第3話 『寄居駅出発〜自宅到着』
どうも、謎の鉄道マニアならぬ、秩父鉄道マニアです!!
今回の話は、第三話です!!
もう大体適当に思いついたことを書いていますが、本当に悪い部分などがありましたら、一言お願い致します。で、何ですけど第二話どうでした?とにかく、早めに書こうと思い書いたのが第二話です。ですので、第三話ではじっくり考えて書こうと思います。
因みに第二話がどのような内容だったかと言うと、寄居駅で色々するだけです。
まもなく、56番線に3時40分発、普通、土浦行きが参ります。この列車は4つドア、33両編成です。
まもなく、58番線に貨物列車が高速通過致します。お客様は黄色い線の内側までおさがり下さい。
まもなく、55番線に3時41分発、急行、甲府行きが参ります。この列車は2つドア、38両編成です。
まもなく、54番線に回送列車が参ります。駅付近のお客様は黄色い線の内側までおさがり下さい。
「は?土浦行き?」
「土浦!?えっ?」
「この番線、寄居鉄道の何?」
「寄居鉄道寄居本線らしいよ」
「始発が羽生で、終点が三峰口かと思ってた」
「寄居本線の停車駅の看板、よく見ると、始発が土浦で終点が甲府になってるよ」
「ちなみに土浦から甲府って何キロ?」
「羽生から土浦が61㎞で、羽生から三峰口が69㎞で、三峰口から甲府が49㎞だから、合計で179㎞だけど、この世界は何もかも20倍程度大きくなっているから、合計で3,580㎞」
「いや、待て3,580㎞は流石に、流石にやばいよ」
「だって、通常でも、土浦駅から甲府駅なら、予想計算上で5時間40分掛かるよ」
鉄オタ兄弟の鉄道関係の話は相変わらず、続いていた。因みに、二人が考えていた予想計算とはこんな感じである。まず、土浦駅から羽生駅の直線距離を求める。因みにその距離は61㎞。その61㎞は①として、次に羽生駅から三峰口駅の計算を求める、此れは地図などで確認できる。求めた答えは69㎞。では、69㎞でどれだけ時間が掛かるのか、約2時間掛かるのである。①は何㎞だったか?①は61㎞であり、69㎞にやや近い、その為①も同様に2時間掛かると予想する。此れを②として置いておく。そして最終的に三峰口駅から、甲府駅の直線距離を求める。この場合の直線距離は49㎞。約50㎞である。此れを③として置いておく。約60㎞で2時間進むなら、10㎞は20分かかると計算できる。③は50分のため、1時間40分(100分)と計算できる。では、①の2時間、②の2時間、③の1時間40分を足すと5時間40分(340分)となるため、結果は5時間40分と計算できる。
「その5時間40分の20倍でしょ?」
「そうだね……20倍となると計算上、113時間20分掛かるはず」
「113時間20分ということは、4日と17時間?」
「僕にはそこまで分からん」
「でも、4日も掛かる路線ってあるのか?」
「異世界だから、あるんだよ、多分。現実にそんな4日も走る電車があったら……やばいよ」
流石に1駅から1駅間で1時間も掛かる路線で、始発から終点まで4日も掛かる電車などあったら、乗客や運転士が非常に疲れる。しかし、寄居鉄道は対処している。全席ブルー席にしたり、睡眠所を増設したり…。
「と言うか、今何時?」
「3時42分」
「あ……列車行っちゃったじゃん」
「でも、電光掲示板を見れば」
「次は3時45分発の普通があるから、それに乗車すればいいんじゃないかな?」
まもなく、56番線に3時45分発、普通、寄居本線直通石巻行きが参ります。危ないですので黄色い線の内側でお待ちください。この列車は4つドア、40両編成です。
「何だか、38両編成とか40両編成とか聞いてたら飽きてこない?お兄ちゃん」
