薬草師
大切なものは私の指からこぼれ落ちていく
幼なじみも一緒にパーティーを組んでいた友達も最初は難色を示していたくせに今では彼女をちやほやしている
私の所属するパーティーに彼女が来たのは彼女のパーティーが分解されたからだ先生に頼まれて仲間に入れた
最初も今も連携なんてなってないし引くべきと頃で引かないので周りに迷惑と災害しか持ってこないのにも関わらず愛くるしいからと言って庇われている。
逆に私は気配が薄いのか意図して忘れられているので最近は一緒に行動していないが、それを見てパーティーを乗っ取ったと噂されているのはわかっているのだろうか?
まあ、関係ないけど
話が変わるが今通っている学校は総合学科で家を継げない人間や手に職をつけたい人間が多く俗に言う冒険者を育成する場で4年制である
1年で基本的な事や連携・パーティーについて教わる。ここで一般魔法や適正魔法をならう
私の適正は防御と癒しだ。パーティーでは後方支援で余り目立たないばしょである。魔力も余り多くないため薬草学と基礎調合を選択した。
あと趣味で農業も取った。
何で?と聞かれたので自分家で果物食べたい。そう答えたら呆れられたのは懐かしいが実は薬草学と調合・農業を取ると土地を貸してくれて薬草など迷宮やその周りに生えている植物や益虫を育てられると言う特典がある
何かあった時の対策だか、使用しないといけなくなるとは思わなかったな♪と思いながら緑が多い迷宮の近くで余り目立たない・人が来ない場所を確保し大地魔法で耕す。
余り深すぎず浅すぎずと言うぐらいに調節して耕したら迷宮から取っ手来たオレンジ亜種の若木を植えていく
この種類は魔力が一定量になれば実を着けるのが特徴で食用に人気な種類だ。若木の根本に日陰に生えて過剰な魔力を吸収する薬草の種を撒く
木々と木々の間の日当たりには若木のオレンジ亜種の近くでしか生えない薬草と香草の種を撒いて、その後に満遍なく霧雨のように水を魔法て撒く
薬草やオレンジ亜種を植える場所には私特有の外部から魔力は通すが内部のは通さない防御魔法を常備張っている。使う魔力は少ないので体の負担の軽減になっている
迷宮には薬草や香草をオレンジ亜種や撒いた種が目を出すまでの生活費稼ぎで潜ればいいし、試験的なものなので失敗をいくつ重ねても問題ない
皆が彼女の取り巻きに完全に2年生になってからだから若木を植える時期に間に合ってよかった。人の目を掻い潜ってとか面倒だし年度がわりにパーティーを変えましたみたいなのは結構有るから後腐れなく離れられた。
元パーティーが今後どのような道を進むかは私には関係ない事だからな。と思いながら採取してきた薬草を傷薬として精製する。基本的な調剤しか取っていないから売れるのは傷薬だけど自分用ならスキルを上げればどんな薬も作れる。今のところ難易度中位の魔獣が放つ毒の解毒薬程度なら作製できるがソロでそこまで潜らないし。生活するだけなら薬草や傷薬を卸し賄えるから問題ない
毎日オレンジ亜種の状況を観察。根本や日溜まりに撒いた薬草や香草を頃合いを見て回収するのが仕事だ。
私の担当する農業の教員にオレンジ亜種の成長を報告。薬草学・調合学の担当する教員に薬草と香草の成長を報告し希望があれば売っている。
「こう言うやり方も有るんだな」と関心と呆れが混じった声を教員達が出している
「自然の生態を縮図にした感じだと思えば良いかと」そう言って学校を後にするそろそろ追肥の季節だなと迷宮に落ち葉を拾いに行く
迷宮の魔力をたっぷり含んだ落ち葉をオレンジ亜種の根本に満遍なく与える。これなら来年実がつくかな?と思いながら花目が出始める時期を楽しみにする
実がつかなくても蜜って手もあるな。
そろそろ蜂の大量発生時期だから捕獲するか。と思い立ち蜂の毒に対応する薬を作り始める
