ほしかの
第二部
「ごめーーん、待ったかな?」
俺はえっ?となってしまった。
「きみはまなきくんだよね?」
「なんで僕の名前を知ってるの?」と反射神経で言ってしまった。
「私はきみとであったことあるもん!」
「えっ、僕たちはいつどこであったの?」
「えっと、それはねぇ・・・あれ?」と言い彼女は頭に手を当てて、「あれ、私たちはあったことはあるはずなの、でもどこで?さっきまで覚えていたのに、んー、」と、少し慌てているように見えた。
「私たちは会っていたんだよ、なぜか思い出せないけど」と、言い、彼女を見ると目から涙がたくさん流れていた。俺は驚きを隠せなかった、自分のせいで泣かせしまったのかなと心配になった。
「どうして、涙がでるの」
と彼女にも自分自身が泣いている理由について分かっていなかった。俺はとっさに、ハンカチをポケットから出した。
「よかったらこれ使ってよ!」と言い彼女にハンカチを渡した、すると彼女はありがとうと言って涙を拭いた。俺は親以外に褒められたことが一度もなかった、俺は嬉しかった。
「きみの名前を教えてくれたらもしかしたら思い出すかもしれない、だから教えてほしい、きみの名前を」
「うん」
彼女は嬉しそうに答えた。
「私の名前は、宮野ゆきです」
とちょっと照れながらそう話してくれた。
「よろしくね、ゆきさん!」
「うん!よろしくね!」
「僕の名前は、佐藤まなきです、よろしくです!」
と、二人は自己紹介を終えた。
すると、ドアから、
「お姉さまー、私をひとりぼっちにするなんてひどいですぅ(T_T)」
と小さな女の子がでてきた。見た目は小学生くらいの子だ。
「あ、紹介するね、私の妹の宮野ひなです」
「私はねぇさまの自慢の妹です!ねぇさまを泣かしたら許さないからね」
「ありがとう、ひな」
このお兄さんに挨拶してあげて、
「よ、よろしくなのよ」と顔を真っ赤にして、言ってくれた。
「うん、よろしくね、ひなちゃん」
と言ったとたん照れたからか、屋敷に戻ってしまった。
「とりあえずお茶していかない?」
「いいんですか?、ありがとうございます!」
と屋敷に入らせてもらった。
第三部もお楽しみに