致します。

一話前の第三話では異世界の寄居駅を出発し、異世界に自宅があるのかどうか検証するため、自宅へと向かった。向かった結果、普通に自宅があり、現実そのままの内装になっていた。で、この第四話では、自宅にある兄弟の部屋の物を確認したら、何かの企画書を発見したり、兄弟で朝食準備したり……。その後、踏切での撮影の準備をした後、第四話は終了する予定です。

杉はやっと落ち着いた感じで、1階に降りてきた。


「お兄ちゃん、やっぱり自宅だよ!!」

「まさか、本当に異世界に自宅があったなんてね……」

「そうだよね……。何だか可笑しい気がしない?」

「確かに可笑しい。色々と現実にそっくりだから、丸写しでもされているのかな?」

「そうかもね……。自分も此の世界、丸写しされている様な感じがする」


此の兄弟はまだ丸写しやコピーされた異世界など、こんな事を考えていた。


「でもさ、凄いよね…。異世界にも苗字って、あるんだよね…」

「そう言えば、僕たちみたいに、雲海って言う苗字は少ないよね」

「確かに少ないね……って言うか無くない?一様、全国的にはあると思うけど」


確かに異世界ではカタカナの姓名の人が非常に多く、漢字の姓名の人はかなり少ない。しかし、此の世界はその逆で漢字の姓名が人が多く、姓名がカタカナの人は少ない。


「ところで、僕の友達で甃薪(いしまき)って言う苗字がいるよ」

「甃薪?その苗字やばくないか?」

「えっ、普通だと思うよ。だって僕の学年、複雑な苗字とか珍しい苗字が沢山いるから、例えば籠熊(かごくま)とか碕原(さきはら)芝櫻(しばざくら)

「沢山、居過ぎだよ……。覚えられないよ」

「まあ、慣れてくれば覚えられるよ、お兄ちゃん」


確かに杉の周りには難しい苗字や見かけない苗字の人が沢山居る。この兄弟の母親だってそうだ、旧姓は新郷である。


「でさ、杉。電気機器って使えるかね」

「確かに……使えるんですかね?」

「分からん……。一様、携帯の充電は出来るみたいだけど」

「なら、出来ますよ」

「でもさ、もしもこの世界、電力と言うものが少なかったら、どうする?」

「部屋の電気でも付けてみますか?」

「ちょっとだけ、付けてみて、杉」


この世界の電力を拓は少し怪しい様に感じたらしいが、普通に電機は点灯した。


「あ、やっぱり電気は付くんだ」

「大丈夫ですよ、無駄に電力を使わなければ」

「でもさ、絶対僕ら電気、沢山使うよね?」

「あ…確かに…かなり使いますね」


この兄弟、電気の使い過ぎでよくブレーカーを落とす事がある。しかし、この兄弟の自宅は50A(5000W)までの契約でそれ以上にならない限り、耐えられるのだが、何故か落ちる。


「あのさ、杉。2階の部屋にカメラってあった?」

「カメラ? ごめん、お兄ちゃん。見てなかった」

「さっき、部屋で何してたの?」

「まず、ベットに飛びかかり、その後部屋を見渡して1階に降りてきただけだよ」


まあ、杉が何をしたのかは大体、予想がつく。多分、本当はゲームでもしていたのだろう。ただ、ゲーム機があればのこと。


「仕方ない、自分で部屋見てくるから、テレビでも見て待ってて」

「了解! お兄ちゃん」

「本当に家の階段は急だな…」

「部屋と言えども、現実と違ったら意味がない」


主人公が階段を登っている際、僅かに何かが違うと感じ取った主人公。其の違さ無視しなかった。


「あ……。やっぱり杉が言ってた通りに現実のままの部屋だな」


拓が見た部屋の風景はいつも通りの現実で使用している部屋のままで、特に変わった点はなかった。しかし、主人公が部屋を見て思ったのは、部屋がかなりの汚さであることだけ。


「取り敢えず、確認するだけ確認して、下に戻ろう」

「一眼レフ6個とデジカメ4個とタブレット端末2個……。まあ、こんなものか」

「あとは、パソコン2台、モニター5台、ゲーム機10台……」

「そして、手を付けていない大量のゴミだけ」


拓は部屋を見渡して、あるものに気が付く。押入れの扉に何か挟まっている様に見えた。


「ん? 何だこれ……。何かの企画書?」


拓が発見したのはとある会社の企画書だった。それも数日前に書かれたものに見えた。


「寄居鉄道株式会社…新路線?」

「でも、寄居鉄道の企画書が何故こんな場所に?」


主人公が発見した企画書は明らかに寄居鉄道の企画書だった。しかもその企画書は寄居鉄道の新路線について述べている文章であり、書かれた日はつい二日前の事だった。


「新路線……。寄居鉄道寄居地下鉄線」

「地下鉄…。もしも、現実の寄居町に地下鉄なんか走っていたら、如何なるのか…検討が付かない……」

「其れにしても…寄居鉄道の資本金って何円だろうか?」

「少し、パソコンで調べるか」


主人公は違和感なく使っていたパソコンや携帯だが、一つ疑問に思うことがある。そもそも、異世界にネットと言うものがあるか…。普通は無い。しかし、何故かこの世界は普通に存在する。


「この異世界でもグーグル検索あるのかよ…。流石グーグルさんだな」


主人公は異世界に現代で超有名のネットがある事にとても驚いたが、突然、背後に何かが素早く通った。主人公がすぐに後ろを確認するが、何もない。


「ん?何か素早く通ったような……」

「どうせ、異世界に存在する精霊とかだろうな」


主人公は自分の背後に何が素早く通ったかは分かっていた。通った時に微妙に白く溶けやすい白い粉が舞っていたのである。勿論、怪しいものではない。本当に雪の様な感じで溶けていった。


