表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
  作者: 桃花
20/413

サバイバル?

帰宅してすぐに習慣的にテレビをつけてニュースを掛けながら食事を作る。携帯で料理を検索してなんちゃってご飯を1汁3菜をテーブルに配膳して食べ始める。ニュースの間に流れるCMを見てそんな時期になったのかと思った。わが国ではとあるテレビ番組の一つとして年に2回開催される一般市民参加型のサバイバルゲーム

サバイバルゲームと言っても水や食料は支給されているものの中でやりくして目標地点にチエックするゲーム。期間は一週間でその間でゴールできれば10万円もらえる。その中できれいな映像や何かを発見したり視聴者がいいと思ったら投票してもらってその点数がいい人ほど追加の金額がもらえるというものだ。私も高校時代に2回ほど参加させてもらった。もらえたお金は二つ合わせて40万円ほど貰ったがそれは半分は私の取り分であとは親に渡した。子だくさん貧乏だった我が家の生活の足しになればと思った行動だ。

CMでは過去の映像の中で名シーンや人気のシーンを再放送すると告示されていた。まあ、過去の私が日の目に見ることはないだろうと思いつつ昔のことを思い出した。

学校で友人という友人はできていたものの親友というものを作らなかった私は暑い夏休み余りある日々を怠惰に過ごしていた。その時テレビで募集されていたサバイバルゲームになんとなく応募したら通過したと連絡が来て参加できる人は本選終戦会場へという連絡が来ていたので暇つぶしに行くことにした。バスに揺られて1時間半の道のりをポケット文庫を読み漁り時々感度の涙を流しながら付いた会場には多くの人がいた。その中で私と同じくらいの年ごろの人はいなかったので好奇の視線で見られたが気にしないことにして周りを観察。声が届き周りが見やすい場所に陣取り壁の花になったて数十分。

抽選が始まると私のことなど眼中になくなる人々を見ながら視線を感じないようにととんでいた時代小説から顔を上げて抽選に少し意識を向ける。どのような理屈が通ったのかわからないが私は本選に合格して1週間後に簡易のサバイバル講座を受けてからサバイバル会場である離島に降り立つことになる。事前にものを用意しても良いと言われていたが渡された書類を見る限り必要なものは全て揃えられているようである。それに現地が良く分からないのにいろいろ用意するのはどうなんだろうと思いいつも使っている傷薬と汗拭きタオルを数種類それと暇つぶしの文庫を数点持って集合場所に行くことになった。

番組で用意してくれた水生成キッドと3日分の水と1週間分の携帯食それに火つけ石。それを入れるバックと軍手・小さいサバイバルナイフを全員に渡してから説明をし始める。渡された場所を教えるGPS搭載の機械には離島に生息する食べられる野草なども載っていることが分かった。滑らないようにサバイバルようの靴も用意してくれている。それに端末には地図も載っているからチェックポイントに迷子にならないようになっている。これなら何とかなるだろうと思いつつ周りの人間が熱いからと半袖になるのを見つつ学校指定のジャージ(姉のお古で水色)をきちり着込む。そして腰からスタッフさんが欲しい人だけに渡している蚊取り線香(腰に下げるタイプ)を貰い受け装備する。常夏の島で一番気を付けないといけないのは熱と虫だ。蚊を媒介とした病原など常夏の島には常識である。それを知らないで半袖とかノースリーブとかで肌を露出してみろ感染源として本土に帰れなくなってしまったら意味がない。それに日光湿疹が出やすく汗疹ができやすい私にしたら風通しが良い長袖を来てつばの広い帽子をかぶるのが夏の常識だ。

さて、順番に出発し始める人々を見ながら呼ばれるまで浜辺でメノウ探しをする。研磨すればヒスイになる原石の小石を探すのは昔からの楽しみだったしこの島はメノウが出ると言っていたのであるだろうと思ったが結構あった。琥珀色・赤色・白色は貝殻の破片が波にもまれて丸くなったのだろう。拾った石達をポケットに入れてニマニマしているのを見ている人がいるとは思わなかったしついでに塩水をためて塩を作っているのを見られて驚かれているとは思わなったが、塩とミネラルは大切だよね?汗をかいて出るのは水だけではないんだよ確か。と思いつつできた塩を回収して小さな袋に入れてしまう。まだまだ順番ではなかったので待機場所の近くにある果物を採取して食べれるか確認しながら待つこと1時間くらい。私が一番最後らしくスタッフから頑張ってと言われた。

