それぞれのプロフィール
〈それぞれのプロフィール〉6月10日木曜日
【カズ】
「………」
【カズ】
「……よし」
【カズ】
「自分だって本気で取り組めばそれなりにできるんだ」
【カズ】
「………」
【カズ】
「させてくれれば、な」
『
自分が喉から手が出るほど欲した青空こと、神童 恋(戀)
身長:165cm
誕生日:3月3日
得意:家事全般、学問全般、スポーツ全般、悪戯全般
嫌悪:妥協する人、なが~い学園長のお話、悪魔
日課と主な手持ち道具:青空を眺める、ピコピコハンマー
桜麗学園NO.2の頭脳の持ち主。文武両道で、容姿もそれなりに携えていた。でも大の悪戯好き。
一応全ての部活に所属はしていたが、本業は演芸部。コンビ名『おてんば姉妹』
おてんばで風来坊な義理の妹として、生活を共にした。
正体は学長。家事の神様こと、月乃森 つばめ
身長:163cm
誕生日:5月5日
嫌い:酒類、煙草
特技:壁に寄り掛かっての就床
趣味:時代劇、お世話
自宅で働いていた家政婦。料理、掃除、洗濯と全て一流。町では『家事の神様』と呼ばれていた。
性格は内気というより謙虚。特に一喜一憂、喜怒哀楽といった感情の揺れは一度動くと静まりを忘れる。
眼鏡が印象的の転校生こと、支倉 愛
身長:159cm
誕生日:11月23日
特技:手品
趣味:散歩
高等上級になると同時に転校してきた。同じクラス。学力成績は校内で常時10本の指に入る。
自分を相手より下に置く傾向があり、また独特の雰囲気と個性を持っているせいか、受け答えに多少のズレが生じていた。
~物語の展開~
帝麗祭の帰り道、巫太郎は眼鏡をかけない方がいいと愛に進言する。
翌日、周囲の目はがらりと変わり、たちまち男子は騒ぎ出す。
愛は桜麗学園の遅咲きアイドルになった。
一方、巫太郎の方も悪い噂が嘘のように消えて、桜麗町の『明け』の明星になっていた。
似たような境遇が関係してか、二人はより親交を深めることに。
同日、愛は巫太郎に一つの質問と一つの告白をした。
『あなたは何者ですか?』
『私はこの世界の主人公ではありません』
巫太郎は思わず動揺してしまった。
それ以来、巫太郎は愛と一定の距離を置こうとするが、一度乱れたバイオリズムはなかなか正常を見つけられないでいた。
愛は、日常の何気ない会話の中で、巫太郎の心を完全に支配していたのだ。
だが巫太郎は、しばらくして一つの答えに辿り着く。
眼鏡の有無で、こうも人が、態度が、性格が自他共に変わるのか。
それはまるでジキルとハイド――二つの顔を持つ愛に対する自分の接し方を悔いていた。
愛という人間は、本当はジキルなのか、それとも本当はハイドなのか。
気付かされた巫太郎は、まず、その選択を迫るのだった……。
密かに物書きを目指していたクラスメイトこと、 桜川 丈三
身長:156cm
誕生日:4月29日
愛読:”人間物語”という本
嫌い:図書館
夢:物書き
言葉遣いが荒く、その上気が短い。趣味も特に無く、さばさばとした性格。
帰宅部で、授業が終わるとそそくさと下校していた。
~物語の展開~
丈三が密かに執筆していた『宵』の明星が舞台。
『宵』の明星の巫太郎は全てにおいて及第だが、女の子だけには絶大な人気を誇っていた。
しかも丈三と付き合ってる設定。
青空のポストが丈三。つばめのポストが青空。春夏のポストがつばめに変わっていた。
それらの無茶苦茶なキャスティングに続き、昼は医者。夜はバーを営む中村という二足の草鞋を履いたオカマ(丈三の親戚)の登場に、ますます覚醒を急ぐのだった。
ある日、巫太郎は丈三との出会いを夢で回顧する。
パシリだった丈三を、孤独の丈三へ――。
自分が変えていたことにようやく気付く巫太郎。
もはや昔の面影は他の心には存在しなかった。
これが桜川丈三という女の子なんだと、安易に第一印象で決め付けたばかりに。
巫太郎は自分が決定する見た目や比較意識に招かれる偏見を何度も悔いていた……。
卒業式が近付くにつれ、元々病弱であった丈三の体に異変が起き始める。
……結局、丈三は出席できなかった。
絶望感に浸されていた巫太郎は、その現実に、手掛かりに繋がる違和感を覚えた。
叶えられない現実など存在しない。
ましてや女の子。巫太郎は急ぎ、丈三が入院している帝桜市民病院に向かったのだった……。
