初見で失敗
庭を見ながらぼんやりして過ごしていると父が来て隣に座る。困惑した表情の父を見て迷惑をかけたな。そう思う
先ほど婚約者に破棄を申し付けられた。で、姉を愛しているから結婚したいと言ってきた。わからんでもない
だって初めて顔合わせをしたときから彼は姉に目を奪われてたのだから
その時にわたしよりも姉に心動かされたようだからと言って両家の親の前で私は否定したが聞き入れてくれなかった。その当時は姉にも婚約者がいたし
私に会いに来るのではなくて私を口実に姉に会いに来ていた彼。姉の婚約者がいたし居なくなった時には姉を慰めると言って私を無理やり同席させてイチャイチャしていたし、最近では私にプレゼントとの次いでたといって姉に一番似合うものを私には適当な安物を渡してきていた。
わかる人にはわかるような露骨なやり方で姉を優遇している婚約者など最初から意に介さずパーティーなどもパートナーとして同伴したこともないし、彼の関係のお茶会なども私がでないで姉に押し付けておいた。
どっちが婚約者だ?とよく言われ始めたのは年頃になり学校に通わなくてはいけない頃だった
そう問われたら「最初から姉に恋していましたから。顔合わせの時」そう笑って答えていたし。彼からもらったプレゼントを義理につけてあげていた時に似合わないと非難されたので
「婚約者のプレゼントですわ。今姉がつけているネックレスもそうですけどね。私はおまけなのでこのレベルなんですよ」そう笑って言っていたので周りからはなぜ婚約を続けるのだときかれたので、さあ?と答えておいた
卒業式が近づき婚約者がいた場合は衣装や装束品を送りあう習慣があり私は無難に友達よりも少しレベルが高いカフスボタンをプレゼントしたがあちらからは私には合いそうもないドレスを贈ってきた。もう潮時だなと思い姉に何を着せるかで盛り上がっている両親に話があると断って話始める
まずは私が送られてきたプレゼントを姉が送られていたプレゼントを比較させて見せた
「このプレゼント達から見ても私など眼中にないとわかるでしょ?極めつけは」そう言い出したのは私に隠して贈ってきたドレスだ
「これが入っていた箱には私を思うならこれを来て出席してほしい。と書いてありますわ。小物も一緒に送られてきているのですから本気なんでしょ?」そう言い親の判断を扇ぐも
「何かの町がえだ」の一点張りである。何を根拠にと思いつつ
「では。私はこれを来て出席すれば良いのですね。で、恥を晒してくれば良いんですね。そうそう、お姉さまはそれを着れば良いじゃないですか。お似合いですよきっと」にっこり笑ったあとに手直しなどせずに送られたドレスを来て出掛けて婚約者が姉をエスコートしているのを見ながら友達と壁のはなに徹した
そのあとの婚約破棄の出来事。それを淡々と受け入れた私を見てなにか言いたげに横に座る父は何を思っているのだろうか
「お父さま。あれだったら別荘で過ごしますよ私は。お姉さまはこの家を継ぐのですから。自分で畑を耕し売れるようになった刺繍やレース編みで生計をたてますから」そう言って立ち上がり自室に戻ろうとしている私に
「私たちのせいで辛い目に合わせた。彼との婚約期間を賠償するよ。別荘にこもるならそれでも良いがある程度は支援させてほしい」父がそう言う
その言葉にありがとうございます。そう返して別荘に引きこもる
私が引きこもった後に姉の近くに居ると婚約者を取られるとか今まで学園内で言われていたことが大々的に言われていたり、婚約者の方が契約違反を長期に行った不誠実ものだとして信用ができないと内定を破棄されたりしていたらしいが、そんなの当たり前のことでしょう?
そもそもいえ同士の契約を最初から反古していたのは貴方達から賠償を請求されたって文句を言えないでしょ?それを賠償されずに結婚を許されてお姉さまの土地の運営を任されたのだから御の字じゃないの
なのに私に文句を作られたって困るわ。
そう別荘に押し掛けてきた姉と姉の婚約者に返してお茶を飲む。ちなみに父が同席している
え?私の土地が多い?当たり前じゃない。お姉さまが我が儘を叶える度に売りに出されていたんだから。私は普通に予算の範囲ないだから削られないし。学生のときに他社にお願いして運営をしてもらっていたんだからここで引きこもっていても問題ないの。お分かり?
にっこり笑ってかえってもらった