端末を見ながらチェックポイントに一番近い道のりをちまちま確認しながら道を歩く。時々見える草を確認して食べれるものを採取する。昼間は日が強く活動するだけで汗をかくのでだけである。果物を食べて塩を食み少しだけ乾燥携帯食の干し飯をぼりぼり食べたのち風通し良い場所を見つけて寝に入る。いつでもどこでも寝れる場所を確認して寝ることが出来るのは私の特徴である。

ぐーぐっと十分に寝たら行動開始。夕日がまぶしいがこのくらいの日差しがちょうどいい。夕涼みをしつつ歩を進める鬱蒼とした森の薄明りの中で足元を注意しながら歩くのは大変骨が折れるが気にならない。実家でも薄暗い森を散歩するのに慣れているし夜は夜行性の動物がいるが昼間より発見されるリスクは少ない。安全にとはこの場所にはないだろうができる限り安全に移動する為の行動の一つである。森を歩きながらチェックポイントを探す地図的にはもうすぐなんだけどなーと思いつつ歩いていると旗が見える。昼夜問わす開いている機械しか置いてないチェックポイント。何を見て何を考えて歩いているかは頭についているカメラを通して確認しているらしい。ポイントにある通過を確認する機会に端末をかざすとそれで確認ができる様だ。チェックポイントに置いてある携帯食量を一つとってからさらに歩を進めて朝焼けが出るころには足を止めて寝床を確保して体を休める。大樹に寄りかかり体を丸めて眠りに落ちた。

二日目も夕方ごろに起きて携帯食を水で戻しお粥のようにして食べた後また歩き出す。木々の間から見える月を見たり星を見たり。時々がさっと草わらが鳴るのにびっくっとしてみたりしながら道を進んで次のチエックポイントに移動する。今日はちょうど沢があったのでタオルを濡らして涼をとりついでに水分を確保しておく。慎重に進んでいるから歩みが遅くなるだろうが虫よけを腰に下げながら自分の歩みで移動する。一週間かけてゴール地点に移動すればいいのだから問題ないはずだと思いつつ3個目のチェックポイントで虫よけを補充しておく。

夕方に起きて夜中歩いて朝に寝るを繰り返すこと4日の深夜にゴールにたどり着いた。他の人もほぼついているようで日焼けがすごい人もいるんですよと出迎えてくれたスタッフさんが教えくれた。まずは端末をチェックして不正がないか確認してもらいそのあとシャワーを浴びる。サバイバル中は行水を朝方にするぐらいでちゃんと体を洗っていなかったので何とも言えない幸福感を感じる。ざっと頭と体を洗って着替えたら用意された場所で仮眠をとることにした。

スタッフさんいわく夜に移動した人は私が初めてだったとか他の人は暑さの中移動して辟易していた様子だ。それにしてもいい絵が取れてますねと言われたが何のことだろう?満天の事かしらそれもと日が昇り始める感じかしら?と思いつつ簡易な健康診断を起床後に受けて携帯食を食べながら考えたが良く分からなかったし。家に帰った後もそれは理解できなかったので過去の映像特集というのを見てみればわかるかな?と思い見ることにした。

放映されている番組は有名なタレントを司会者として出していた。オープニングで再度見たい映像は?などと聞きながらも進められていく番組は意外と面白い。参加したときは一人で行動していたので他の人はどんなことをしていたのかわからなかったし、放映されている番組自体興味が薄く積極的に見てなかったので参加していないときは見ていなかった

それにしても火種がなくて困ったり水がなくて困ったりしている人がいるとは思わなかった。火だねは蚊取り線香の火を使っていたし水もスコールの時用に寝ているときにビニールを自分の上に張って雨水を確保していたりしていたのだが、他の人はそんなことしていなかったようだ。また、食べ物や塩も不足していたようだが食べ物は干し飯で何とかなったし塩は最初に作っていたから私的には問題なかった。そういえば最後の方のチック場所では塩が置いてあったことがあったがこの人たち用だったんだなと思ったりなんかしたり。へーっと他人が行っていたことをテレビ越しで見ながら感心したりしていると中盤で司会者が「そういえば、夜の散歩ってまだ出てないですけどランクインしてますか?」と尋ねる。それに相方のアナウンサーが「皆さんの希望にこたえて」と言って流したのは私の映像だった。

