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レオナルドはローズマリーの領地にある、ローズマリー邸に遊びに来ていた。

もちろん、仕事も手伝うが、ローズマリーとの親交も深めるために。


鈍感なレオナルドでも、ローズマリーの異変に気が付いた。


「なんか、元気ないな?大丈夫か?」


眉間にシワを寄せながら書類を見ているローズマリーを見ながら、そう言った。


「いつも通りですわ。」


レオナルドの方を見ずに、答えた。

最近は、必ずレオナルドの方を見て答えていたのに、目線が合わない。


「…いつも通りに見えないけど。」


レオナルドはよそよそしいローズマリーに、何かあったんだろうとは思っているが、


「…俺には話してくれないよな。」


ボソリとローズマリーに聞こえない程度の声で呟いた。


ついこの前までは、とても近くに感じていたのに、今はとても遠くに感じる。


ため息をして肩をがっくりと落としてしまう。


何度も話しかけようとチャレンジするのだが、ローズマリーの雰囲気が話しかけるのを許さなくて、また肩を落としため息をついた。


「レオナルド様、ため息ばかりつかれるのなら、仕事の邪魔ですのでお帰りいただいてもよろしいですわ。」


レオナルドはため息ばかりだとわかっていたが、つかずにはいられなかったのだ。

そしてローズマリーの語気にはどことなく棘があるよつに感じられた。


「…うん。」


何だか距離を置かれているのが悲しかった。


「ローズマリー、今日は帰るね。…またね。」


「えぇ、ごきげんよう。」


お互い、相手を見ずに会話をした。

レオナルドは更に肩を落とした。


レオナルドは静かにローズマリーの執務室から出て、玄関へと向かう。

何度も訪れているので玄関にあっという間についてしまい、自分の馬車の方に歩いていくと不意に腕を掴まれた。


「お待ちください。少し、時間を頂いてもよろしいですか?」


レオナルドの腕を掴んだのはジャックだった。

ジャックの後ろにはアリアも控えていて、レオナルドに向かって深々と頭を下げていた。


「場所を変えたほうが良さそうな話か?」


レオナルドがそう言うと、ジャックは頷き中に入るように促した。

アリアは馬車の近くにいる従者に、もう少し時間がかかることを説明しに行った。








レオナルドが案内されたのは応接室や食堂ではなく、使用人が休憩に使う休憩室に通された。


そこにはいつも見掛ける使用人が何人もいて、深々とレオナルドに頭を下げていた。


「ジャック、アリア…これは一体?」


レオナルドは何故こんなにも頭を下げられているのか理解できていない。


「我々、ローズマリー様の使用人一同、レオナルド様にお願いがあります。聞いていただけますか?」


ジャックがそう言うと頭を下げていた使用人が一度頭を上げ、レオナルドの方に視線をうつした。


レオナルドはゆっくりと頷き、ジャックに話し始めるように促した。






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