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ご都合主義・誤字脱字多め・更新遅めです。
カルディアス王国━
自然豊かで戦争のない平和な王国。
その王国の貴族であるクロフォード公爵家は、貴族を束ねるリーダーで王族からの信頼も厚い。
数年前、多くの貴族が没落しかけ国の存続すら危うい時に救いだしたのがクロフォード公爵家令嬢のローズマリー・クロフォード。
不正を働いていた貴族を締め上げ、騎士団達に突き出し、不正を働いていた貴族や商人を追放させた。
数々の不正をローズマリー自らが突き止め、騙されていた他の貴族や商人、平民を救いだし、救済をした。
最初はクロフォード公爵が動いていたと思われていたが、実際に動いたのは娘であるローズマリーだったため、国王も驚いていた。
その時のローズマリーの年齢はまだ14歳だった。
クロフォード公爵も娘であるローズマリーに対して一目おいている。
王立学園でも首席で卒業し、公爵家の仕事を支えて数年が経ち、
ローズマリーは21歳になった。
大抵の貴族令嬢は20歳を迎える頃に結婚するか、しなくても婚約者がいる。
だが、ローズマリーはどちらでもなく、仕事を生き甲斐にしている。
そんなローズマリーに
国王からお呼びだしがかかったのだ…。
「断固として拒否致します。」
国王と王妃はやっぱり…という顔をした。
「ローズマリー、よく考えてみないか?」
ローズマリーの隣にいるローズマリーの父親であるアドルフ・クロフォード公爵がローズマリーを宥めた。
「私が、何故、王子であるレオナルド様と婚約しなければならないのですか?まず、年齢も離れています。私は21歳、レオナルド様は16歳…。それに、私はレオナルド様については嫌悪の対象でしかありません。」
ローズマリーはキッパリとハッキリと毅然とした態度で物を申したが、それに怯む国王と王妃ではなかった。
「あら、確かにレオナルドは嫌悪の対象にしかならないかもしれないけれど、馬鹿だから…。でも婚約者になれば今以上に貴女の手腕が発揮できるわよ?」
王妃がにっこりとローズマリーに微笑むが
「婚約者でなくても、手腕は発揮できます。王妃様が仰るように、失礼ながら…レオナルド様はかなりの馬鹿です。王立学園に通ってらっしゃいますが、王立学園には婚約者候補の数々のご令嬢達がいらっしゃいます。その前で平民上がりの男爵令嬢に甘い顔をなさり、彼女の思うがままにレオナルド様は傀儡のように言うことを聞いているとかいないとか…。ドレスやアクセサリーを贈り、自分が使用できる金額を超え、国王陛下に借金までしていると…。」
王妃と国王は申し訳なさそうにしていた。
国王はゆっくり口を開いた
「それを知っていてるからこそ、ローズマリー嬢に婚約者になって…」
「私に性根を叩けと?」
国王も王妃も頷いた。
「…条件があります。」
「ローズマリー!陛下に条件などとっ…!」
国王はアドルフにまぁまぁと落ち着かせた。
「条件とは?」
ローズマリーはアドルフが見たこともないような笑顔で微笑んだ。
狙った獲物を逃さない…楽しんでいるかのように…。
悪役令嬢ものを書きたかったのですが、
どうしてかこんな感じになってしまったので、
よろしければ、お付き合いください。