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怠惰と六人の仲間は今日を歩く  作者: 灰色の蛇
第一章 仲間がいれば
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二、出会い

 戦闘を終えて、レージは思考する。


 まず、今後の行動について。

 ここがどこなのか知りたいところではある。ここはかなり広い森のようだ。落下時にそれは確認した。

 そのため、長めの生活を強いられるだろう。


 そう考えると、拠点が欲しい。アンデットとして人でなくなったとはいえ、心と見た目は人間なのだ。衣食住はきちんとしたい。


 ちなみに、食の必要は全くない。最悪、魔獣を食べることになるかとも思ったが、腹は空かないようだ。


 拠点とするならば、この開けてしまった土地でいいだろう。木を 切り散らかしたので、片付ける必要はありそうだが。


 当面は、生活環境の整備をすることにしたい。それと、いつかは街に行きたい。人として扱ってもらえれば、の話だが。


 次はスキルの確認をしよう。

 まずは《怠惰》だ。能力は魔手と停滞。両方とも使い勝手は良く、汎用性に優れている。慣れたらきっと強くなるはずだ。

 次に《全属性魔法》。魔手を用いれば、同時に無数の魔法を発生させることも可能。いずれは魔手の指でも五属性の魔法を発生させたい。得意な魔法は陰属性だけだが。

 そして《不死》。これはアンデット固有スキルで、そもそもアンデットでも持っているのは最上位ぐらいというレアスキルらしい。さっき瀕死になったので。効果の程は確認済みである。

 最後に《感知》。このスキルはとてつもなく有能だ。今も軽く発動させているが、効果範囲の物体の挙動が手に取るようにわかる。不意打ちは効かないのではないだろうか。

 このスキルだけは、まだ全力で発動させていない。どこまで範囲を拡げられるのだろう?


 実践あるのみだ。とりあえず、先程の戦闘で使った半径50メートル、そこまで広げてみる。


 情報量がとてつもない。人間に使えるスキルではない。脳が焼き切れてしまう。

 じっくりと効果範囲を広げていく。





 しばらくした時だった。それは唐突に現れる。




 スキルに反応があった。人のようだ。しかし、人ではないようにも思う。現に俺は人型のアンデットだ。魔獣、と言うより魔族と言った感じか。魔獣とは違う感覚がする。



 相手に、動きがあった。


 手を口元へ動かして、輪のような形を作る。

 そして、



「おーい。キミは誰だーい?」


 少し高めの、知性を感じさせる美しい声で、レージに話しかけてきたのだ。



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