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プロローグ

 神楽坂千尋かぐらざかちひろは小学校からの帰り道、いつもの事のように、見知らぬ男性から追われていた。それも一回りも歳の離れた人間に。

「ハアハア、なんでいつも追いかけられるのよ。おかしいじゃない」


 全力、全速の力を振り絞って走るが、その男との差がじりじりと縮まりつつあり、正直ジリ貧だった。


 次第に私の背中は汗でびっしょりになっていた。恐怖心からか、心なし寒さを感じてしまう。手の震えが止まらない。神様って意地悪ね。私を追いかけまわしても何も起こらないというのに。


 全力で走りながら、交差点を曲がると、私は知らない道に入っていった。入るしかなかった。右、左と細い道を走り抜けながら、一つの場所が目に映った。


「公園?こんな所にあったっけ?仕方がないわ、誰か居たら助けてもらおう。おーい誰かいませんか?」

 私は大きな声で叫んだ。全力で、声が枯れるように大きな声を出し続けた。早くこんなクソな展開を抜け出すためにも。


 私は走りながらも公園の周辺を見渡した。ダメもとで公園に入ったものの誰もいない。そして、私は足を止めた。止めざる得なかった。


「なんで行き止まりなの?ねえ」


 私の額から一滴の汗が落ちた。手に持っていた鞄が無意識から落としてしまうほどに。


「ようやく会えたね。えっと神楽坂ちゃんか。神楽坂ちゃん、おにいちゃんと良い事しようか」


 私よりも一回りも二回りも大きく、見知らぬ男性は、鼻息を荒げていた。怖い。足と手の震えが止まらない。

 遂に私は立ち上がっていることが出来なくなった。腰が引けたらしい。立てない。なんでこんな時に、立ってよ。そして誰か助けてよ。


「…………(え?声が出ない。大声で叫びたいのに)」


 私は目をつぶるしかなかった。頭の中でよからぬことを想像してしまった。その瞬間、瞳から一粒の涙がぽとりと流れた。


「…………(誰か助けてよ、誰でもいいからさ。何でも、私があげられるものあげるからさ)」


「神楽坂ちゃん、それじゃおにいちゃんと良い事……」

 目の前にいた小太りの男性は、話の途中で何か頭に当たったらしく、突然倒れた。否、誰かが私を助けてくれたのかしら。

 私は一瞬、目を開けた。誰かの影が見える。男の人?もしかして助けてくれたのかしら。それならばあなたは王子様よ。王子様……。

 私はぼやけて顔に見えない王子様の姿をチラリと見て意識を失った。

プロットとキャラを作って、今現在、起承転結の起が書き終えたところで投稿してます。約5000ぐらいですね。今回は20000字ぐらいで終われたらと思ってます。まだ未定ですが読者が一人でも居たら、続編もと考えている最中です。

初のミステリになりますが、頑張って書いてみたと思います。

極力は早めに更新します!!どうかよろしくお願いいたします。


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