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あれから、リリエは関係者全員に謝罪をしに回った。
ローズマリーの溜飲は下がったものの、強制的に国へ帰された。
これ以上、皇女として恥すべき姿を見せないようにするため、そして再教育のために。
それに伴い、ジョシュアは建国記念の日の2日前には戻る約束で一時帰国をした。
「ローズマリー、久しぶりの二人きりの時間だね?」
久々に、二人の時間を過ごしている。
城の庭園のガーデンベンチで横に座りながら、のんびりと過ごしていた。
ただ何をするわけでもなく、のんびりと空を見上げ、庭園を眺めていた。
「レオナルド様、私といて楽しいですか?」
会話もなくただ一緒にいるだけ。
レオナルドは満足しているのだろうか?
「ん?楽しいよ!ただ一緒にいるだけで楽しい。」
とニコニコと笑顔でレオナルドは言った。
ローズマリーの頬はカァーっと紅くなった。
レオナルドは頬が紅くなったローズマリーを見てクスリと笑い、ローズマリーの頬に触れ、
「可愛い。」
と言うと、ローズマリーの頬は更に紅く染まる。
その姿が新鮮で、レオナルドは思わずローズマリーを抱きしめた。
「ローズマリー、可愛い可愛い可愛い!」
ぎゅーっと抱きしめられ、離すようにローズマリーはレオナルドの身体を押していたがビクリともしない。
それに、抱き締められていると何だか暖かくなり心地よくなってきた。
今離れたくない…かも
ローズマリーはレオナルドに抱き締められたまま、心地よい暖かさに包まれていた。
レオナルドは、ローズマリーが自分に身を委ねたのを感じで、更にぎゅーっと抱きしめた。
「ローズマリー、何と言われようと俺が君を守るから、婚約破棄しないで結婚してください。」
「……はい。」
ローズマリーの返事はとても消え入りそうな声だったが、レオナルドにはハッキリと聞こえた。
「やったぁ!」
とレオナルドは喜びのあまりローズマリーをお姫様抱っこをしてしまう。
ローズマリーはびっくりして我に返った。
「レ、レオナルド様。先程の返事は…」
「雰囲気に流されたとか言うつもりだろうけど、はいってちゃんと聞いたから、撤回はなし!本心が出たんだよ!」
「ですが…」
あの時は、心地よくて、暖かくて…
「ローズマリー、大好きだよ。」
レオナルドはローズマリーの頬に軽くチュッと唇を落とすと、ローズマリーの顔は真っ赤になった。
「ローズマリー、すっごく可愛い!」
ローズマリーの心臓はドクドクと跳ね、今まで感じたことのない感情が湧き上がっていた。
真っ赤な顔をしたローズマリーが新鮮で、レオナルドはずっと抱きしめたままでいた。
ローズマリーはそのままレオナルドに抱き締められたまま、陽が落ちるまで一緒にいた。




