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夕食後、

遅くなってしまったのでレオナルドと護衛は領地のローズマリー邸に泊まることになり、翌日レオナルド達は王都に戻ることにした。





「ローズマリー様、いかがでしたか?」


ローズマリーは自分の執務室でたまっていた書類に目を通していた。


「アリア、まぁ上々ね。関心をもったみたいよ。」


アリアがローズマリーの机にお茶を用意して、差し出した。

ローズマリーは受け取って、ゆっくりと口に運んだ。


「でも、イザベラさんのことが頭にまだいるみたいだから、まだバカ王子のままよ。」


「レオナルド様が資質を備えたらイザベラさんと婚約する気ですからね。ローズマリー様は祝福されないんですか?」


ローズマリーはため息をついた。


「資質を備えたら、あの女はやばいって気付くわよ。それでも彼女がいいと言うのであれば、バカ王子が彼女の手綱をちゃんと握れるのなら、祝福するわよ?破棄も応じるわよ。」


「意外とローズマリー様とレオナルド様はお似合いだと…それにあの方にも似ている部分が…」


ローズマリーは飲んでいたお茶のカップをカチャリとおろした。


「…アリア。」


ローズマリーから発した声はとても低く、機嫌を損ねたことがわかる。


「申し訳ありません。」


「夜も更けたから、今日はもういいわ。下がりなさい。」


アリアを見るローズマリーの紅い瞳はとても冷たかった。


「…失礼します。」


アリアはあの冷たい瞳を向けられることがなかったので、内心ビクビクしながらローズマリーの執務室をあとにした。



執務室にはローズマリーがひとり、書類の処理をしていた。


「…お似合いね。バカみたいだわ。私、何も知らないようなバカは嫌いだわ。」


レオナルドは本当にバカ。


その純粋なバカさは善にも悪にも利用され、流され、いいことはひとつもない。


そんな人間を間近で見てきたからこそ、似たタイプのレオナルドが次期国王になるのは危険……


最初は婚約者になることも断固拒否したが、条件付きで了承した。


それも、この国がなくなってほしくないから……


「…これで変わってくれればいいのだけれど。」


この国がなくなるのがいやなだけ。


この国が荒れて、国民が不幸になるのがいやなだけ。


「変わらなかったら、私が我慢するだけで国が救われるのなら、そうするわ。」




私は、この国が好きだから。

この国を守るためなら、何でもするわ。



それが私の公爵令嬢としてのやるべきことだから……








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