大体こんな感じかしら?と思い薬を腰のポーチに入れておく。余った材料は学校の購買に売り掲示板を見るとやはりと言うか蜂駆除の参加者を募っていたので応募
駆除当日。指定の場所に移動して役割を確認。ソロだから他のパーティーに邪魔にならない程度に遊撃をかけつつ蜜蜂を拐えば良いかと考えていると現場についた。
攻撃性が強い蜂の前に蜜蜂が集団でいるため蜂用の痺れ薬を投入。無効かして慌てている兵隊蜂を駆除していく。多すぎると面倒な事になるのである程度数を減らすための駆除なのだ。
遊撃中に他のパーティーに傷薬を投げつけて辻ヒールならぬ辻薬をしたり私に向かってきた兵隊蜂に薬を掛けて弱体化させて倒したり。交戦中にはやはりと言うか毒をかけてくるが残念だ。解毒剤あるから効かない。まあ、痛いから余り攻撃を食らわない様にしているのだが
あー。ヤバそうな奴がいる何で毒もらっているのに戦ってんの?下がって待機でしょ普通
あのままだと後遺症とかありそうだな。面倒だか見捨てるのももやっとして駄目だろうから仕方がない
「そこの毒食らっているの。一時的にパーティーに入れろ。解毒剤がある」そう叫ぶと了承の頷きをしたので一時的にパーティーを組めただろう
後方にいるやつらに普通の解毒剤を投げ掛けた後に回復と防御率アップと攻撃性が上がる支援を掛けた後に周りの兵隊蜂を無効かしつつヤバイやつに特別を掛けて下がっていろ!と指示を出す
一番ヤバイ奴が攻撃の要なんだろう。だったら回復するまで持たせる。本来ならやらないのだが、体を張ってパーティー引っ張る姿は嫌いではない
「他の人は出来る限りのでいいから自分のベストを尽くしてください。もう少しで間引きも終わりますから」励まして無理はしないがベストの連携をしてもらい足りない所を補佐する
大体の兵隊蜂を間引いたら撤退命令が出たのでパーティーを解除してもらってソロに戻る。帰り際にしびれている蜜蜂を4匹位捕まえて袋に入れる。蜜蜂と言っても1才の子供くらいの大きさだから持ち帰りは大変
報酬分配・現地解散後足で畑に行き痺れが切れ始めた蜂たちを用意した巣箱に入れておく。
これでオレンジ亜種の蜜取りをしてくれるだろう。ウキウキしながら使った薬のチェクをする
やはりと言うか傷薬と解毒剤がかなり減っていた。私は蜂とガチンコ勝負するわけではないから解毒剤はそのままでも良いが傷薬は増産しないとなとノートに書き込む。
何が足りないか忘れてしまうときもあるためノート書き込んでおいている。学校の設備で作成しているから一度で作りたいと言う思惑もある
ノートに薬を書き込んでいると痺れが切れた蜜蜂達が動き出した。巣箱の点検と環境の点検。子供サイズなのにどうやって蜜をとるかというと手を出して特殊魔法を使うらしい。よくわからないが
今のところ咲いているのは薬草の花。それに群がる蜜蜂達と言うほんわかした風景を見ながら防具などの手入れをする。防御魔法の境界線でうろうろしている人がいる気配がする。一応実験している場所が有るから近づくな!と学校指定の看板を建てているが見てないだろうと思われる行為だ。
蜜蜂達の動きに特に問題ないようなのでオレンジ亜種の手入れをする。葉が多いので擦れて傷つき病気になったりするので多いところは間引く。日当たりも計算しながら弄る。
花目が成長をしているのでそのうち実がなるように花も間引いたりしないとだな。そう言えば、オレンジ亜種の葉と花でボディクリーム出来たっけ?試してみよう。
オレンジ亜種の世話をする日々が続いた。蜂討伐で冒険者の授業の点数もかなり稼げたので、あとは進学できるようにチマチマ依頼を受ければ良いし。薬草学・基本調合学・農業はオレンジ亜種で点数が稼げているので問題ない。
はじめての収穫はやはりと言うかなんと言うか少なかったが。提出用・奉納用・自分用が取れたから問題ないし。私が農作業していても蜂達は問題なく過ごしているようで良かった。
