完成したギルドホーム
「ふぅ。コイツは結構あっけなかったな」
そう呟き、配信を終了する。俺が今倒した敵は、第五エリアボスだ。配信内容がボスラッシュだったので、第二エリアボスを倒した後、そこから1番近かった第四エリアボスを倒して、一度ログアウトして昼食を食べ、第三、第五の順番でエリアボスを倒した。
第三エリアボスはレベル45の6mぐらい高さがあるスケルトンだった。このボスは、リーチも長いくせに動きが速かった。ただ、部位に一定以上のダメージを与えるとその部位が破損したのでまあまあ楽だった。
第四エリアボスはレベル55の二体のゴーレムだった。攻撃のダメージは大したことないし、動きも遅かったけど、HPと防御力がとても高かった。
1番厄介だったのが、片方を先に倒してももう片方がしばらく生きていたら先に死んだ方はさいだいHPの50%で生き返るという特性を持っていたことだ。
多分パーティ推奨だったのだろう。
そして、今倒した第五エリアボスはレベル65の暴走した風の龍だった。魔法の威力が異常に高そうだが、俺の武器でその魔法を吸収して撃ち返したのでかなり楽に倒せたわけだ。
レベルを確認すると、俺が53、スズが46まで上がっていた。報酬も福引券が入らないほどになってる。ユニーク装備は全てアクセサリーだった。ただ、第二、第五のエリアボスは首飾りだった。このゲームはアクセサリーでも指輪装備が5個、首飾りが1個着けれる。
風の龍のユニークアクセサリーは、効果が一定時間近づいた敵にダメージを与える、攻撃魔法を無効化する、だったので、スズにあげるつもりだ。
第二エリアボス、フライフィッシュのユニークアクセサリーの効果は、足が地面についていない状態で攻撃した時ダメージ+5%という、俺にとって都合がいい装備だった。
俺が第二エリアにある個人フィールドに戻ってくると、そこには立派な城......とまではいかないが、高級そうな屋敷が建っていた。
「あ!しず兄お帰り!」
「ただいま。これギルドホーム?」
「そうだよ!案内するね」
中に入ると、前世で見た、普通の貴族より豪華な内装になっていた。
「え?どうやってこんな内装にできたの......?」
「第二エリアで家具じゃなくて材料買ったら精霊王さんが作ったよ」
「......精霊王さん有能すぎだって」
「どう?」
「いや、予想をかなり上回ったよ。多分カレンが見たらびっくりすると思う。それより、ギルドオーブってどこにあるの?」
ギルドオーブとは、ギルドホームのレベルアップや管理状態などを確認できるオーブの事だ。ちなみにこのオーブに精霊王の魂玉を吸収させて、効果を発揮している。
今まで紹介された部屋は俺の部屋、スズの部屋、カレンの部屋、精霊王さんの部屋、空き部屋(中)×6、空き部屋(大)×10、共同部屋、キッチン、調合場、鍛冶場で、オーブはどこにもなかった。
「地下にあるよ」
「地下?」
地下があるのか?でもそんな階段見てないよ?
そう思っていると、魔法陣が床に現れる。
「どうやったの?」
「地下室に行きたいって思うと行けるような仕組みって精霊王さんが言ってたよ」
本当に精霊王さん有能すぎる。




