第25話 どこへ行く
「夏競馬...札幌記念があったよな。」
札幌記念...毎年札幌で行われる夏のGⅡレース、しかし今年からGⅠに格上げされそれに伴い函館記念もGⅢからGⅡへと格上げになった、「夏にGⅠなどやっても意味がないだろう」という意見があるが我々厩舎関係者としては秋のGⅠに向けて金の稼げる最後のチャンスだと持っているのでありがたい存在となった。
そして有力馬は夏を休み秋に向けて準備を始めるので天皇賞や安田記念といったGⅠシーズン真っ只中のレースに比べたらレベルも下がる、だったらもしかしたらグロリアもGⅠを勝てるし賞金も獲得できるかも....
しかし河田の脳内に思い浮かんだのは
「グロリアだしなぁ」
ここまでGⅠ、GⅡを善戦しているグロリアだが読売マイラーズを勝利したのみでそれ以外は重賞の勝ちはない、だったら格を下げてもGⅢに出すべきか?それとも勝てる実力はあるのだからGⅠ、それもレベルの低い勝てる確率の高いレースに出すべきか?
河田はもんもんと考えた、GⅢなら新潟記念とかいろいろあるだろう、しかしGⅢでも勝ちきれない予感がするのだ、この馬には。
河田は悩みに悩んだ結果、まずは札幌記記念の出走想定馬をみてみる。
GⅡ3連勝中のサクララウンディ
一昨年のホープフルの覇者キルテッドスキル
そしてまさかの海外馬G1の3勝馬のジャパーン
最後に我らグロリアドーロか..........
海外からのジャパーンが少々気になってしまうが実際には出走頭数4頭とか7頭とか前走のG1は5頭立ての超少頭数でしかも直線に入りゆっくりとエンジンを掛けるタイプなので明らかに札幌よりも府中のほうが向いている。
「しかし夏競馬の割には思ったよりも有力馬が出走するな、とりあえず一発出してみたいな。」
決定した、グロリアは夏競馬を締めくくるGⅠ「札幌記念」に出走することが決定したのだ。
河田はついにこいつにもGⅠ制覇の大チャンスが来たとウッキウキで馬房の方へと向かった。