「確かに、思ってみれば飽きる」
まもなく、55番線に3時50分発、臨時急行、三峰口行きが参ります。危ないですので黄色い線の内側でお待ちください。この列車は2つドア、50両編成です。
「はい?50両!?」
「マジか……。もう寄居鉄道は何両編成まで組んでいるんだよ」
「お兄ちゃん、ネットの情報だと、臨時急行は45両編成から70両編成だって」
「70両!?おいおい、70両は………流石に」
正直、言葉が発せられない。その前に呆然とした、唖然状態。40両編成あると聞いて45両編成ならまだ良いとしても、70両編成まで来ると鉄マニアの兄弟でも反論できない。
「お兄ちゃん、って言ってる間にも、もう3時44分だよ」
「やばい、急がないと」
拓と杉は急いで中央広場から駅改札、駅を小走りで走り、直ぐに定期見せて、駅に向かった。
「やばい、45分だ………間に合わない!」
「運転士さん、待って」
「やっと、乗れたよ……」
拓と杉が乗車したのは1両目で、普通に席が空いていた。
「杉、寄居駅から桜沢駅間って何分?」
「推定50分ぐらいかな。波久礼駅から寄居駅が1時間掛かっていたから」
「50分も乗ってるのか、50分って言ったら、桜沢駅から秩父駅の区間で掛かる時間と少しだけ同じくらいか」
拓も杉も通信制大学なので、学校に行く必要はない。と言うより、一年間に何回か行く程度で済む。その為、電車内でもタブレット端末などで勉強が出来る。
本日も寄居鉄道寄居本線をご利用いただきありがとうございます。この列車は寄居鉄道寄居本線直通石巻行きです。次は桜沢、桜沢です。お客様にお願い致します。車内は一部車両を除き基本禁煙です。また、携帯電話のご利用はマナーモードに設定の上、通話はご遠慮ください。皆様のご協力をお願い致します。
電車は桜沢駅に向けて出発し、序にアナウンスも鳴った。
「杉、僕って、一度寝たら5時間程度は絶対起きないよね?」
「お兄ちゃんのことだから、多分、起きませんよ」
「そうだよね、多分ずっと寝てるよね」
「ところで、お兄ちゃん。この車両って何系なんだろうね?なんか、形式も気にならない?」
「杉、普通に5000系って書いてあるよ」
「5000系か……秩父鉄道の車両とは似てなさそうだね。ただ、似ていると言ったら、東武東上線の8000系に近い感じかな?お兄ちゃんは何か分かる?」
「5000系は分らん」
「ネットからだと、5000系は35両編成から、60両編成が基本でこの車両の形式は5035号編成だね」
「5035号編成って5000系が35個もあるってことでしょ?」
車両編成やその個数が物凄く大きい数字であって、毎度驚いていた拓だったが、この際から驚ききれなくなっていた。
「もうさ、ネットで調べた方が早くない?」
「あれ?っていうか何で異世界なのに回線繋がってるの?」
「確かに僕も思った……。しかも、僕はWi-Fiまで付いてるよ」
「Wi-Fi?こんな異世界にもWi-Fiがあること自体、凄い」
「って言うか、みんなスマホ使ってるじゃん」
拓や杉が見たのは現代の電車内と同じように大体の人がスマホと言う機械を使っていた。
「あ、お兄ちゃん。寄居鉄道寄居本線の全車両はWi-Fi機能付きですって書いてある」
「寄居鉄道金持ちだな。何処で仕入れているんだよな」
「秩父鉄道の様に貨物列車で仕入れているとかですかね?」
「でも、貨物輸送だけじゃなくて他にも何か……もしかして観光事業か?」
「あ、でも、秩父鉄道も観光事業やってますから、寄居鉄道もやっているのではないですか?」
寄居鉄道の収入源について予想するが、うまく出て来ない。出てくるものとしては、貨物事業、観光事業、不動産事業程度しかない。他に何をやっているのかがこの兄弟の中では一番気になる。