「でもな、精霊と言っても、どんな精霊なんだろうか」

「まあ、いいや。早く調べよう」


主人公はネット検索を黙々と猛スピードで行っていく。そして、1分も掛からず、会社説明のページに入った。その会社概要のページを閲覧すると、とんでもない情報が数多く出てきた。


「寄居鉄道の資本金、資本金……。会社概要の何処に表記?」

「あ、あった……。資本金500兆9000億円??」

「500兆円? 少し、待てよ………。何処からそんな金額が?」


主人公でも流石に5兆円以内だろうと考えていた寄居鉄道の資本金だが、其の考えていた金額を大幅に越して500兆と表記されていた。主人公は思わずパソコンの前で固まった。


「ところで、何で寄居本線だけ情報率が少ないのかな……。普通かな?」

「でもな、ネット検索でも情報が出て来ないと言う事はもう分からん」


主人公は結局も独り言で結論を出した。


「ところで……腹減ったな。何か食べるか…」

「冷蔵庫の中に何かなかったけな……。一様、冷凍食品程度はあるだろう」


拓はパソコンでの調べ物の検索を終え、一階に戻っていくが、腹が空いていた関係もあったため、台所に寄った。


「少し、冷蔵庫の中を確認しとかないとな……」

「普通に十分あるやん」


普通にあることを超え、冷蔵庫には某アニメの押し入れから物が落ちて来そうな感じになっていた。


「まあ、いいや。あることは確認したし、一階に戻るかな」


この家、実は台所が二階と言う特徴がある。そして、何故かお風呂は1階と2階、どちらもある。


「お兄ちゃん、お帰り」

「この家さ、やっぱり現実と同じだわ」

「でしょ?何だか現実の自宅とほぼ変わらないでしょ!」

「ところで、お兄ちゃん。随分帰ってくるの遅かったね。二階に行ってから20分も経ってるよ」


拓は部屋のパソコンで長時間、ずっと調べていたのか、一階に戻ってくるまでに20、30分は経っていた。


「あ、本当だ……。ごめん、パソコンで色々検索してた」

「やっぱりそうだと思った。どうせ、寄居鉄道のことでしょ?実は少し僕も調べたんだよね」

「何か良い情報とかあった?」

「結論を先に出すとね、寄居鉄道寄居本線の情報が他の寄居山越線とか寄居熊谷線、寄居大月線などに比べて情報が極端に少ないことかな」

「確かに、寄居鉄道寄居本線だけ何故か異常に情報量が少なかったな」


寄居鉄道寄居本線の情報が余りにも少な過ぎる為、少し違和感を持ち始める兄弟。しかし、違和感を持ったとしても撮影はする。


「ところでさ、お兄ちゃん。凄くお腹空いた」

「確かに…お腹空いたな。何か作るか」


拓が料理に手を出したのは午前5時30分あたりだった。しかし、作ると言っても、何を作るかまでは決めていない。ただ、冷蔵庫には沢山の食材が入っているので、取り敢えず、どんな料理でも作れる。


「と言うか、杉も手伝ってよ?」

「手伝ってよって言っても手伝うもの無くない?」

「取り敢えず、お湯沸かしといて」

「お湯沸かして、何作るの?」

「ラーメンでも作ろうかなって」


ラーメンと言っても、スーパーマーケットやショッピングモールで普通に売っている、簡単に作れるラーメン。麺と塩味や味噌味になる粉末が入っているのが主で具材などは自分で野菜などを使用する。


「何味?塩味?」

「普通にいつもの塩味だよ」

「え?塩味ってこんな色してたかな?」

「多分ね……。まあ、考えられることで言うならば、異世界だからだと思う」

「あ、そっか…。此処異世界か」


此処が異世界であることを忘れていた、杉であった。


その数分後…………。


「ちょっと待って…。お兄ちゃん、此れ大丈夫だよね……」

「あれ…確かに、此れ本当にラーメンなのか?」


見る限り、ラーメンではなく、担々麺の様に赤く染まっていた。


「此れさ、もしかしてラーメンじゃなくて担々麺?」

「そうなんじゃないんかな…。別に自分はラーメンでも担々麺でもどっちでもいいけどね」


数分後〜〜


「できた〜!多分、担々麺」

「随分赤いね、お兄ちゃん」

「じゃあ、一口……」

「うん、十分辛いね」


この兄弟、辛さには耐久があるらしい。しかし、主人公の場合、耐久が弱い。


「ご馳走さま〜」

「お兄ちゃん、どうしたの?そんな頭抱えて、何か考え事?」

「SDカード何処いったかなって」

「鉄道写真用の?」

「そうなんだけど、紛失したかなって」

「何ギガのSDカード?」

「ギガじゃなくてテラ。2TBくらいのSD」

「鞄の中とかじゃないの?」

「いや、十分探したけど……。パソコンにはささってなかったし、SDカード専用のケースに入れて目立つ場所に置いといたし」


主人公が何かを探して慌ててるが、その何かとは、鉄道の写真が沢山入ったSDカードだった。


「これじゃあ、撮影いけないじゃん」

「え?まさか今から行くつもり?」

「そうなんだけど、杉は一緒に行く?」

「え?自分は…家で待機してる……。でも撮影したいから、ついて行くよ」


此れから主人公は踏切で撮影する予定だった。


「じゃあ、準備するか」

第四話はどうだったでしょうか? 感想や評価をお待ちしておりますので、ご気軽にお願い致します。

多分、読んでくれた人の中には、まだ撮らないのかよとそろそろ思っている頃でしょう。次話ではやっと、撮影に入る予定です。第五話では踏切撮影を撮影していたら、臨時急行2000系190両編成に出くわす予定。

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