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『明け』の明星(神代篇)  作者: どうしてリンコは赤いの?
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我が名は”混沌”

〈我が名は”混沌”〉6月19日土曜日

すなわち、死から逃れなくすれば意味を持たせることができる。

それまでは生きなければならない。

なぜなら、自分の生は自分が望んだことだから。

リセットボタンを自ら押すのは、誰が何と言おうと契約違反だ。

絶望しても、失うものが無くなっても、代償を背負っても、自分なら生きる。

たとえ、創る側でいる気持ちと生かされる気持ちがあって、常に葛藤していたとしても……。

極端にいえば、神か人間。

始めはどちらも選ばなかった。その後、挫折して、絶望して、神を選んだ。

しばらくして、立ち止まった。本当の答えを考え求めても無意味だと気付いたからである。

そこで、一回限りの契約を本当の自分と交わした。

生かされる自分として生きることを。

自分で自分を護るのを辞めたのだ。

手始めに、今後を展望した。方法は至って単純である。

自分の全ての特徴と目の前の無数のネタを味方に、前もってライフプランを立て、自分の選択でシナリオ書いていくというもの。

加えて途中のズレは臨機応変に対処する。自分でも信じられないぐらい旨く事は運んだ。それは未来予知でも何でも無かった。

そうやって生きてみた。けれど、ダメだった。自分は生かされる人間になれなかった。

他の生かされる人間は皆、口を揃えて同じことを言う。

何回でもやり直せばいい。

決められたルールの中でその答えは正しい。でもそれじゃ自分は納得しないのだ。

本気じゃなかったら構わない。でも人生、いつかは本当の本気の勝負が訪れる。

著者は、本当の答えを知り得なくした。その設定の判断は正しい。

ただその代償として、決められたルールによって引き起こされる結果で自分なりの答えが決まってしまうことだ。

絶対的な味方を信じるならば、何回でも自分を救ってくれる。でもそれじゃ自分は納得しないのである。

本当の目的はその時わからなかった。ある程度の予測はしていたが、確信を持てなかった。

何かを考え、その意味が答えの決まってない答えへと導いてくれると信じていた。誰かと同じように空を見上げていた。

予感を確信に変えるには、どうあっても先に進む他ないと……。

……で想って知った。

一つの成長は、舞台終焉への第一歩。

成長すればするほど、主人公がどうこうできる問題じゃなくなる。

便利さが、駆け足を促すなら早死にすればいい。

周囲には気にも留めず、道のど真ん中を堂々と歩くじっちゃんのように、自分は時代で生きることはしない。

どの時代で明けるか知らない主人公に一切の責任はないということを最後に訴えたい。

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