丈三は、最初の出会いであるあの出来事の前から神童巫太郎のことが好きだった。
丈三がこの作品を創ったのは、ただ単に物書きが好きだからではなく、本当の桜川丈三を巫太郎に知って欲しかった。
知ってもらい、その関係で勝負を、気持ちを伝えたかったのだ。
ホンの、ホンの些細な出来事だけで、その人の人生を台無しにしてしまうことを、本当は伝えたかったのかもしれない……。
隣町に位置する帝桜学園のアイドルこと、七草 華美
身長:164cm
誕生日:5月3日
苦手:特になし
特技:全て
夢:自分が描いている理想の恋愛をすること。
桜麗学園より偏差値が高い帝桜学園に在学していた。成績優秀、容姿端麗、運動神経と抜群。しかもおおらかな心の持ち主だった。
しかし依存しないのが玉に瑕。いわば絶対者。
『明け』を知らせてくれた本物の巫女こと、巫女 神楽
身長:160cm
誕生日:5月5日
長所:誰にでも平等に接するところ
短所:母が止めなきゃ止めないところ
趣味:境内の掃除
桜麗町の神州神社で“巫女”の仕事をしていた。家事能力も家事の神様に引けを取らないほど。
性格は意地っ張りというより負けず嫌い。拘りを見せたならば、成就するまでとことん尽くす。尽くすといったら尽くす。まだ足りないほど。
日々の努力の賜物というべく、老幼の支持もお持ちだった。
~物語の展開~
最初の出会いは高等上級の年、元旦。
幼少の頃から聞いていた除夜の鐘は、一体誰が鳴らしていたのか――という興味本位で抱いた疑問が始まりだった。
高等上級の年、1月13日。
その日も、綿密に立てたスケジュールどおり動こうと、巫太郎は神州神社にも来ていた。
ところが既に先客がいて、子供と高齢者だった。
神楽の提案で、みんなで楽しく遊ぶことに。
中々帰ろうとしない子供や高齢者に背を向けた矢先、巫太郎は神楽から思いがけない質問をされる。
『今から桜麗学園へ下見に行きたいんですけど、日曜日って開いてますか?』
下級生がイベントの一つとして企画したのが、”巫女”の講演会であった。
狙いは老幼の来場数増加。
でもその時、巫太郎は判らなかった。
どうして引き受けたのか。どうして自分を誘ったのかを。
帝麗祭当日、子供や高齢者はもちろんのこと、噂を聞いた若者も詰めかけ、体育館は予想以上の賑わいを見せていた。
神楽自身もこの状況を予め見越し、ある決心を胸にステージに立っていた。
巫太郎を普通の男の子として見て欲しい――と、頭を何回も下げて訴えたのだ。
静まり返った体育館。
その敗北という返答に対抗しようと、巫太郎はお姫様だっこをして堂々と退場する。
神楽は泣いていた。
自分の不甲斐なさに……。
巫女神楽は、尽くすことが大好きな人間である。
またそれは、一概に尽くすといっても、決して利害に沿った行動ではなかった。
巫太郎に対する愚痴を聴きつつも、お婆さんに満面の笑顔で肩揉みする神楽。
巫太郎をからかいの標的にする子供にも、よく飛ぶ紙飛行機の作り方を熱心に教えて、一緒に子供のように遊ぶ神楽。
老幼には愛されていると確信した神楽。
それでもやはり、若者の視線は冷たいと感じる神楽。
神楽にとってその現実は、道しるべになっていたのだった……。
ブリリアントな才能を秘めている青空の相方こと、新馬 紅里子
身長:157cm
誕生日:11月3日
好き:青空が好きなモノなら全て
特技:青空ができる特技全てを(日々練習中)
所属:演芸部
幼年時代からの幼馴染。青空とは曲芸で数段の差が生じている。
日々部活動に取り組み、部長の青空に対して一度も逆らいはしなかった。
いわば青空崇拝者。夢は青空になること。
昔は町のガキ大将、今は正義と信念を胸に町を守る警察官こと、須磨寺 梓
身長:169cm
誕生日:10月10日
好きな言葉:本気、儲け話、利用、ギャンブル
好きな物:お金、値打ちがある物、不良だった頃の思い出写真
中等下級からの幼馴染。姉的存在でもあった。
肝が据わっていて、誰に対してもはっきり物を言う。後先を一切考えない点を除けば、どこかタマに似てる。
本人は刑事課希望を伝えたが、配属先は地域課となった。
ガキの頃に働いた悪事が度を超していたせいか、桜麗町で知らない人はほとんどいない。
』
【カズ】
「………」
【カズ】
「常会までに。常会が始まる前に監査委員長の正体を――」
【カズ】
「……え?」




