出会い、そして朝食
「これをどうやってもどせばいいんだ!?」
「ぎゃーぎゃーうるせーよ」
「すまん・・・・・・って!どこから声が?」
「(ww)」
「絶対笑っただろ今!くそ。どこだ!」
「ここだよ、こーこ」
「まさか。。。」
「おう、この美しいかたな―」
「俺は幻聴が聞こえ始めたのか!?」
「ちがわい!」
そのとき勝手に右腕の刀が動き、秀道の頭を小突いた。
「なっ・・・!?」
「俺の名前はアルファ、さっきまでそこら辺の道をうろついていた意識生命体だ。めんどい説明はなしだ。元に戻すぞ。」
その刀は光の粒となり虚空に消えた。
「(変形しているとき意外は直接お前の頭ん中に直接信号を送って会話をするぞ。)」
「お、おう」
「(お前も意識を集中しろ。独り言してたら即危ない人認定だぞ)」
「むむむ・・・」
「(さっさとしやがれヘタレ)」
「(うるさい!)」
「(ふん・・・最初からやっていればいいものを)」
二人はその後、二時間に渡って延々と話し続けた。
次の日
「(おい、おい・・・、おきろ!朝だぞ!)」
「んんー、ねーむーいー」
「(学校!遅れるぞ!もう七時だ!)」
「なに!ってまだ七時か。」
「やかましい!さっさとおきろ!」
言うや刹那またも右腕がかってに動き、剣先は秀道の眉間に向けられた。
「もう一度だけ言う。おきろ」
「おーけ、おーけ、わかりましたよアルファ様。」
秀道はベッドから腰を上げ、伸びをした。そのときアルファが「よしっ」と意気込んでいた。英道が疑問に思っていると、先にアルファが声を出した。
「ちとお前の体を借りるぞ。許可をくれ。」
その瞬間右腕の刀の表面に「はい いいえ」という古典的な光るボタンが出てきた。なんなんだこれ。
「んだよ、何するつもりだ?」
「心配するな。お前が一人暮らしで食生活が偏っていることは知っている。そこで。俺様が料理を作ってやろうという話だ。どうだ?」
「どうだ?じゃねーよ。心配でたまらねぇよ、それに、お前が作るくらいならおれが作るよ。」
「な・・・!お前に料理ができるというのか!?それ以前におれは信用されてねーってのか?」
「信用も何もつい最近あった相手になぁ・・・」
「ちぇっ」
何か完全に沈んでいらっしゃる。
とりあえず朝飯をつくろう。何がいいだろう、
「とりあえずインスタントでいいか。」
「不健康な。。。」
「やかましい。しょうがないんだ。」
「あれか、身もココロも貧しいのか・・・。かわいそうなやつだな。」
う・・・。痛いところをついてきやがる、俺の心は貧しくないんだ、国のせいなんだ。インスタントなんて作った国が悪いんだ・・・、いやまてよ。インスタントがなかったら・・・
「今頃死んでるな」
とアルファ、
「いきなりしゃべるなお前は!」
と、その時ある異変に気づく。
「そういえばお前、なんで待機形態なのに喋れるんだ?てかどこから音声が!?」
「あぁ。お前の体をいろいろ調べたら、お前の耳の近くに・・・ここの世界で言うスピーカーをつけれることがわかったんだ。頭にアクセスするより楽なんだ。」
そんな話を聞きつつ朝食を食べ終えると身だしなみを整え、顔を洗う。と、また疑問。
「一応聞いておくが。お前防水だよな?てか錆びるのか?」
「あぁん!?この俺様が錆びるわけねぇだろうが!」
「あぁ。そうなんだ。よしっ、行ってきます。」
そうして俺は余裕で遅刻タイムで登校し始めたのだ。