毎日畑の隅に設置した小屋で寝泊まりしている。夜に何かあったら困るし防護は自分が居ると居ないとでは効果が落ちてしまうためだ。そのため小屋の近くに水瓶を設置した。自分用にと思ったが蜂も水を飲むらしく飛んで水瓶に近づいているので、蜂用の水瓶も蜂の巣近くに設置した。
トイレは畑から離れている場所に穴を掘って簡易小屋設置したし。小屋近くに選択物干し場も作成した。遠くからでも生活が見えないように小屋付近に目隠しを設置した。
設置する前に教員たちに相談したの他が、特に問題ない。と言われたのでそうするようにした。家賃が浮くし面倒な人も来なく日々のんびりしながら過ごしている。
次の収穫を終えたら年末だな。その前に蜂蜜取りもしたいし冬用の肉を用意しないと。学園内に作ってある畑では越冬用の野菜が収穫時期だし忙しいな。寒くなる前に肥料を入れて置かないと。
そんなことを考えながら前々からチマチマと依頼を受けたついでに採取して干していた薬草を整理する
その時期しか取れない薬草や年中取れる薬草も一定量保存している。それは香草も同じだが。
あと果物も乾燥させたりお酒にしたり煮詰めて保存したりとして旬の時期にチマチマ冬に向けて準備していたのだ。アパート出はないから風邪を引かないように防寒具もチマチマ用意して置いたので問題ないだろう。
さて、寒くなる前に蜂蜜を取らなければならない。越冬用に6割り残し4割りを貰うことにした。事前に蜂には宣言しているので特に問題なく採取出来たが、オレンジ亜種の蜂蜜と薬草の蜂蜜が出来た。オレンジ亜種の方は普通に食べれそうだが薬草の方は薬効が有りそうなので教員に見せることにした。蜜蝋もしかり。肌荒れに効きそうなハンドクリームが出来そうである。
薬効が有りそうだなと思っていた薬草の蜂蜜・蜜蝋はやはりあった。軽めの回復が見込まれるらしいので、ハンドクリームと風予防の飲み物として利用するつもりだ。少量しか取れたかったが提出用に持っていった蜂蜜は教員に研究されるらしい。
学校内の畑の野菜たちも回収して持ち帰り保存することにしたので台車を借りてジャガイモ・玉ねぎ・人参・キャベツに白菜を積み込み移動する。今時期は野菜を荷台に積めて移動している人ちが沢山いるので目を引かない。ガタガタと小屋まで移動して穴を掘って用意した収納庫擬きに入れておく。台車を返してから依頼をチェックしたが討伐以来はない。一人用の肉を用意して余った肉でチーズ。バター等を得ながら点数も確保しようと思ったが無理だったがまあ、良い。準備もあるので肉などの仕入れは1週間後にした。
一週間後。私のレベルで無理のない程度の迷宮に潜る。6才児ほどの大きさのウサギを2匹ほど仕留めて肉とする。毛皮を売ればバター・チーズ等も問題なく帰るだろうと素早く血抜きして町の解体所にいく。自分でも職員に頼むことも出来るが自分でやった方が安上がりだから自分でやった。一部ウサギ肉と豚肉を交換してハムとかソーセイジを作ることに。解体ばの隣では燻製ができるので便利。冬は前はどこの家庭でも遣っていることなので人が多く和気あいあいとしながら作る作業は嫌いじゃない。
保存肉を作ったあとはギリギリまで薬草を採取したり薬を作って過ごす。蜂たちも冬眠して一人で小屋に引きこもり今までの報告書を纏めていると外が騒がしい。防御魔法を使用しているので私の領域には問題ないが何で騒いでいるのかな?とはちらっと思う。
1週間後に報告書を持ち学校にいく。普通ならば正門から行くのだが面倒なので裏門から入り各教員に書類を渡す。問題なく進学できるだろうと太鼓判を押された。
帰りに作り貯めていた薬を依頼を見て受けて売買する。寒い時期の依頼の請方もまた冒険者の方の点数になる。売り上げで保存がきき安いパンを買い小屋に帰ろうとすると元チームの噂を耳にしたが
彼方は芳しくないらしい。