1日目の塩とりとヒスイ・メノウ取りをしている映像で「石は磨けば玉になるが玉は傷つけば価値がなくなるというが、傷ついたところも味として形成しなおせばいいと思うけどだめなんだろうか」という独り言もちゃんと流れているし。果物をとって端末確認して食べれることがわかってから一口食べて酸っぱさに悶絶している映像も遠くからスタッフがとっていたのを切り替えて流している。夕方に起きて果物や食べれる植物を取った後にそれを調理して食べている映像や夜の森を散歩してるがことく進んでいる映像などを流している。朝焼けの空を見てぼーっとした後に手を合わせている映像もちゃんと映っていたのにびっくりした。歩いているうちに無意識に出ていた小学校の時の応援歌とかに悶絶しながら恥ずかしい映像が終わって肩で息をしているとテレビでは感想を聞いている

「この映像を見て自分がどれだけ周りに甘やかされているのかと思った。自然に生かされているという感じをこの映像を見て思い知らされた」とのコメントが寄せられていたが。ただ今日も頑張ろうと太陽に手を合わせていただけなんだけど解釈する人にはそうとれるのかと思ってしまった。

「この映像がなければこの後の人たちが面白い行動しないんですよね」とか言っている人もいるけど何のことでしょうね?

「僕はこの後の特典映像の方がグッと来たんだけど」とか言っているけどほんと何のことでしょう?あれですか?お疲れさんパーティーの事なんですかね特典映像って

「その映像もちゃんとこの後流しますよ」と言っている司会者が説明した後で流されたのはお疲れさんパーティーの事だった。

確かご飯を食べた後に壁の花になっている所で参加者に絡まれた。相手方は酔っていたのかわからないが「楽しい席て辛気臭い顔してんじゃねえよ」的なことを言われたはずだ。それに私は「自分なりに楽しんでいるので問題ないし。辛気臭い顔と言われても生まれてこの方この顔で生活しているので文句を言われても困る」と言い返してその場を後にしたような気がした。記憶通りそのような映像をが流れているパーティーの会場で各々好きなように過ごしていて楽しそうな雰囲気が見て取れる。私もそれほど変な顔をしているわけではなく普通に周りを見ながら楽しんでいるように感じられる雰囲気を出しているのだが絡まれた。何か気に食わないようで私に食って掛かった男性に記憶通りの言葉を投げつけ会場を後にした私を移した背中を移している映像。そのあと本土に移って家路に帰る私を後ろから尾行している映像が流れた。飛行機に乗って寝ている映像・飛行場から電車に乗り換え約1時間の移動中ほぼ本を読んて過ごしているところ。最寄駅に到着してバスに乗り込み家に帰宅するまで寝て過ごしている私。家に帰って愛犬を撫でながら帰宅の挨拶をしているまでの映像が全国放送で流れている。

「いやー。この年頃であんな風に切り返せるのが見たとき考えさせられましたよね。しかも、家路についたときに犬と戯れている映像はごく普通の子供に見えるし」などと言われているのを見て限界に達してテレビを切る。なんなんだこのテレビはと思いながら入浴する

ふと入浴後に思いついて携帯で検索したところ。やはり各回の映像特典にはその時に注目された人の映像がつけられているようで、2回も私を追っかけている映像がちらほら見え隠れしているらしい。何それかなり恥ずかしいんだけど。2回目は他の人たちはグループだったらしいが私だけがソロで攻略していたらしくその映像はすごいと言われているようだが、2回目も1回目と同様常夏の島国みたいな感じだったから虫に注意しながらやっていた。動物が危ないとか言われていたのでからしスプレーをいつでも使える様にしていたので特段危険もなく過ごしていたし。危険と言えば危険な感じだったのが山犬に囲まれた時のはず。確か囲んできた犬たちをからしスプレーで撃退して最後の一匹がすばしっこくてどうにもならなくて手を噛まれたはずだ。そのあと頭に血が上って「この野郎」とどすを利かせて犬が怯んだすきに腹をけり上げてキャン!と言わせた記憶がある。手を洗って傷薬を塗りこんで様子を見た。ちゃんと島に移動するときにいろいろな注射をしたから病気にならずに済んだが、少し腫れたはずだ。

「危険なところでソロとかすごすぎる。というか野犬を1人で撃退する姿が男らしかった」とか感想が乗っているのだが・・・・見なかったことにする

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