「ところで、お兄ちゃん。結構スピード出てると思いません?」
「確かに、秩父鉄道よりも早い気がする」
「150㎞/hも出てる……」
「150km/h!?秩父鉄道の7500系の設計最高速度は120km/hだったのに?」
「ただ、秩父鉄道は安全の意識と車両を長年使う意識が高いから、設計最高速度が120km/hだとしても、最高90km/h程度しか出さないよ」
秩父鉄道は他の鉄道会社に比べ、物凄く安全に気を付けていると予想できる。そもそも、秩父鉄道は車両をとても長く使うため(1000系は30年間使用;現在は運用していない)非常にボロになるまで使うことが多く、車両が走れなくなるまで安全に使っている。
「ちょっと仮眠するわ。駅付近になったら起こして」
「了解、お兄ちゃん」
数十分後・・・。
「お兄ちゃん、起きて。駅付近だよ」
「ん?駅付近?」
チャララララーン………。まもなく、桜沢、桜沢。お出口は右側です。
「やべっ、起きないと」
ガタンゴトン……ガタンゴトン……ガタンゴトン……キィーーー………。
シュー、ダアーー。
駅に電車が停車し、ドアが開いた。
「さて、家までどう帰る?」
「この異世界、現代と大体が同じだから、駅の駐輪場に自分たちの自転車があるんじゃないかな」
「もしもあったら、何処まで現実にそっくり何だか」
拓は流石に無いでしょうのような感じで駐輪場に行った。しかし……。
「あれ?まさか……あった」
「鍵は流石に開かないでしょ」
「鍵、開いたよ!」
「え?開いた?マジで?」
「本当に異世界でいいんだよね……」
「多分ね……」
「でも、自転車もあったことだし、家に帰るとするか……と言うか家何処?」
「スマホの地図で自宅を調べたら、こんな感じに行くらしいよ」
「何だか、遠くないか?」
「この桜沢駅の駐輪場から自宅までは自転車で20分掛かるって」
この兄弟の自宅は桜沢駅から自転車で2分ぐらいの秩父鉄道の沿線上にある。家のベランダからは電車が良く見える。しかし、この世界では、自宅付近まで20分掛かるらしい。
「じゃあ、杉。取り敢えず、自転車で競争するか?」
「お兄ちゃんさ、絶対そんなこと言ってたら、事故起こすからね」
「大丈夫、大丈夫、この強力な聴覚があれば、絶対事故らない!」
此処で言うが、主人公は自分の聴力は強いと思っているが、実際は凄く悪い。その為、事故を起こしやすいかと、思いきや、何故か起こさない。
自転車に乗ること数分
「あれさ、お兄ちゃん。もしかしたらあれ自宅じゃない?」
「何処?あの建物?」
「いや違う、その隣の大きい3階建ての一軒家」
「あ、あれか……。で、あの家が自宅と?」
「そうだと思うけど」
勿論、沿線上の一軒家で見た感じ、ほぼ自宅だった。
「やっと、着いた!」
「此れが異世界の自宅?本当に自宅なのかな」
「雲海って書いてあるから、自宅でいいんだよ」
「これで、後は家の玄関がこの鍵で開くかの状態だけど、この鍵で開くと思う!」
拓は開かないと思っていたらしいが、普通に開いた。
「開いたよ、お兄ちゃん」
「マジで開いたの!?」
「家に入ってまず確認したいのは部屋があることだ」
「どうせ、自宅があるんだから、部屋くらいあるでしょ」
拓はとても驚いていた。本当に異世界に自宅があって、しかも現実の自宅の外観や内見などが忠実に再現されていた。拓はのんびり自宅の一階で、携帯を見て落ち着き、杉が降りてきて、落ち着いたら、この自宅を少しだけ調査しようと思っている。
第四話へ続く
第三話お読みありがとうございます。
第三話では………異世界の自宅があって、現実そのままの形式で誰も居ない状態であって……。そんな感じです。感想や評価は常時お待ちしております。では、失礼しました。