ふれんどぱーく。
さわさわと、心地好い風が頬を撫でつけてくる。
芽吹く息吹き、掠れた音色。
柔らかな空気と、僅かな悲鳴。
――絶叫というよりは、構って欲しかったからなのだろう。
赤ん坊は泣くのが仕事でしかなかった。
青々した芝生に横たわる人も珍しくない。
だだっ広い空間。
忙しなく、駆けまわる子供たち。
運転技術を覚えさせるべくして必死になる父親らしき姿もある。
公園は、広ければ広いほど嬉しいモノだった。
「あははははは!」
何処からともなく。
快活且つ、溌剌な笑い声が響き渡ってくる。
当然だろう。
これほど麗らかさで満たされた場所は類をみないのだから。
ただ ――― 目にしてはいけなかったと後悔せざるを得なかった。
ざくざく ざくざく ざくざくざくざく
ざくざく ざくざく ざくざくざくざく
「足りないね?」「もっと?」「しょうがないね」
「わーい、楽しいね♡」
真っ赤に染まる一角の光景に、思わず言葉を失う。
盛り土の中身。