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脇役未満の英雄 1-6

お正月!寝正月!

運「ある日、防衛隊に行くと言い出してな。なんでかと聞いたら、もっと色んな技術は覚えて帰ってくる!そして、同じように苦しんでる人々を救う!とな」



隊長「立派ですね・・・」



運「あぁ・・・立派すぎた。防衛隊に行ってからも頻繁に連絡をくれてな。体調はどうだの飯は食ってるかだの。こっちのセリフじゃわい」フフッ



少し笑みを浮かべる



運「時々里帰りしてくれての。色々買うてきてくれわい。罠とか自衛グッズを。技術も教えてくれての。村は助かっておった」



運「いつまでもこんな日々が続くと思ってたんじゃが・・・ある日、戦死の知らせが届いてな。お主知っとるか?」



隊長「えぇ、要救助者を庇って亡くなったと・・・」



運「あぁ・・・。戦闘に巻き込まれた一般人と、負傷した仲間を逃がすために敵を引きつけたそうじゃ」



隊長「・・・」



運「孫らしいわい・・・」



隊長「報告書の内容ですが・・・」



運「?」



隊長「これは部内限りですが・・・風の噂だと思って下さい。私は何も知りません」



運「あぁ・・・!」



隊長「彼は、仲間を逃した後も生きていました。」



運「!」



隊長「彼が耐えてる間に負傷兵と民間人は救出、他の仲間が彼の応援に入り、敵は撃退されました。メディックが彼を診ましたが傷が深く、応急処置では不十分でした。」



運「・・・」



隊長「彼は負傷兵と民間人が救い出されたのを聞くと、満足そうな顔で目を閉じたと書いてありました。

最期の言葉は、“守ったぜ、じいちゃん”と」



運「!」



運「う、うぅぅぅ・・・」



ブロロ・・・



車が路肩に止まる



運「うぅぅぅ・・・!そうだ、そうだった。そんな事をワシも聞いた・・・!」



隊長「死後、遺言どおり彼は魂を保存され、体の修復を待つか義体で蘇生するかの選択を待っています」



運「あぁ・・・。だからわしゃ、孫がいる基地に行って話してきた。それで・・・孫は・・・体が治るまで待つと」



隊長「義体にならなかったのは?」



運「義体でも姿形を似せる事はできるが、ちゃんとした姿を見せたいと・・・」



隊長「・・・」



運「わしゃ、別にどんな姿でもよかった。じゃがな・・・それではいけないんだと。

たとえすぐ治療出来ようが復活出来ようが、命をぞんざいに扱いたくないって。だからしばらく帰れん、ごめん、とな」



隊長「すみません、辛い話をさせてしまてって・・・」



運「いや・・・感謝するよ。孫の事を知ってるなんて。あんた、真面目だな」



隊長「相手に早く信用してもらえるよう、ある種の交渉手段です」



運「そうか・・・これで相手の懐に潜りやすくなるわけだ」



隊長「えぇ、悪用すれば詐欺や洗脳に使えるので、要注意です」



運「そうかそうか。でも、悪気はないんだろう?」



隊長「えぇ。あってもここで何をするんだって話です」



運「ははは!そうか・・・」



運「・・・なあ隊長さん」



隊長「はい?」



一息おいて前を見る運転手



運「お前さん、価値を証明しに来たって言ったな?」



隊長「はい」



運「人間、生きてりゃ色んな事がある。たとえ苦しい日々でも、生きてりゃ可能性はいくらでもある。だから、諦めちゃいかんよ?」ガコッ



隊長「はい・・・!」



ブロロロ〜



車が再び走り出す



運「ふふふ」



隊長「あ、そういえば、紹介したい方がいまして・・・」



運「え?他にいるのかい?」



隊長「えぇ、こちらに」スッ



フォン・・・!



アイセ「任務支援AIのスピリットエンジンと申します。アイセと呼んでください」



隊長「おや、さっそく」



運「ほう!アイセさんか!良い名前だね〜!」



アイセ「はい、隊長に付けていただきました」



運「そうか〜!」



隊長「ふふ」



〜〜〜〜〜〜〜〜



隊長は隊長以外で呼ばさせてくれなくて・・・

ギクッ!

おやおや、そりゃ不公平じゃないか〜

いや、その〜、それはですね・・・


ワイワイガヤガヤ


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