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『明け』の明星(神代篇)  作者: どうしてリンコは赤いの?
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〈始まる前の〉5月1日土曜日

【コウシ】

「運営委員会は、青空報道同好会の承認とこの特集記事の発行及び配布の許可を致しました。後日正式な書類が届きますので、無くさないよう保管して下さい」

【コウシ】

「……これでいいかしら?副部長さん」

【タマ】

「……逆に訊く。決められたルールはこれで仕舞いか?」

【コウシ】

「今のところはね」

【タマ】

「……カズ、あたしの用件は済んだ。先に外で待ってるぞ」

【カズ】

「………」

【コウシ】

「………」

【カズ】

「……はは、いきなしやって来て、いきなし帰りますかね。どうか寛大な処置を」

【コウシ】

「……忠告していい?」

【カズ】

「それは嫌です」

【コウシ】

「それじゃ悪口で我慢するわ。早めに飼い馴らさないと敵を増やす一方よ。あの生意気な態度は許せない」

【カズ】

「……どっちも含んでますよねそれ」

【コウシ】

「あなたが標的にされるのも必至ね。ちゃんと伝わったかしら?」

【カズ】

「自分の存在がタマの弱みに為り得るなら自分は嬉しいと思います」

【コウシ】

「本望だから?」

【カズ】

「自分も冗談ではないですから」

【コウシ】

「それって幸せなことよね。本気で想った相手が自分に対して何かしてくれる姿は。美し過ぎて思わず魅入っちゃう」

【コウシ】

「……でもね、未練を残すなんて重罪はあの後輩に限っては犯さない。あなたは騙されてる。悪いけど、本当のことよ」

【カズ】

「騙し合いなら両成敗でお互い納得ッ!か、過小評価し過ぎですよ。自分のこと」

【コウシ】

「あら?期待していいの?」

【カズ】

「煽てられたナルシストは思わぬ展開を招きます」

【カズ】

「今は静かに、青空含め自分達の行く末を見守ってて下さい……」

【コウシ】

「……言うじゃない。”神童巫太郎”はまだ消えていなかったというわけね」


【タマ】

「……ん?お前、やけに機嫌が良いな」

【カズ】

「子供は煽てられると喜ぶんだよ」

【タマ】

「……あたしは待たされて最悪だ。この埋め合わせはすぐにして貰わないといけない」

【カズ】

「あのな、文句ばっか浴びせる気だったら先に部室へ戻っていればよかっただろ。いちいち突っ掛かるな」

【タマ】

「……まだ、飲み込めていないのか」

【カズ】

「……そろそろその見下したリアクションは勘弁してくれ~。飲み込めてない。飲み込めてないよ。何のことかさっぱり」

【タマ】

「……ナルシストも明日からしばらく休みだ」

【タマ】

「………」

【カズ】

「……ん?そうだが」

【タマ】

「……ごめんソラ。いくらあたしでも卒業は高望みというものだ。せめて進級……いや、前期突破で妥協してくれ」

【タマ】

「………」

【カズ】

「………」

【カズ】

「不束者ですが宜しくお願いします」

【カズ】

「タマ先生♪」

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