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「あなたの取引相手を利用させてもらいましたわ。隣国の商人ですってね?不法入国していたみたいなので、黙っている代わりに利用しましたが、大事な証人でもあるけれど犯罪者でもあるので羽交い締めにさせていただきました。。第1騎士団は優秀ね。気配も消せるなんて。」
でっぷりとした男性は騙したのか!と叫んでいたが、ローズマリーは不法入国だけですわよ?と言われ人身売買については黙っている気はないので、でっぷりとした男性は項垂れながら騎士団に連行され、院長も立たされ無理矢理連行させた。
残った一部の騎士団とオーウェンス伯爵、ローズマリーは孤児院のすべての子どもたちの保護にあたり、その過程で副院長と話すことができた。
「これを…」
副院長が何やらメモをしてある紙、数枚をローズマリーに渡した。
「これは…」
ローズマリーが手にしたのは、売られた子の名前と取引相手とおおよその場所だ。
日時まで書いてある。
「何もできなかったので、せめて…」
「これだけあれば、充分だわ!ありがとうございます、副院長!」
ローズマリーは深いお辞儀をした。
「ほぅ、ローズマリー嬢がひとりでやったとは。」
城の応接間に国王、王妃、オーウェンス伯爵、ローズマリー、そしてローズマリーの父であるアドルフがいた。
国王は騎士団長でもあるオーウェンス伯爵から事の経緯を聞いていた。
「いえ、私ひとりではありません。この件に関しましては、他の貴族の方や使用人、国民、そして騎士団の方々のご協力があったからこそですわ。」
ローズマリーはニコリと笑って2枚の書類を差し出した。
「1枚はこちらにご協力頂いた方々の名前をまとめました。もう1枚は、売られてしまった子達の行き先です。私はこの子達を連れ戻したいのですが、許可をしていただけますか?」
国王は暫く考え込んだ。
人身売買はどこの国も禁止しているため、水面下で事を治める必要がある。
「他国には、国王である私から説明しておこう。他国も容認できないだろうが、子ども達を買ったものだけが厄介だが、快くローズマリー嬢の行いに賛同いただけるはずだ。護衛として数名の騎士団と他国の方でも騎士団をローズマリー嬢に付けてもらう。」
ローズマリーはニコリと笑い感謝を述べた。
「クロフォード公爵がローズマリー嬢に指示をしたものだと思っていたが…」
アドルフは下を向き黙ったままだった。
ローズマリーはそんなアドルフの姿を見てため息をついた。
「まぁ、よい。ローズマリー嬢の功績で今回は目を瞑るとしよう。人身売買に関わったブルース侯爵と孤児院の院長は処刑。詐欺に関わった貴族は爵位剥奪のうえ、一家揃って国外追放。ブルース侯爵の子息のルイ・ブルースは…子どもたちを心身ともに虐待及び監禁をしていた為、幽閉か処刑になるだろう。」
国王は、伏し目がちでローズマリーに話をした。
「当たり前ですわ。父親に褒められたいが為に虐待をしていたのですから。ですが、私の婚約者でもありますから、1度だけルイと面会できますか?」
国王は頷いた。
「ありがとうございます。」
ローズマリーは柔らかく微笑んだ。
「ローズマリー嬢、功績を讃えて何か望む物があればこちらで用意するが、何か欲しいものはあるか?」
国王の申し出にローズマリーは少し考えたたが、
「……望む物はありますわ。ですが、許可を取らなければなりません。」
「ほぅ、誰の許可が…。」
「それは…」
ローズマリーはゆっくりと話し始めた。




